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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(116)東日本大震災の真下、あの時私は・・・ 広田信也

2021年3月13日17時34分 コラムニスト : 広田信也
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日本人に寄り添う福音宣教の扉(116)東日本大震災の真下、あの時私は・・・ 広田信也+

2011年3月11日、東日本大震災の当日、前職にあった私は名古屋地方に出張し、関係者数十名による会議に出席していました。当時、定年退職が間近に迫っていましたので、既に後継者に仕事を引き継ぎ、残務処理に近い業務の中にありました。

午後2時46分、突然の小さな揺れが襲ってきました。私たちは地震の多い東富士地域に住んでいましたので、少々の揺れには慣れていましたが、不気味に揺れ続けるありさまは、普段とは明らかに違う異質なものでした。

会議に出席していた数人が情報を入手し、東北でかなり大きな地震があったこと、さらに、東京や東富士の職場の様子を伝えてきました。会社に大きな被害がないことを確認し、そのまま会議は継続していきました。

現地に寄り添えない

業務中のことですから、この対応は普通のことかもしれません。その後、東北に津波が押し寄せていることを知り、個人的に祈っていたように思います。ただ、今から思うと、現地に寄り添った切迫した祈りではありませんでした。

その後、会議が終了し、通行が可能だった中央道を走行して帰りました。途中、立ち寄ったサービスエリアのテレビが悲惨な津波の様子を伝えていましたので、ある程度状況を把握しているつもりでした。しかし、これも表面的な情報入手であり、現地に寄り添ったものではありませんでした。

思い返せば、それより16年前の阪神淡路大震災の際も同じでした。地震直後、実家のある神戸の映像をテレビで見ましたが、親族の無事を確認した後、現場の悲惨な状況に触れるのは、実際に現地を訪れた後のことでした。

現地の人の言葉に触れて

東日本大震災の後、私は予定通り会社を定年退職し、牧師になるため聖書学校に入りました。そしてこの聖書学校の若者たちと、震災支援のボランティアに出掛けることになりました。震災から既に1年ほど過ぎていましたが、いまだ多くの家屋が、津波に襲われた直後から手つかずで残されていました。

私たちは、それらの家屋の床をはがし、泥をかき出し、使えなくなった家具類などを運び出し、もう一度家屋をリフォームする下準備の役割を担いました。

体を使う仕事に慣れていない私にとっては、かなりの重労働でしたが、やっと現地に少しだけ寄り添えたように感じていました。特に、作業の合間に得た現地の人々との交わりを通し、私は初めて現場の悲惨さを実感したように思います。

被災された方が多くを語ってくれたわけではありません。しかし、多くを失った現場を前に、涙を堪えながら淡々と話される様子に、強く心を動かされることになりました。

震災の真下、あの時私は・・・

2万人近い方が亡くなったあの震災の真下、私は会議の中で何をしていたのか?と自問せざるを得ませんでした。既に役職を離れ、残務処理の状況にあった私ですから、会議の席を外し、トイレに駆け込み、激しく祈ることもできたはずだ・・・いや、そうすべきだったと思ったとき、現地の人々への申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

阪神淡路大震災と同じレベルの地震と津波の情報を知りながら、漫然と会議の席に座り続けていた自分の足りなさを、痛感することになりました。

寄り添うための法人を創設

東北地域には2度訪問させていただきましたが、その後、出掛けるチャンスを生かせず今に至っています。寄り添えない足りなさを今も感じていますが、実際に現地の方に触れた体験は、その後の私に大きな影響を与えました。

私は、教会の牧師ではなく、弱さを抱える人々に寄り添うための2つの法人を作りました。「ブレス・ユア・ホーム株式会社」と今年になって創設した「一般社団法人善き隣人バンク」です。

地域教会の牧師になるよりも、弱さを担う人々の元に出掛け、話を聴き、共に重荷を担う働きを展開するため、退職後10年の時間をかけ、活動内容を練り上げてきました。

そもそも、人が人に寄り添うことは大変難しいことです。悲惨な状況を伝える情報を受け取りながら、寄り添うことなく普段の生活を続けてしまいがちです。たとえ心を動かされても、人の力には限界があります。

しかし、聖霊は神様を信じる人々の内に住み、それぞれの人を「善き隣人」に建て上げ、働きを結び合わせてくださいます。情報を入手することから始まり、祈り、応援、支援、訪問、傾聴、協働・・とそれぞれの人に導きを与え、神様の御旨が実現されていくに違いありません。

かつて私は、前職において31年間研究開発をしてきましたが、私が担当した業務が実際の現場で役立ったのは退職後のことでした。小さな実験室の中で長年将来を想い描き、積み上げた成果は、今や世界中の人々に届けられました。

退職後に始めた宣教の働きも、実を結ぶまでに30年ほどの年月が必要かもしれません。しかし、聖霊の導きは、かつての職場での体験以上に私の心に強く働いています。やがて多くの「善き隣人」が福音を携え、弱さを抱える人々に寄り添う時代が訪れるでしょう。神様が愛する日本をあまねく祝福してくださいますように・・・祈。

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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