聖書はなぜ「互いに愛し合いなさい」と命じているのでしょうか 穂森幸一(3)

2015年9月23日06時28分 コラムニスト : 穂森幸一 印刷
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「好き」か「嫌い」という感情は、私たちの行動に影響します。「私はうどんが好きだから昼食はうどんにします。私はそばにします」と無意識に好みで選択しています。また、服装の選び方もファッションの好みによります。また、この傾向は対人関係にも見られます。「あの人は私の苦手なタイプだから付き合いづらい」などということもよく聞きます。また、自分の好みのタイプと思っていても、ちょっとしたことがきっかけで苦手になることもあります。

この感情が社会の中で大きく渦巻いていて、いやおうなしに巻き込まれることがあります。また、私たちの本能のままでは、好き嫌いの感情の渦から脱出することは難しいと思います。

本能の渦にとどまっているかぎり、人を恨んだり、憎んだり、差別したりする思いはなくならいし、そのままのほうが楽なのではないかと思います。

しかし、神様が愛のサンプルを示してくださいました。敵対する者を愛し、その人のために祈るということ、自分を十字架につける人を赦(ゆる)し、身代わりの罰を受けるという神の愛は、私たちの中から自然に出てくるということはありません。

「私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛し、私たちの罪のために、なだめの供え物としての御子を遣わされました。ここに愛があるのです」(Ⅰヨハネ4:10)

聖書の中に、「互いに愛し合いなさい」という教えが繰り返し「命令形」という形で示されています。できたら避けたいこと、やりたくないことに対して「命令」という形で示されるのではないかと思います。

例えは良くないかもしれませんが、戦場では、兵士は上官の命令に絶対服従です。逃げ出したい状況でも「前進」という命令があれば、従わなければなりません。「キリスト・イエスのりっぱな兵士として、私と苦しみをともにしてください」(Ⅱテモテ2:3)

聖書の中に、「愛する」ということだけでなく、いろいろな命令形が出てきます。「祈りなさい」「喜びなさい」「感謝しなさい」。これらの教えを見るときに、人は自然体のままでは実行できないし、自分の意思を固く持ち、決断していくしかないと思います。

私たちの周りには感情の渦があり、負のスパイラルがあります。これを克服する方法は、「感謝します」と言葉にすることです。感謝し、祈るときに、愛の命令に従順な者とされるのではないかと思います。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに臨んでおられることです」(Ⅰテサロニケ5:16~18)

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穂森幸一

穂森幸一(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

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