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ルカ福音書を読む

ルカ福音書を読む(40)「イエス様に従った見えるようになった人」―エルサレムへの途上で― 臼田宣弘

2023年1月11日12時14分 コラムニスト : 臼田宣弘
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関連タグ:ルカによる福音書臼田宣弘

今回は、18節31~43節を読みます。

3度目の予告

31 イエスは、十二人を呼び寄せて言われた。「今、わたしたちはエルサレムへ上って行く。人の子について預言者が書いたことはみな実現する。32 人の子は異邦人に引き渡されて、侮辱され、乱暴な仕打ちを受け、唾をかけられる。33 彼らは人の子を、鞭打ってから殺す。そして、人の子は三日目に復活する。」 34 十二人はこれらのことが何も分からなかった。彼らにはこの言葉の意味が隠されていて、イエスの言われたことが理解できなかったのである。

イエス様は12弟子に対して、「今、わたしたちはエルサレムへ上って行く」と言われました。エルサレムが近づいてきたのです。そして、3度目の死と復活の予告をされます。1度目の予告では、「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日目に復活することになっている」(9章22節)と、いわばユダヤ人たちから苦しめられることを語っていました。

しかし3度目は、「異邦人に引き渡されて、侮辱され、乱暴な仕打ちを受け、唾をかけられる。彼らは人の子を鞭打ってから殺す」と語られました。実際にイエス様は、ユダヤ人たちからローマ人の総督ポンテオ・ピラトに引き渡され、ローマ人によって鞭打たれ十字架にかけられることになります。

つまり、イエス様はユダヤ人からも異邦人からも苦しめられて息を引き取られたのです。そのことが予告されていたのです。これは、イエス様が全世界の人たちに苦しめられるということを意味していると思います。ところが12弟子たちには、それらのことが何も分かりませんでした。イエス様の語られたことについて、いわば目が閉ざされていたのです。

「ダビデの子イエスよ」と叫んだ目の見えない人

エル・グレコ「盲人を癒やすキリスト」(米メトロポリタン美術館所蔵)
エル・グレコ「盲人を癒やすキリスト」(米メトロポリタン美術館所蔵)

35 イエスがエリコに近づかれたとき、ある盲人が道端に座って物乞いをしていた。36 群衆が通って行くのを耳にして、「これは、いったい何事ですか」と尋ねた。37 「ナザレのイエスのお通りだ」と知らせると、38 彼は、「ダビデの子イエスよ、わたしを憐(あわ)れんでください」と叫んだ。39 先に行く人々が叱りつけて黙らせようとしたが、ますます、「ダビデの子よ、わたしを憐れんでください」と叫び続けた。40 イエスは立ち止まって、盲人をそばに連れて来るように命じられた。彼が近づくと、イエスはお尋ねになった。41 「何をしてほしいのか。」 盲人は、「主よ、目が見えるようになりたいのです」と言った。42 そこで、イエスは言われた。「見えるようになれ。あなたの信仰があなたを救った。」 43 盲人はたちまち見えるようになり、神をほめたたえながら、イエスに従った。これを見た民衆は、こぞって神を賛美した。

一同はエリコに近づきます。エリコはエルサレムから20キロほどの所ですので、ますますエルサレムが近づいているのです。そこで、一人の目の見えない人が物乞いをしていました。12弟子の中の誰かが言ったのでしょうか。「ナザレのイエスのお通りだ」という言葉が彼に伝わります。

そうすると彼は、「ダビデの子イエスよ」と語りかけます。第3回でお伝えしましたが、マリアに対する受胎告知がなされたときに、御使いガブリエルは「神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない」と告げています。いわば、イエス様が救い主(メシア)であることを予告しているのです。そのことからすると、この目の見えない人は、イエス様について「救い主」としての姿を見て取ったのであろうと私は考えています。

クリスチャンの全盲ピアノ弾き語り歌手との出会い

時田直也さんという、クリスチャンの全盲ピアノ弾き語り歌手がおられます。時田さんは、生後半年で未熟児網膜症と診断され、生まれながらにして「見える」という感覚を持っておられません。しかし、6歳からピアノを習い、音楽大学を卒業し、美しいバリトンの声で、大変素敵な弾き語りをしてくださいます。私は、時田さんの歌う賛美歌が大好きです(動画を参照)。

私は2007年に新潟県柏崎市で中越沖地震に遭遇しましたが、地震後に市内の超教派3教会で協力し合って「中越沖地震再起支援コンサート」を3度にわたって行いました。そのうちの1回に、時田さんが来てくださいました。3教会の牧師で、時田夫妻のご接待をさせていただきました。市の施設と一つの教会で、2度のコンサートを視聴しました。そして、その後NHK新潟支局の番組に出演されて、ご自身のさまざまな思いを語られ、それも見せていただきました(プロフィールを参照)。

私はそもそも全盲の方と接したことがほとんどなく、しかも音楽家でもある時田さんとのこの時の触れ合いは、大変に新鮮なものでした。目の見えない方ですが、健常者が持たない「何か」の感覚を持っておられると思わされました。ピアノも歌も語りも、感性が素晴らしいのです。

私は、エリコの近くで目の見えないこの人が、「ダビデの子イエスよ」と叫んだことに、時田さんのあの感性をほうふつとさせられるのです。目の見えない人は何か特別な感覚を持っている、と思わずにはいられないのです。これは全くの私見ですが、この目の見えない人も何か特別な感覚を持っていて、それがイエス様のメシア性を感じさせ、「ダビデの子イエスよ」と叫んだのではないかと思うのです。

恐らく弟子たちが、この目の見えない人を黙らせようとしましたが、彼は「ダビデの子よ、わたしを憐れんでください」と叫び続けます。イエス様は彼を呼び寄せて、「何をしてほしいのか」とお尋ねになりました。彼は「主よ、目が見えるようになりたいのです」と答えます。ここでは、明らかにイエス様をメシアとする信仰を告白しています。

イエス様は、「あなたの信仰があなたを救った」と話され、「見えるようになれ」と言われました。目の見えなかった人は、直ちに見えるようになりました。そして、イエス様に従ったのです。このことは、場所がエルサレムに近いことからすると、彼が、十字架に至るまで、さらにはその後もずっと、イエス様に従ったということであろうと思います。

弟子たちとの違い

今回は、イエス様が弟子たちに3度目の予告をした記事を前半でお伝えしましたが、弟子たちは心の眼(まなこ)が開かれませんでした。しかし、この肉体の眼が閉ざされていた人は、それが開かれ、心の眼も同時に開かれたということであろうと思います。(続く)

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◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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