フランクリン・グラハム氏の英国ツアー、全会場が貸し出し中止 運営会社を提訴

2020年3月6日14時30分 印刷
+フランクリン・グラハム氏の英国ツアー、全会場が貸し出し中止 運営会社を提訴
昨年行われた伝道集会でメッセージを伝えるフランクリン・グラハム氏(写真:同氏のフェイスブックより)

同性愛をめぐる見解により、5月末から予定していた米大衆伝道者フランクリン・グラハム氏の英国ツアーの8会場すべてが貸し出しを中止したことを受け、ツアーを主催するビリー・グラハム伝道協会(BGEA)が、3会場の運営会社などを相手取り訴訟を起こした。

BGEAは、英スコットランド南西部の都市グラスゴーでの公演を皮切りに、5~6月に計7公演、10月にロンドンで最終公演を行う形でツアーを計画していた。しかし、同性愛を認めない立場のグラハム氏の見解をめぐり、英国内の性的少数派のグループが開催中止を求める運動を展開。2月上旬までにすべての会場が貸し出し中止を決めた。

最初に提訴したのは、ツアー最初の公演(5月30日)が予定されていたグラスゴーの会場「SSEハイドロ」を運営するスコティッシュ・イベント・キャンパス(SEC)社と、同社の約9割の株式を所有するグラスゴー市議会。その後、6月6日の公演を予定していたイングランド中部シェフィールドの「モーターポイント・アリーナ」、同14日の公演を予定していたウェールズ南部ニューポートの「ICCウェールズ」の各運営会社を訴えた。

グラスゴー州裁判所はSEC社に対し、2月27日までに公演中止を決めた理由を説明するよう求めていた。しかし、BGEAの広報担当者がスコットランドのヘラルド紙(英語)に語ったところによると、SEC社とグラスゴー市議会は、訴えを無視する姿勢を一転させ、争う構えを示しており、実質的な回答を提出するのにさらに7日間の猶予を受けたという。

一方、BGEAの広報担当者は「計画通りにグラハム氏の英国ツアーをSSEハイドロで開催することに向けて努力を続ける」と語った。広報担当者はまた、今回の貸し出し中止は、言論の自由や信教の自由に対する警鐘的な意味を持つと述べた。

「BGEAが掲げる立場は何ら変わりません。70年近くに及ぶ大衆伝道の働きにおいて、グラハム氏の関わるBGEAのイベントが、公共の安全を危険にさらしたり、公共の混乱を引き起こしたりしたということを示す証拠はまったくありません」

「これらの施設が取った行動、またこれらの施設が契約を公に拒絶するよう働き掛けた人たち(の行為)は、明らかにBGEAとグラハム氏、さらに同様の信条を持つクリスチャンたちを、意思決定者たちから遠ざけようとする試みです」

「これが、反対意見を持つ人々からの圧力で行われたことは疑う余地がありません。こうしたことは、比較的予測可能なパターンです。BGEAと取り引きする人々に対する嫌がらせであり、いじめです」

「善良な信仰や公正な取り引きといった原則を、このように軽視することは、多様性や社会的包含性、寛容さを真剣に考える人たちにとって、本当に警戒すべきものです。しかも、一人の人物が掲げる宗教的見解や宗教的な発言が『憎悪に満ちている』とか、公序良俗に反するはずだという単なる示唆に基づいてそうしているのです。言論の自由や宗教的信条の自由な行使はどこへやらです」

グラハム氏は2月初旬、貸し出し中止に驚きを示し、次のように語っていた。

「驚いています。私は、誰かに反対するために(英国に)行くわけではありませんし、特定のグループの名称を取り上げることもありません。私は、イエス・キリストを信じる信仰によって、人は神と関係を築くことができるということを人々に伝えるために行くのです」

グラハム氏が最も懸念するのは、英国の諸教会の言論の自由に対する圧力だ。

「私たちが言論の自由と信教の自由の権利のために立ち上がらないなら、この国(英国)で公に活動する多くの教会が危険にさらされるのです。信仰の故に諸教会はのけものにされたり、どこか他の場所に行かざるを得ない状況に置かれたりする恐れがあります」

「私たちはいかなる法律も破っていません。この問題を解決することは、教会にとって重要だと私は考えます。そうすることで教会が守られるからです」

グラハム氏が性的少数派による反発を受けたのは、これが初めてではない。2018年には、性的少数派からの抗議を受け、伝道イベントのバス広告を取りやめたことがある。

グラハム氏は、英国における福音宣教のニーズは「かつてないほど大きい」と信じており、「私たちはすべて罪人であり、私たちの罪が私たちを神から隔てていることを知ってほしい」と話している。

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