エチオピア正教会、27年ぶりに和解 福音派の首相が仲介 WCCが歓迎

2018年9月5日23時07分 印刷
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+エチオピア正教会、27年の分裂に終止符 福音派の首相が仲介役に WCCが歓迎
エチオピアの首都アディスアベバにある聖マリア教会(写真:世界教会協議会=WCC / Ivars Kupcis)
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世界で最も古いキリスト教会の1つであるエチオピア正教会が、27年にわたる分裂に終止符を打ち、和解に至った。同教会は1991年、政変により、同教会トップの総主教が国外追放となり、一方でエチオピア国内に新たな総主教が立てられたことで分裂。2つの聖シノドが存在していた。しかし、今年4月に就任したアビー・アハメド首相の仲介で和解が進み、7月末に米首都ワシントンで両聖シノドの代表らが会談。和解と一致が宣言された。

エチオピア衛星テレビ(ESAT、英語)などによると、エチオピアでは1991年、エチオピア人民革命民主戦線(EPRDF)が首都を占拠し、当時の政権が崩壊。アブネ・メルコリオス第4代総主教は国外追放された。メルコリオス総主教は米国に渡り、反体制派や海外在住の信者らと共に新しい信仰共同体を形成した。一方、エチオピア国内では暫定政府がアブネ・パウロス第5代総主教を任命。パウロス総主教は2012年に亡くなるが、後継者としてアブネ・マティアス大主教(アクスム教区)が第6代総主教に就任。総主教は、存命中はその地位を保持するという考えから、エチオピアの国内外に2人の総主教と2つの聖シノドが存在する状況が続いていた。

正教会系の「OCPメディアネットワーク」(英語)によると、ワシントンにあるデブレ・メフレト聖ミカエル大聖堂で7月26日、両聖シノドの代表団が会談し、和解と一致を宣言。メルコリオス総主教がエチオピアに帰国することや、メルコリオス、マティアス両総主教に同等の権威を認めること、互いに対する破門宣告の撤回、双方で叙聖された聖職者の相互認可などについて合意した。

エチオピアのニュースサイト「ボルケナ」(英語)によると、メルコリオス総主教はすでに帰国しており、8月11日には首都アディスアベバでアハメド首相と面会した。

和解の立役者となったアハメド首相は、多様な背景の持ち主だと伝えられている。OCPメディアネットワーク(英語)によると、イスラム教徒の父とキリスト教徒(エチオピア正教会)の母を両親に持ち、自身は福音派のプロテスタントの信仰を持つという。

エチオピア正教会が加盟する世界教会協議会(WCC)のオラフ・フィクセ・トヴェイト総幹事は8月13日、アハメド首相に書簡を送り、同教会の和解と一致に大きく貢献したことに心からの喜びを伝えた。

「これは、教会全体にとって注目すべき成果であるとともに歴史的な瞬間です。古い歴史を持つエチオピア正教会の一致は、古い歴史を持つエチオピアそのものの一致の核となるものです」

トヴェイト氏はまた、メルコリオス、マティアス両総主教にも書簡を送り、エチオピア正教会における歴史的な和解の成就を祝福した。

「これはエチオピア人だけでなく、エキュメニカルな教会全体の喜びと歓喜の歴史的瞬間です。これに至る旅路は長くつらいものでした。しかし、最終的にはオイクメネ(一致)が勝利しました。神に栄光がありますように!」

エチオピア正教会の歴史は4世紀にさかのぼり、世界で最も古いキリスト教会の1つ。信者はエチオピアの総人口(約1億人)の約4割を占めており、東方諸教会の中では最大規模。

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