日本の救いのため オーストラリアのエンジョイチャーチ、大阪で教会開拓へ

2017年10月18日14時56分 執筆者 : 青木保憲 印刷
+日本の救いのため オーストラリアのエンジョイチャーチ、来春大阪で開拓開始
エンジョイチャーチの芳之内良太牧師と妻のエミリーさん

日本人は往々にして、キリスト教を「外国の宗教」と受け止めている。日本の牧師たち、諸教会は「そうではない」と訴えているが、なかなかその考え方は浸透しない。しかし、見方を変えるなら、海外でキリスト教に出会うことで、日本的な偏見を抱くことなく、福音の素晴らしさに出会う日本人が増えているということになる。

事実、近年のデータによると、諸外国でキリスト教と出会いクリスチャンとなる割合は、日本国内にいてクリスチャンとなる率の3倍から4倍だという。

「だが、それでは日本に帰ってきて、きちんと日本の教会に根付かせられるのか?」という声が聞こえてくることになる。確かにその通り。大きな教会でたくさんの外国人クリスチャンたちに囲まれて過ごす教会生活と、人口の1パーセント未満しかクリスチャンが存在しない日本とでは、確かに勝手が違う。では、このエンジョイチャーチのようなケースはいかがだろうか。

来年4月、オーストラリアからエンジョイチャーチのスタッフとして来日する芳之内良太牧師。彼の語る「エンジョイチャーチ」の宣教概念は、私たち日本の教会にとってかつてない恵みの源泉となり得るのではないだろうか。本記事では、エンジョイチャーチについての紹介とともに、日本でのビジョンや福音宣教の方向性について、簡単に紹介していきたいと思う。

日本の救いのため、福音宣教に献身するニューチャーチが来春大阪に!
エンジョイチャーチの礼拝の様子

エンジョイチャーチ(Enjoy Church)は、シェイン・ジョージー・バックスター牧師が主任牧師を務めるペンテコステ教会である。バックスター牧師が開拓して20年がたち、現在ではオーストラリア・ビクトリア州に10カ所の礼拝場を持つ6千人ほどの教会となっている。開拓当初は40人でスタートしたが、多くの若者たちが集まる拠点として、教会は順調に成長し続けてきたと言っていい。

エンジョイチャーチは、宣教学的類型としては「メガチャーチ」ということになろう。しかし、単に大きいだけではない。地域に仕える姿勢を牧師・教会員に徹底させ、”No one stands alone(誰も独りじゃない)”をスローガンに掲げ、年齢、出身国などを一切問わず、教会にやって来るあらゆる人を受け入れる努力をするよう指導している。

シェイン牧師自身も、ビクトリア州270の教会の発展と活性化のために、日夜精力的に仕えている。今夏、シェイン牧師は来日し、各地方教会、カンファレンスなどを回って、日本に仕える姿勢を示し、大きな恵みを日本の教会に与えてくれたことは記憶に新しい。

そして、主に日本人への牧会を任されていたのが、来春大阪で開拓を始める芳之内良太牧師である。

日本の救いのため、福音宣教に献身するニューチャーチが来春大阪に!
日本人の若者に、仕えることを教える良太牧師

彼は、シェイン牧師の娘さん、エミリーと結婚し、現在は日本人留学生、在住日本人の方々に仕えている。良太先生が常に語るのは、「日本に帰っても、クリスチャンとして仕える姿勢を忘れてはならない」ということ。オーストラリアでキリスト教に出会った多くの者たちは、その雰囲気や環境が当たり前と思ってしまう。

しかし、それは誰かが自分に仕え、尽くしてくれたからであって、次はその姿勢を他の誰かに示すことが求められることになる。そのことを信仰初期からきちんと伝えなければならない。特に、将来日本へ帰る予定の若者たちには、必ず日本で教会へ行くように、そして、今とは異なる環境でこそクリスチャンとして仕えるべきである、と伝えている。

良太牧師とエミリーさんは新婚で、同世代やティーンの若者たちへ向けて働きを積極的に行っている。その成果は確かなものがある。例えば、昨年1年間で約60人のメルボルン在住日本人や留学生が礼拝に出席した。彼らの導きで、15人の魂が救われ、10人以上が洗礼を受けている。

