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言葉の壁を越えて 穂森幸一

2023年10月5日10時58分 コラムニスト : 穂森幸一
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さて、エルサレムには、敬虔なユダヤ人たちが、天下のあらゆる国から来て住んでいたが、この物音が起こると、大ぜいの人々が集まって来た。彼らは、それぞれ自分の国のことばで弟子たちが話すのを聞いて、驚きあきれてしまった。(使徒の働き2:5、6)

最近は、わざわざ飛行機に乗って出かけなくとも、テレビ電話やズームのおかげで気楽に国際祈祷会や会議に参加できるようになりました。しかし、日本人には言葉の壁がありますので、参加するのをおっくうに感じることがあります。

相手が米国人や英国人だったらなんとか聞き取れても、フランス語なまりの英語だったりしますと聞き取るのに苦労します。ましてや一言メッセージを語らなければならないとなると、ちゅうちょしてしまいます。

もし江戸時代の武士が流ちょうな英語を話していたなどと聞くと、「そんなバカな、あり得ない」と思ってしまいますが、実は本当の話です。

江戸時代に日本は鎖国していましたので、海外渡航は禁じられていました。たとえ嵐のために船が漂流し、外国の地に漂着したとしても、帰国は許されませんでした。ジョン万次郎は漂流し、米国の捕鯨船に救助されます。最終的には米国に行き、教育を受ける機会を得ます。

ジョン万次郎は、そのまま帰国しても法の裁きを受けなければならないことが分かっていましたので、薩摩の藩主と江戸の将軍に献上品を用意し、お上の特別の計らいで許しを得ようとしました。

琉球経由で入国し、薩摩の島津斉彬に謁見する機会を得ました。彼はそこで地球儀を献上しました。この地球儀はNHKドラマ「篤姫」のワンシーンの中で、島津が日本の小ささを説明するのに用いられています。

幕末、横浜で起きた生麦事件のため、薩英戦争が勃発しました。薩摩の軍艦に乗っていた五代友厚は、船が拿捕(だほ)され、英海軍の捕虜となりました。五代は捕虜となりながら、英軍の司令官と交渉し、薩摩藩留学生たちが英国で学べる道を開いたのでした。

五代はなぜ流ちょうな英語が話せたかといいますと、ジョン万次郎とのつながりがあります。島津はジョン万次郎を3カ月薩摩に留め、藩校で子弟に英語を学ばせましたが、その中に五代も含まれていたのです。

ジョン万次郎の英語指導は今日のものとはだいぶ異なりました。彼は最初に英語に出会ったとき、空耳英語を駆使して英語のパターンを理解したいきさつを話したのです。朝は「もう寝ない」から「morning(モーネン)」、カエルが池に飛び込んだら「ドポーン」だから「pond(ポンド)」と教えました。

英語に慣れてきたころ、英文法や学習メソッドを教えたのです。生徒たちは抵抗なく英語に取り組み、ジョン万次郎が去った後も学習を続行したのです。そして必要があれば、長崎から通詞を呼んで学習成果の確認をしました。

薩摩藩の留学生16人と引率者4人、計20人の一行は、2カ月かけて英国に向かいました。引率者の中には家老の新納刑部と五代友厚も含まれます。留学生たちはいち早く英国社会に順応しますが、学校での成績も優秀だったのです。一方で五代たちは紡績機150台、蒸気機関などの買い付けや英国人技師の派遣の手配などの交渉を進めます。

英国から7人の技師が派遣され、200人の職工を集め、日本最初の紡績工場が鹿児島市磯で稼働しました。大量の白木綿を生産し、大阪方面に出荷しました。英国の7人の技師とも交流を深め、英語力を高めていったのは言うまでもありません。

留学生たちのほとんどは英国の一般家庭にホームステイし、日曜日ごとに教会に連れて行ってもらったようです。信仰告白に至ったケースもあるようですが、文書などによる記録はありません。

後に米国で新島襄に出会った森有礼は、当時の日本では信仰を表明できる時ではないと話していたようです。後に文部大臣となった森は、文部省唱歌に積極的に賛美歌のメロディーを取り入れ、100年後の人々に伝わればいいと言っていたようです。

明治10年に西南戦争が終わりますが、その当時の県令(知事)は鹿児島を立て直すのに教育が必要だと言って、横浜に外国人教師を探しに行っています。鹿児島で行われた授業は全て英語で行われ、課題提出も英文だったようですが、脱落者はいなかったようです。その頃の学生は、英語が堪能だったということではないでしょうか。

東南アジアのクリスチャンから誠実な信仰姿勢、アフリカの伝道者から大胆でパワフルな祈り、欧米のクリスチャンから歴史に裏打ちされた神学など、国際祈祷会では学べることがたくさんあります。

日本からもっと信仰の表明があっていいと思います。日本のスピーカーのメッセージも期待されています。もっと大胆に海外向けの発信をしてほしいと願うのは私だけでしょうか。世界を引っ張る祈りのリーダーが日本から生まれるように祈ります。

立ち上がってください。このことはあなたの肩にかかっています。私たちはあなたに協力します。勇気を出して、実行してください。(エズラ10:4)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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