今の時代を生きる信仰者の使命はとても大切です 穂森幸一(7)

2015年10月30日06時34分 コラムニスト : 穂森幸一 印刷
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海外の航空機を利用するときに宗教の欄がありますが、ほとんどの日本の若者が無宗教と記入するので「日本人には宗教はないのか」と話題になったことがあります。無宗教の動きが最近さらに激しくなっています。

ある異端宗教に若者が巻き込まれて、先祖が救われるためにという名目で、原価は5千円ほどの壺を300万円で売り付けたり、開運ということで高額の印鑑を押し売りしたりして社会問題になりました。また、宗教を名乗るある過激なグループは、サリンガスを地下鉄でまいて人々に危害を加え、暴力事件で犯罪を起こしていました。この反社会的なグループに有名大学出身の医師や弁護士まで加担していて社会問題になりました。

最近、「宗教は怖い」という思いが人々の間に広まり、キリスト教会だけでなく、神社仏閣にも足を運ぶ人が減少しているといわれます。ある調査では、何らかの宗教に関わっている人は総人口の30パーセントともいわれています。

私は衝撃的な出来事を目撃したことがあります。それは無宗教の葬式です。司会者により進行し、宗教家は一切登場せず、読経も賛美歌もなく、本人が好きだったという歌謡曲が流され、友人代表の弔辞が読まれ、献花あるいは焼香で終わりというものです。心の中に表現のしようのない寂しさを感じました。

また、最近の結婚式では人前結婚式(シビル・ウェディング)が主流になっています。普段の生活では宗教に関わらなくても、冠婚葬祭の時だけは宗教を取り入れるという流れがあったのですが、今は宗教色のない方が好まれるようです。

また、お墓の維持を負担に感じる人々が増え、お墓を撤去し、お骨はどこかに捨ててしまう人もいるという新聞記事を見たことがあります。宗教を否定すると、行き着く先はこのようになってしまうのかと思います。

教育基本法の中に「特定の宗教に触れてはならない」という一項があるために、学校では全く宗教に触れることがなく、宗教的には白紙の若者が大学に入り、そこで異端宗教に洗脳されるケースもあり、過激な原理主義の一派に引かれる人も出てくるのです。

特定の宗教だけを強要することはよくないと思いますが、仏教、神道、キリスト教、イスラーム教、伝統的な諸宗教について大学や高校で講義し、宗教者の生き様について学ぶ機会を持つことは、とても大切だと思います。ある時、日本に一人存在するというイスラームの聖職者のお話を聞く機会がありました。元来、イスラーム教徒は平和主義者だったと話しておられました。その方が「イスラム」ではなく「イスラーム」が正式の呼称だといわれましたので、「イスラーム」と表現しています。

私は鹿児島大学稲盛アカデミーの宗教学の時間にお話をさせていただく機会がありましたが、聖書の背景などについて説明しました。「ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教が信じている神様は、イスラエルのアブラハムが4千年前に礼拝していた神様です。同じ神様を礼拝しています」という話をすると、とてもびっくりした様子でした。

「その日、わたしは、この地にききんを送る。パンのききんではない。水に渇くのでもない。実に、主のことばを聞くことのききんである」(アモス8:11)

あるクリスチャン雑誌の統計によると、日曜学校に集まる子どもたちの数は減少しているといわれます。塾に通うために、小学校高学年、中学部にはほとんど出席者がいなくなり、中止になったところもあるといわれます。

信仰者が力を合わせて、中学生、高校生、大学生に何とか御言葉を届ける工夫をしなければいけないと思います。

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穂森幸一

穂森幸一(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

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