これは現地では驚異的なことらしい。というのは、メルボルンは他の都市と比べて日本人が極端に少ないため、60人の日本人を見つけるのにも一苦労する地域なのである。にもかかわらず、多くの若者がエンジョイチャーチに集っているということは、やはり良太牧師夫妻の関わり方(仕えるために生きること)が日本の若者たちに浸透しつつあるということであろう。

最近では、日本語の礼拝を行うようになり、それ以後、4週連続で救いを受け入れる者、受洗する者が与えられている。「多くの日本人の人生が、キリストによって変わり、成長する姿を見ることは、何にも代えがたい喜びです」と良太牧師。キリスト教と出会ってわずか半年で海外へ旅立った経験から、彼らが抱える孤独感、人生の岐路に対する不安については、痛いほどよく分かる。

異国の地で信仰が育まれ、成長できた自身の体験があるからこそ、同じような境遇にある若者たちに神様の愛を伝え、聖書の言葉を教えることに意義を見いだせたという。多くの方が英語を身につける以上に、イエス・キリストを通して人生の目的と自信を見いだして帰国してほしい、と良太牧師は願っている。

日本の救いのため、福音宣教に献身するニューチャーチが来春大阪に!
主任牧師のシェイン・ジョージー・バックスター牧師(右から2番目)6月の来日時

この、同胞(日本人)に対する熱い思いが、ついに彼を大阪へと導くことになった。来春、海外宣教の使命を抱き、大阪にやって来るのは、キリストに、そして日本に仕えるためである。例えば、オーストラリアで信仰を持った日本人が、どんな教会、どんな信仰の在り方をしたらいいのか、その具体例を日本(大阪)で示すことで、日本帰国後の教会への定着率は上がることだろう。

良太牧師はこう語る。

「決してエンジョイチャーチが彼らを囲い込むことはしません。帰国した後の仕事、地域、境遇をしっかりと把握して、本人にとって、また彼を受け入れてくれる地方教会にとって、最もいいマッチングを見つけたいと願います。それはもしかしたら、エンジョイチャーチ大阪ではなく、別の教会に若者たちを紹介することになるかもしれません。それでいいと思っています。なぜなら、私たちは日本に仕えるためにやって来るのですから。

2018年4月、エンジョイチャーチ大阪が始まります。1パーセント未満のクリスチャン人口の日本を、私は大阪から変えていきたいと願います。日本のリバイバルを見るというビジョンを私たちは持っています。日本の地域教会を共に盛り上げていきたいです。同時に、エンジョイチャーチ大阪は、元気で健康的な多くの世代、多様な国籍の方々が集う教会を目指したいです。

若者には、若者のニーズ(友達関係、自信、目標、ビジョン)があります。それはあらゆる世代、民族に、各々のニーズがあるということでしょう。多くの日本人、日本在住の外国の方々がキリストの愛と恵みを知り、救われ、弟子となり、日本のそれぞれの場所で活躍すること、これを私たちは願って来日します。新参者ですが、どうぞ皆さま、よろしくお願いいたします」

なお、エンジョイチャーチは、10月8日に教会初となるアルバム「Kingdom Come(神の国がここに)」をリリースした。日本でも同日 iTunes を通してリリースされる予定である。彼らの情熱と良太牧師夫妻のビジョンを知ることができる最も良いツールと言えよう。こちらのサイトからその動画を見ることができる。

日本に仕えるため、海外で信仰を持った者たちを日本に仕えさせるため、自らが来日して教会を始めようという良太牧師、そしてエンジョイチャーチ。私たちも彼らのために祈りつつ、手を携えて福音宣教のために前進していきたいものである

■ エンジョイチャーチのSNS
フェイスブック : Enjoy Church Osaka
インスタグラム : @enjoychurchosaka

青木保憲

青木保憲(あおき・やすのり)

1968年愛知県生まれ。愛知教育大学大学院を卒業後、小学校教員を経て牧師を志し、アンデレ宣教神学院へ進む。その後、京都大学教育学研究科卒(修士)、同志社大学大学院神学研究科卒(神学博士、2011年)。グレース宣教会研修牧師。東日本大震災の復興を願って来日するナッシュビルのクライストチャーチ・クワイアと交流を深める。映画と教会での説教をこよなく愛する。聖書と「スターウォーズ」が座右の銘。一男二女の父。著書に『アメリカ福音派の歴史』(2012年、明石書店)。

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