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聖書と植物

聖書と植物(5)それは食物となる 梶田季生

2022年6月2日19時26分 コラムニスト : 梶田季生
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聖書と植物(5)それは食物となる 梶田季生+
(写真:Dan Gold)

小学生の時、店の無い住宅地に、遠く離れた八百屋さんが週何回かご用聞きに来ました。「青物は何にしましょうか」と言っておられたのを懐かしく思います。

食材としての植物は一体、幾つあるのでしょう。ニンジン、ダイコン、タマネギ、イチジク、リンゴ・・・。日本食品成分表を見ると、210種でした。そのうち野菜は95、果実は71、種実は20、豆類は11、穀類は13あります。これは、主要な市場に出ているものの数ですから、実際はもっと多いです。道の駅には、その地の野菜が出ていて興味深いです。特に春には山菜、野草が目を引きます。

全世界ではどうでしょうか。野菜として利用されているものをできるだけ調べ上げ、1972年に発表されました。1006種だそうです。実に驚くばかりです。1年間にあなたが口にするのはそのうちの幾つでしょう。何パーセントでしょうか。野菜についてしばらく考えてみたいと思います。

旧約聖書に、草本について5種類の言葉が使われています。神は植物を創造されたとき、言われました。「地は植物(デシェ)を、種のできる草(エセブ)や、種の入った実を結ぶ果樹を・・・生えさせよ。・・・あなたにとってそれは食物となる」(創世記1:12、29)。動物のためにも「すべての緑の草(エセブ)を食物として与える」(同30)。

エセブは「成熟した草」を指し、33回出てきます。多くは「野(地、山々)の草」のように、採れた所も示しています(14回)。荒地が緑に覆われたその緑を強調して、単独で「青草」と訳されたのは12回あり、「緑(エレク)の草(エセブ)」は2回、他の箇所では、栽培されていることが伺えます。「人が労して得る作物(エセブ)」(詩篇104:14)。だからここでは、草ではなく作物と訳しています。「あなたは野の草(エセブ)を食べる。あなたは、顔に汗を流して糧(レヘム:パンの意)を得」(創世記3:18、19)。これらの草が糧になるまでに、どれだけの期間が、またどのような努力の汗が流されたのでしょうか。それに関係して食味も興味深いです。

デシェは14回使われています。これは特に若い草をいい、植物の種類ではなく、草の状態を言い表しているようです。刈り取られた後にもえ上がってくる「若草」(8回)や、長い乾期が終わって「先の雨」を待って生えてくるみずみずしい「青菜」(3回)の様子です。

次に、緑色から派生した語で「青物」を指すエレクやヤ―ラークと一緒に使われた「エレク・エセブ」が6回、ヤーラーク・デシェは2回あります。いずれも「緑の草」「青草」「青菜」と訳されています。庭をガンといいますが、それと共に使って「野菜畑」の意味のガン・ヤーラークが3回出てきます。このようにエレクとヤーラ-クを使いながらさまざまな青菜、青物、野菜などを表現しているのは私たち日本人も同じで、親しみを感じます。

旧約時代には、すでにルッコラが食べられていました。それはオロットゥと一度だけ聖書に出てきます。「彼らの一人が『食用の草』を摘みに野に出て行くと」(2列王4:39)。胡麻の香りがして、私も好きです。韓国の友人は、エゴマは大好きですが、同じシソ科のアオジソは好きじゃないと言います。風味、香りなど、好みの問題です。

最後にハーチールは、牧草を含めて草(花)一般を指す言葉ですが、18回「草」と訳されています。21回のうち1回だけニラ(実際はリーキのことですが、民数記11:5)に同定されています。ハーチールには「囲い」の意味があり、その中で作られていたのがリーキかもしれません。

大学生の時、蔬菜(そさい)園芸の授業がありました。半世紀も前です。野菜ではなく蔬菜といいました。蔬菜とは、栽培して食用とされる草本植物のこと、野菜とは、野生にある食用の草本植物のことを指しました。しかし現在では、野菜も栽培されるようになり、蔬菜と野菜の区別なく同じ意味で使われています。

ホウレンソウ、ハクサイ、レタス、ルッコラなど、葉物、青物は葉が厚く、色の濃いものが喜ばれるのは昔も今も変わりません。聖書の言葉遣いにより、身近な草であるハーチールから若草(デシェ)あるいは青草(エセブ)へと特別視されてきた点が葉色にあったことが分かります。より濃いもの、美しいものを求めてエレクと言い、さらに良いものをヤーラ-ク(野菜、青菜)と言ったのではないかと推測します。

