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ルカ福音書を読む

ルカ福音書を読む(45)「復活についての問答」―サドカイ派の人々と― 臼田宣弘

2023年2月15日11時24分 コラムニスト : 臼田宣弘
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関連タグ:ルカによる福音書臼田宣弘
ジェームス・ティソ「パリサイ派とサドカイ派がイエスを試みる」(米ブルックリン美術館所蔵)
ジェームス・ティソ「パリサイ派とサドカイ派がイエスを試みる」(米ブルックリン美術館所蔵)

今回は、20章27~40節を読みます。ここでは、エルサレム神殿でのイエス様の様子が引き続き伝えられています。

レビラート婚

27 さて、復活があることを否定するサドカイ派の人々が何人か近寄って来て、イエスに尋ねた。28 「先生、モーセはわたしたちのために書いています。『ある人の兄が妻をめとり、子がなくて死んだ場合、その弟は兄嫁と結婚して、兄の跡継ぎをもうけねばならない』と。

29 ところで、七人の兄弟がいました。長男が妻を迎えましたが、子がないまま死にました。30 次男、31 三男と次々にこの女を妻にしましたが、七人とも同じように子供を残さないで死にました。32 最後にその女も死にました。33 すると復活の時、その女はだれの妻になるのでしょうか。七人ともその女を妻にしたのです。」

イエス様はそれまでにもいろいろな問答をしてきましたが、その相手は主に律法学者やファリサイ派の人々でした。しかし今回は、サドカイ派の人々が問答の相手になっています。サドカイ派はユダヤ教の一派でしたが、モーセ5書を尊重し、預言書は二級のものと見なし、復活を認めず、天使の存在を否定していました。

この人たちが、エルサレムの神殿でイエス様に質問をしてきたのです。この質問の背景には、「レビラート婚」といわれるものがあります。それについての記述である、申命記25章5~6節を読んでみましょう。

兄弟が共に暮らしていて、そのうちの一人が子供を残さずに死んだならば、死んだ者の妻は家族以外の他の者に嫁いではならない。亡夫の兄弟が彼女のところに入り、めとって妻として、兄弟の義務を果たし、彼女の産んだ長子に死んだ兄弟の名を継がせ、その名がイスラエルの中から絶えないようにしなければならない。

このような形態で、女性が亡き夫の兄弟と夫婦となることをレビラート婚といいます。前述のように、サドカイ派の人々はモーセ5書を尊重していましたから、このレビラート婚の慣習には厳格であったのでしょう。ですが、7人の兄弟がその対象になることは考えにくく、いかにも無理難題のふっかけであったことが分かります。

サドカイ派の人々は、1人の妻が7人の兄弟を夫にしたと述べた後、「復活の時、その女はだれの妻になるのでしょうか」とイエス様に問いました。これは彼らが、復活があることを前提に言ったことではなく、答えの出せない問題を提示して、「復活は不合理な教えである」という結論に誘導したかったのです。

モーセの書からの論証

イエス様は、サドカイ派の人々にお答えになりました。

34 イエスは言われた。「この世の子らはめとったり嫁いだりするが、35 次の世に入って死者の中から復活するのにふさわしいとされた人々は、めとることも嫁ぐこともない。36 この人たちは、もはや死ぬことがない。天使に等しい者であり、復活にあずかる者として、神の子だからである。

37 死者が復活することは、モーセも『柴』の個所で、主をアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神と呼んで、示している。38 神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神なのだ。すべての人は、神によって生きているからである。」 39 そこで、律法学者の中には、「先生、立派なお答えです」と言う者もいた。40 彼らは、もはや何もあえて尋ねようとはしなかった。

サドカイ派の人々の質問は、「その女はだれの妻になるのでしょうか」と、「結婚」のあるこの世界と継続したものとなっています。しかしイエス様は、次の世界はそもそもこの世界とは継続していないことを示して、そこにおいては「めとることも嫁ぐこともない」と言われました。そこでは、命は滅ぶことがないため、新たな命に継承する必要はないのです。そして、サドカイ派の人々の天使否定を訂正して、復活した人たちは「天使に等しい」と言われました。

続けてイエス様は、サドカイ派の人々が尊重するモーセ5書からの論証に移ります。イエス様が引用された部分が含まれる、「芝の箇所」と呼ばれる出エジプト記3章1~6節を読んでみましょう。

モーセは、(中略)神の山ホレブに来た。そのとき、柴の間に燃え上がっている炎の中に主の御使いが現れた。彼が見ると、見よ、柴は火に燃えているのに、柴は燃え尽きない。モーセは言った。「道をそれて、この不思議な光景を見届けよう。どうしてあの柴は燃え尽きないのだろう。」

主は、モーセが道をそれて見に来るのを御覧になった。神は柴の間から声をかけられ、「モーセよ、モーセよ」と言われた。彼が、「はい」と答えると、神が言われた。「ここに近づいてはならない。足から履物を脱ぎなさい。あなたの立っている場所は聖なる土地だから。」

神は続けて言われた。「わたしはあなたの父の神である。アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である。」 モーセは、神を見ることを恐れて顔を覆った。

神様がモーセに顕現したことを伝えている箇所です。そこで神様は、「わたしは、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神であった」と言わずに、彼らは今も生きている者であるとして、その彼らの神としてご自身を顕現されているのです。

この論証は、モーセ5書を尊重しているサドカイ派の人々に対しては、説得的な論証であったと思います。アブラハム、イサク、ヤコブがどのような形で生きているのかは示されていません。その時期も、同時代なのか、終わりの時に復活することが前提であるのかも分かりません。しかし、いずれかの形において彼らは生きている(復活している)のです。

復活信仰

私たちの信ずるキリスト教信仰は、復活信仰です。イエス様が復活されたことを信じるとともに、私たちの復活をも信じるものです。イエス様はそのことを、サドカイ派の人々との問答を通してお示しになりました。

その復活信仰は、今この世において生かされ歩まされていることを大切にする信仰でもあります。復活の希望に生きることは、私たちの今の生を大切にすることでもあるのです。(続く)

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◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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