Skip to main content
2022年5月27日20時21分更新
Go to homepage
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(74)現場を離れた危険なリーダー 広田信也

2019年7月13日07時34分 コラムニスト : 広田信也
  • ツイート
印刷
関連タグ:広田信也ブレス・ユア・ホーム

かつて20年ほど前大ヒットした映画「踊る大捜査線」(1998年)において、織田裕二扮する青島刑事が、「事件は会議室で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!!」と叫び、当時の名セリフとなった。

意思決定機関である上層の管理部門に対し、現場から不満を爆発させるこのシーンは、どの分野の働きにおいても起こり得ることなので、時代を超えて共感されてきたに違いない。

現場の担当者は悩んでいるが・・・

私がかつてエンジニアとして研究開発現場の担当者であった頃、日ごと得られる実験データから重要なデータを抜き出し、疑問点を記したメモを添付して書棚に残していた。今ならデジタルデータで保管するだろうが、当時の私の書棚は紙のデータとメモで山積みになっていた。

一方で、頻繁に訪れる管理職への報告は、疑問なことには蓋をして、理解できる内容だけを理路整然と行っていた。管理職である上司が短時間にスムーズな意思決定をするためには、筋の通った報告が求められていたからだ。

上司は、部下の疑問や悩みを聞く立場にあるが、十分な時間が割けない上に日頃から現場に触れていないため、説明されても分からないことが多い。担当者にとっても、上司から現場にそぐわない指示をもらうと困るので、黙っていることが多くなる。現場と管理職の意識がずれてくるのは避けられない。

現場を離れると現場の悩みは分かりにくい

ある時、そんな私自身が管理職になることを指示された。現場の仕事に追われてきたが、突然、部下の業務を管理する立場になったのである。

当然、それまでのように、現場に出向くことは少なくなり、報告を受ける役割が増えた。私の頭の中は、報告によって得られる情報が理路整然と整理されていった。管理職には、管理職の疑問や悩みがあるが、現場の悩みとは異なっていた。

1年ほどが経過したある時、職場が新しい建屋に移ることになり、保管書類を整理することになった。私は、良い機会なので、かつて日ごとに悩み続けたデータとメモを書棚から取り出し、重要な知見を掘り起こそうと考えた。

ところが、驚いたことに、取り出したデータとメモの意味がほとんど理解できないのである。かつて現場でデータと格闘し、重要な疑問点を書き残していたはずだった。しかし、忙しく管理業務を熟すうちに、私の心は既に現場から遠く離れていた。私は大量の書類をやむなく廃棄した。

現場に出掛けることをおろそかにしたくない

現場からの報告を受け、意思決定の指示を出す管理部門の役割は重要である。しかし、現場を理解しない管理職は間違った判断に陥りやすく、現場との間にトラブルを生む。それを避けるための特効薬はなく、管理職であっても時間を割いて現場に出掛け、現場で悩む以外に得策はない。

現在、私のもとには、全国から多くの必要が届けられる。宣教目的のサービス業として、寄り添わせていただける窓口を全国に開いてきたからである。大半が遠方からなので、地域教会の熱心な同労者に託すことが多い。

当然、寄り添う現場からの情報を入手し、スムーズな働きが展開されるように管理業務の質を向上させる必要がある。私の仕事は、情報管理室の管理業務であるには違いない。

しかし、神様は、私自身が現場に寄り添う必要とチャンスを常に与えてくださる。信頼できる人に委ねることも大切だが、導きに沿って自ら現場に出掛けることもおろそかにしたくない。冒頭の名セリフのように、弱さを抱える人々からの必要(事件)は、オフィスの中で起こっているのではなく、現場で起きているのだ。

ある人が、エルサレムからエリコへ下る道で、強盗に襲われた。強盗どもは、その人の着物をはぎ取り、なぐりつけ、半殺しにして逃げて行った。たまたま、祭司がひとり、その道を下って来たが、彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。同じようにレビ人も、その場所に来て彼を見ると、反対側を通り過ぎて行った。ところが、あるサマリヤ人が、旅の途中、そこに来合わせ、彼を見てかわいそうに思い、近寄って傷にオリーブ油とぶどう酒を注いで、ほうたいをし、自分の家畜に乗せて宿屋に連れて行き、介抱してやった。次の日、彼はデナリ二つを取り出し、宿屋の主人に渡して言った。『介抱してあげてください。もっと費用がかかったら、私が帰りに払います。』(ルカの福音書10章30~35節)

上記の聖書のたとえ話は、当時、ユダヤ人とは犬猿の仲にあったサマリヤ人が、強盗に襲われ、傷ついた人の隣人として寄り添う話である。誰もが、犠牲を払って助けたサマリヤ人のような行いを称賛するだろう。自らもそのような生き方をしたいと願うものだ。

しかし、当時、エルサレムからエリコに向かう道は、強盗に襲われる危険が満ちていた。誰もが自分を守ることで精いっぱいの中で、このようなサマリヤ人はまず存在しなかっただろう。むしろ、傷ついた人を無視した祭司やレビ人の方が、的確な状況判断をする常識人かもしれない。