植物は、家畜や動物の飼料、餌として、また人の食べ物として、体の成分、ビタミン類、食物繊維など、無数の価値を持っています。現在私たちは栄養学の面において、事細かく知らされています。驚くばかりです。まだまだこれからも発見されるでしょう。

いつの時代においても、水と食は生命を支える大切なものです。モーセの時代に荒野であるシナイ半島を旅しなければならなかったイスラエルの民は、何を食べていたのでしょう。それは、神が直接与えられた「マナ」でした。毎朝テントの周りに置かれました。安息日の前日には2倍のものを集めるようにされました。

新約聖書の時代、ヤイロの娘を生き返らせたイエスはまず、「少女に食べ物を与えるように言われ」ました。さらに、イエスは弟子に教えた主の祈りの中に、課題として4番目に置かれました。「私たちの日ごとの糧をきょうもお与えください」と。これは、単に食べ物を求めることだけではありません。頭が痛いときは、何も食べたくないようになります。疲れているときもです。「日ごとの糧」とは、食べるための力、健康、食欲なども含む祈りだと思います。暴飲暴食を避け、睡眠を取り、私たちの側でしなければならないこととセットであると考えます。

さて、神は食物としての草を与え、聖書は次の5種類の言葉で言い表しました。エセブ(草)、デシェ(若草)、エレク(緑、青物)、ヤーラーク(野菜)、ハーチール(草)、オロットゥ(食用の草)です。ここに、顔に「汗して」糧を得る働きが3つ隠されていると思います。レヘム(糧、食物など)は297回出ています。第一に土を耕すこと。栽培技術の向上です。第二は作物の増加、品質の向上であり、ここでは緑色に焦点を合わせた品種改良を意味します。第三は料理、調味の面です。

マナについてモーセは言いました。「ひき臼でひくか臼でつき、これを鍋で煮てパン菓子を作った」(民数記11:8)。「焼きたいものは焼き、煮たいものは煮よ。残ったものはすべて取っておき」「その味は蜜を入れた薄焼きパンのようであった」(出エジプト16:23、31)。マナは出来上がった食品ではありません。食材です。食事に飽きがこないための主の配慮です。人の食欲は、味覚と食材と調理法によって満たされます。

香辛野菜は多くあり、旨味成分もすべて主が創造された被造物にあります。主をあらためて褒めたたえます。野菜だけで千種類もあります。味覚の個人差も大きく、異なった気候が生み出す国民性と複雑に絡み、すべての人が満足できるというのは「平和」なことです。ソロモン王の時代は、まさにその例です。平和を造り出す人は幸いですと言われたことは、昔も今もこれからも、私たちの使命の一つです。どこの誰でも「きょう」を生きる権利と尊厳とが等しく与えられています。

「主は 家畜のために草を また 人が労して得る作物を生えさせます。地から食物を生じさせてくださいます。ぶどう酒は人の心を喜ばせ パンは人の心を支えます。油よりも顔をつややかにするために」(詩篇104:14、15)

パンだけに目が奪われると問題が生じます。人は弱いです。聖書は言います。食べ物を与えてくださる神に心を向けましょう。「なぜなら、神の国は食べたり飲んだりすることではなく、聖霊による義と平和と喜びだからです。・・・ですから、私たちは、平和に役立つことと、お互いの霊的成長に役立つことを追い求めましょう」(ローマ14:17、19)

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◇

梶田季生

梶田季生

(かじた・すえお)

1946年愛知県生まれ。66年に日本バプテスト宣教団津新町キリスト教会で受洗。学生時代はKGK(キリスト者学生会)で交流。68年に三重大学農学部農学科(育種)を卒業。72年に大阪聖書神学校を卒業後、池田キリスト教会伝道師。80年から南都農園(現ナント種苗)飛鳥育種農場で品種改良に従事し、メロン、カボチャ、大根を担当。農場長および宇陀育種研究農場長を経て退職。単立名張聖書キリスト教会元牧師、みえ洗足キリスト教会元協力牧師。このほど、聖書の視点から植物に託されたメッセージをひも解く『聖書の植物―草と木に託されたメッセージ』(イーグレープ、四六判・300ページ、税込2200円)を出版した。なぜイエスは人との関係をブドウに例えたのか、アーモンドはなぜキリストの復活の象徴なのか。実物のカラー写真を配置しながら、分かりやすい言葉で解説している。注文は、全国の書店・キリスト教書店、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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