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映画「羊飼いと風船」 宗教と現代性、その普遍的な対立を見事に描き切った秀作
生まれて初めてチベット映画を鑑賞した。タイトルは「羊飼いと風船」。何となくファンタジックな雰囲気が醸し出される。しかし、冒頭からその予想はまったく的外れであることが分かる。
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映画「聖なる犯罪者」に見るヨーロッパ的「救い」の危うさ
物語は、よくある「なりすましモノ」である。少年院に入れられているダニエルは、院内でミサを取り仕切る司祭に憧れ、カトリック信仰に傾倒しつつあった。そんな彼に転機が訪れる。仮出所して、社会に出ることが許されたのである。
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福音「が」語れる映画(1)「アルプススタンドのはしの方」「のぼる小寺さん」
2021年になりました。皆さんも、新しい願いや目標を掲げておられることでしょう。私もクリスチャントゥデイへの寄稿が5年目を迎えますので、新しいシリーズを開始したいと思います。題して【福音「が」語れる映画】シリーズです。
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コメディーと侮るなかれ! 映画「私をくいとめて」に見る現代人の悩みとその解消法
本作は、精神的に追い詰められた現代人にとっての「おとぎ話」として、大いに慰めとなるだろう。しかし自らの願いを「願い」として、そのまま発することに勇気を用いなくてもいいような世界を求めたいものだ。
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私にとっての「キリスト教映画」とは? 映画「佐々木、イン、マイマイン」「滑走路」から考察する
先日期せずして同じようなテーマを扱った二作を鑑賞した。内山拓也監督の「佐々木、イン、マイマイン」(以下「佐々木」と表記)と、大庭功睦監督の「滑走路」である。大内監督はこれが初の劇場長編映画であり、大庭監督はこれが初の商業映画である。
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「アーニャは、きっと来る」 ビター&スイートな感動実話の映画化!
職業病だろうか。「羊飼い」とか「ユダヤ人」「ホロコースト」などのフレーズが並ぶ映画の広告を見ると、どうしても聖書的な映画を想像してしまう。本作「アーニャは、きっと来る」は、そんなバイアスを良い意味で裏切ってくれる秀作である。
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三浦綾子『泥流地帯』が初の映画化 2022年公開へ
三浦綾子の小説『泥流地帯』が初めて映画化されることが決まった。舞台となった北海道上富良野町と映像コンテンツ制作会社「Zipang(ジパング)」が9月末に連携協定を締結。全国公開の実写映画として、2022年の公開を目指す。
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映画「泣く子はいねぇが」 すべての現代人へ向けられたほろ苦くも見事な応援賛歌
「生き方に迷うすべての大人たちに贈る、青春グラフィティ」と銘打って、11月20日に公開される本作。タイトルは、秋田県のナマハゲが発する有名なせりふ(「泣く子はいねぇが」)そのままである。
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犯罪史に残る未解決事件を映画化「罪の声」 無自覚な罪ほど残酷なものはない
塩田武士の同名小説を原作とし、小栗旬と星野源が映画初共演する「罪の声」。本作は、1984年から85年にかけて日本を震撼(しんかん)させた犯罪史に残る未解決事件をモチーフに、作者が独自の解釈でミステリーとして仕上げた社会派ドラマである。
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善悪の戦いを骨太で見事な冒険活劇に!「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」
公開3日で340万人以上が劇場に足を運び、興行収入の新記録(3日で46億円超)を達成した大ヒット作、それが「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」である。ここまで受け入れられたのはなぜか。これを牧師として分析しないわけにはいかないだろう。
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これまでに出会った最高のキリスト教映画 「アイ・キャン・オンリー・イマジン 明日へつなぐ歌」
近年「キリスト教伝道映画」の概念が変わりつつある。そんな中、現時点において最高の「キリスト教映画(決して伝道映画ではない)」に出会った。それが「アイ・キャン・オンリー・イマジン 明日へつなぐ歌」である。
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神による芸術を通しての報復の物語 「ある画家の数奇な運命」
上映時間189分。あの大作「タイタニック」と同じである。芸術的な観点から見ても、本作は他の追随を許さない圧倒的な存在感を放っている。もし観て損をしたと思うなら、私が代金を補填してもよいと自信を持って言える、今年ナンバーワン候補の作品である。
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映画「ステップ」から見る「神の子」としての私たち
2020年夏は、コロナ禍でハリウッド超大作が一本も公開されないという異常事態となった。日本では「緊急事態宣言」が解除された後、細々と映画館も再開した。そして本来春に公開されるはずだった作品が、軒並み夏休み映画として公開された。
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ジム・カヴィーゼル、「パッション」続編は「史上最大の作品」
2004年にメル・ギブソン監督の映画「パッション」でイエス・キリスト役を演じたジム・カヴィーゼルが最近、続編「パッション・復活編」についてメディアの取材に応じ、作品への大きな期待を語った。
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中国政府の人権迫害に迫る映画「馬三家からの手紙」 ネット配信スタート
中国政府による人権迫害を取り上げた映画「馬三家(マサンジャ)からの手紙」のネット配信が、18日からアマゾン・プライム・ビデオなど計16の動画配信サービスで始まった。
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映画「星の子」 「宗教」を信者二世の視点で内側から描いた斬新な一作
第157回芥川賞候補にもなった今村夏子の原作小説を映画化。特異な家庭環境に生まれた15歳の少女の視点を通して、家族とは?宗教とは?という「古くて新しい問い」に、現代的な回答を提示するユニークな一作である。
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映画「青くて痛くて脆い」に見る現代若者群像
住野よるの同名小説を原作とした映画「青くて痛くて脆(もろ)い」。主演は今をときめく吉沢亮、杉咲花。前回、映画化された「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」のような純愛ドラマを期待したら、大きなしっぺ返しを食らうことになる。
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映画「ファヒム パリが見た奇跡」 「才能」のすさまじさと、それを受け止める懐の深さ
父に連れられ、バングラデシュから政治難民としてフランスへ国外逃亡した天才チェス少年ファヒム。彼がフランスの全国大会で優勝したことで国民の注目を集め、結果として家族でフランスへ移住できるようになったという実話を基にした映画が本作である。
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【追悼】チャドウィック・ボーズマン 映画「ブラックパンサー」が現代社会に訴えるもの
映画「ブラックパンサー」(2018年)でワカンダ王国の若き国王(ティ・チャラ)を演じた俳優のチャドウィック・ボーズマンが、現地時間8月28日に他界した。原因は大腸がん。43歳の若さであった。
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これぞ求めていた「大人の」キリスト教映画!「WAVES/ウェイブス」に見る「愛のかたち」
「大人のきのこの山」ではないが、もう少し「控えめながらもインパクを与える」ことのできる「大人の」キリスト教映画はないものだろうか。そして数年ぶりに、ついに巡り合ったのが本作「WAVES」である。
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