このサマリヤ人の行いは本来、神様が人に期待しておられるものだが、同時に、天の位を捨て、人の子となり、人の弱さを背負われたイエス・キリストだけが成し得ることでもある。

人の弱さに寄り添うとは、この傷ついた人を助けるようなもので、私たちの力の及ばないことがほとんどである。自らの力に頼っていては、隣人になるなど到底叶わないのだろう。私たちは、神様に寄り頼んで現場に出掛けたいものだ。

たとえ私たちには困難なことでも、イエス・キリスト自身が重荷を背負ってくださるに違いない。彼は永遠の愛そのものであり、自ら弱さをまとって真の隣人になってくださる私たちの救い主なのだから。

<<前回へ     次回へ>>

◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。2011年の定年退職まで、一貫して新エンジンの先行技術開発に従事。1985年キリスト教信仰に入信し、現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2011年関西聖書学院入学。14年同卒業。日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。16年国内宣教師として按手を受ける。現在、ブレス・ユア・ホーム(株)代表、富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

■ ブレス・ユア・ホーム

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:広田信也ブレス・ユア・ホーム
  • ツイート
▼関連記事を見る  ▼クリスチャントゥデイからのお願い

関連記事

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(73)「信者」と「未信者」の区別がつくのか? 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(72)弱さの中からの言葉が人を生かす―創設5周年にあたり 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(71)天国へのハーモニー 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(70)天国の身体 広田信也

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(69)天国へのハーモニー・賛美にあふれるキリスト教式葬儀 広田信也

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • アニメ制作は説教準備に相通じる?牧師必見の一作! 「ハケンアニメ!」

  • しっかりと韻を踏んだスカイアクション大作の続編にして贖罪の物語!「トップガン マーヴェリック」

  • 「イスラム国」系グループ、キリスト教徒20人の処刑映像を公開 ナイジェリア

  • 通りよき管 菅野直基

  • 米合同メソジスト教会、保守派が新教団「グローバル・メソジスト教会」を発足

  • 菊地功・東京大司教が新型コロナウイルスに感染 教区が発表

  • カンタベリー大主教、カナダ寄宿学校の先住民虐待問題で謝罪

  • サンフランシスコ大司教、ペロシ米下院議長の聖体拝領を禁止 中絶権の支持めぐり

  • 世界宣教祈祷課題(5月27日):ニカラグア

  • アルケゴス社のビル・ファン氏、逮捕・起訴される 無罪主張

  • 「天の故郷」に帰った小坂忠さんに最後のお別れ 思い出のホールで追悼告別式

  • アルケゴス社のビル・ファン氏、逮捕・起訴される 無罪主張

  • 菊地功・東京大司教が新型コロナウイルスに感染 教区が発表

  • 「イスラム国」系グループ、キリスト教徒20人の処刑映像を公開 ナイジェリア

  • 元外務官僚の牧師、日本維新の会の参院比例区支部長に

  • しっかりと韻を踏んだスカイアクション大作の続編にして贖罪の物語!「トップガン マーヴェリック」

  • 米合同メソジスト教会、保守派が新教団「グローバル・メソジスト教会」を発足

  • サンフランシスコ大司教、ペロシ米下院議長の聖体拝領を禁止 中絶権の支持めぐり

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(147)献身的な信仰者を求める日本社会(3)広田信也

  • 燃えない症候群 佐々木満男

  • 「天の故郷」に帰った小坂忠さんに最後のお別れ 思い出のホールで追悼告別式

  • 元外務官僚の牧師、日本維新の会の参院比例区支部長に

  • シンガー・ソングライター、牧師の小坂忠さん死去 73歳

  • ひとり子を十字架につけられる程の愛 小坂忠

  • 16歳の高校生、洗礼受けた数時間後に銃弾受け死亡 米フロリダ州

  • 世界最高齢の田中カ子さん死去、119歳 戦後クリスチャンに 教会で幼稚園開設

  • 「悪」はいかに伝染するか 「心の闇」描くサイコサスペンス映画「死刑にいたる病」

  • 米教会銃乱射、牧師や信徒が命懸けで容疑者取り押さえ 犯行動機は台中関係への不満か

  • 同志社大神学部・神学研究科が公開シンポ「戦争と同志社」 戦時下知る有賀誠一氏が講演

  • 第4回日本ゴスペル音楽祭、4年ぶりオンラインで念願の開催

編集部のお勧め

  • ひとり子を十字架につけられる程の愛 小坂忠

  • 同志社大神学部・神学研究科が公開シンポ「戦争と同志社」 戦時下知る有賀誠一氏が講演

  • 第4回日本ゴスペル音楽祭、4年ぶりオンラインで念願の開催

  • 「妥協しない」テーマに ジーザス・レインズ、終戦記念日の8月15日開催へ

  • 「必ず日本にリバイバルは起こる」 首都圏イースター、高木康俊牧師がメッセージ

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 論説委員・編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2022 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.