米国聖公会は26日、米ケンタッキー州ルイビルで開催した第81回総会で、ペンシルベニア北西部教区主教とニューヨーク西部教区暫定主教を兼任するショーン・ロウ主教を、次期総裁主教に選出した。ロウ主教は現在49歳で、就任すれば歴代最年少の総裁主教となる。
現職のマイケル・カリー総裁主教(71)の任期満了に伴うもの。ロウ主教は11月1日に、第28代総裁主教として就任する予定。任期は9年。
米国聖公会系のリビングチャーチ誌(英語)によると、次期総裁主教の候補者にはロウ主教を含め5人がいた。主教会による投票で、ロウ主教は158票中半数を上回る89票を獲得。他の候補者4人の得票数は9票から24票の間で、圧倒的な支持を集めた。その後、信徒と聖職者の代表者で構成される代議会も、主教会の投票結果を賛成778、反対43の圧倒的多数で承認した。
総裁主教が1回目の投票で決まるのは、カリー総裁主教がアフリカ系米国人として初めて選出された前回投票に続き2期連続。
ロウ主教は1975年、ペンシルベニア州シャロン生まれ。グローブシティー大学で学士号(歴史学)、バージニア神学校で修士号(神学)、ギャノン大学で博士号(組織学習・リーダーシップ)を取得。2000年司祭叙任。07年主教叙任。当時は32歳で、その際も最年少主教として注目を集めた。07年からペンシルベニア北西部教区主教、19年からニューヨーク西部教区暫定主教を務めている。14年~18年にはベツレヘム教区暫定主教も務めた。妻はキリスト教教育家のカーリーさんで、2人の間には1人の娘がいる。