Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
米大統領選

トランプ氏をクリスチャンが支持した2つの理由 山崎純二

2016年11月17日19時44分 コラムニスト : 山崎純二
  • ツイート
印刷
関連タグ:ドナルド・トランプヒラリー・クリントン中絶同性愛LGBTQ
キリスト教から米大統領選を見る(18)トランプ氏が勝利 福音派の政治力の衰退と反知性主義+
2016年の米大統領選で勝利した共和党候補のドナルド・トランプ氏=8月31日、米アリゾナ州で(写真:Gage Skidmore)

ご承知のようにトランプ氏が米大統領選において勝利を得ましたが、このことに関する報道の多くがあまりにも表層的で一面的なので、聖書的な価値観を基に、少し異なる観点を提示させていただきたいと思います。

今回米国の内陸を中心に、多くの白人クリスチャン層がトランプ氏を支持しました。メディアではトランプ氏は女性蔑視的であり、離婚を繰り返し、人種差別的であるとレッテルを張られていますが、なぜこのような人物が多くのクリスチャンに支持されたのでしょうか?

投票に大きな影響を与えるといわれる、TV中継の直接討論において、経済、米軍の問題、2人の財団、人格的資質についてなどさまざまな点が話し合われましたが、その中でも注目したいのは、プロライフ(英: pro-life)とプロチョイス(英: pro-choice)についてと、LGBTについての2人の立場が明確に異なっていた点です。

プロライフ(pro-life)とプロチョイス(pro-choice)

プロライフ(pro-life)というのは、胎児の命を既に生まれた人間の命と等しく考え、妊娠中絶を許容しないという立場の考えです。そしてプロチョイス(pro-choice)というのは、女性の選択する権利を優先するという考えです。日本において、このような問題を掲げて選挙戦を戦うことは想像できないことだと思いますが、米国においては、「命」と「人権」に関する非常に重要なテーマです。

1973年に最高裁において、妊娠中絶を規制する米国内法の大部分を違憲無効とした判決が下されたときには、国を2分するほどの大きな議論になりましたし、命の行進と呼ばれる、大規模な反対運動がわき起こりました。

そして今回の直接討論の場で、トランプ氏は、人工妊娠中絶(特に後期)は、胎児の命を奪うものであり、反対であると語り、プロライフの立場であることを明らかにしました。そしてヒラリー氏は、それは非常に苦しい選択であるが、当事者が決める問題であり政府なり法なりが関与すべきでないとし、プロチョイスの立場であることを明確にしました。

そして、カトリック・プロテスタントを含めたキリスト教の伝統的な立場は、「命」は神様から与えられるものであるから、いかに胎児であったとしても、それは守られるべきだというものです。

もちろん、レイプされて妊娠してしまうケースなどもありますので、ことは非常にデリケートであり、複雑な問題です。また、プロチョイスを支持する方々にしても、赤ちゃんの命を決して軽く考えているわけではありません。どちらの立場の人も苦渋と悲しみの中で、いずれかの主張をしているわけです。もちろん、どちらが正しいのか分からないという方も、多くいらっしゃいます。

LGBT、同性婚の合法化について

LGBT(エル・ジー・ビー・ティー)とは、女性同性愛者(レズビアン、Lesbian)、男性同性愛者(ゲイ、Gay)、両性愛者(バイセクシュアル、Bisexual)、性同一性障害を含む性別越境者など(トランスジェンダー、Transgender)の人々を意味する頭字語(とうじご)です(Wikipedia参照)。

プロライフとプロチョイスよりも新しい問題(イシュー)は、LGBT(性的マイノリティー)の方々に関して、同性婚を認めるかどうかというものです。直近のニュースにおいては、トランプ氏は同性婚を認めるとした最高裁の裁判について、「すでに結論が出ている」と承認する考えを示しましたが、選挙期間中においては、「最高裁の判決を見直す必要がある」と主張していました。

これに対して、ヒラリー氏は今回の選挙戦において、同性婚を承認することを前面に打ち出してきました(かつてはヒラリー氏も「結婚は男女のものだ」と主張していましたが)。直接の討論会においても、頻繁に「LGBTの方々」の権利が守られるべきだということを唱えてきました。

では聖書は、同性の性的な関係についてどう語っているのでしょうか。

「こういうわけで、神は彼らを恥ずべき情欲に引き渡されました。すなわち、女は自然の用を不自然なものに代え、同じように、男も、女の自然な用を捨てて男どうしで情欲に燃え、男が男と恥ずべきことを行うようになり、こうしてその誤りに対する当然の報いを自分の身に受けているのです」(ローマ1:26、27)

この聖書箇所を今日の私たちが、どのように受け止めていかなければならないのかというのは、また別の問題としてあるのですが、現実問題として、聖書的な価値観を堅持している米国内陸の方々が、「最高裁の判決を見直す必要がある」としたトランプ氏を支持したという面は否めません。

2つの「良識」の衝突

日本のメディアは、米国の国民は「良識」よりも、トランプ氏の経済手腕を優先したとか(もちろんそういう人もいたでしょうが)、最終的には米国人も「良識」があるので、ヒラリー氏が勝つと思ったのですが・・・、などと単純に語っていますが、「良識」や「正義」というのは、1つではありません。各自の信条や考え方、人生哲学、宗教によって、「良識」にはズレが生じます。そしてそのズレが表面化するときに、非常に大きな衝突が生まれるのです。

今回取り上げた2つの問題は、米国の人々にとって「命」や「人権」「公平さ」などに関する深層的な課題であり、どちらの立場の方々も自分の信念や良識に基づいて、悩みつつ、自分が正しいと思うことを主張しています。また迷い、立場を変えたりもしています。それは両候補も同様です。もちろんトランプ氏の個人の資質を疑い、「良識」に従ってトランプ氏に反対した人もいるでしょうが、多くの人はそれらの「私事」以上に、これらの課題をより重視したということです。

同性婚については、現代的な感覚では、みな平等でいいじゃないか、当然認めるべきだと思う方もいるかもしれませんが、同性の結婚が認められる延長線上には、彼らが養子を迎え入れる権利も含まれています。そうすると今度は、その子どもの立場に自分を置いて考えてみる必要があります。事は簡単ではありません。LGBTの方々の中にも、結婚や養子を持つことまでは主張すべきでないという方々もいるくらいです。

私はトランプ氏の人となりを知りませんし、彼が大統領として今後成功するかもよく分かりません。またプロライフとプロチョイスや、LGBTの方々の同性婚について、私の私見を主張することも今回の趣旨ではありません。また今回の聖書箇所の内容が、あまりにも現代的な価値観と相いれないと思われる方もいるかもしれませんが、それを語ることも今回の論旨ではありません。

ただこの2つの社会的イシューが、多くのクリスチャンがトランプ氏を支持することになった小さくない要因であるという点と、「良識」や「正義」というのが、1つではなく、多くの人が苦悩しながら、模索し、時代とともに移り変わっているという点を指摘したく書かせていただきました。つまりトランプ氏に投票した少なくない方々が、経済成長への期待、排外主義などとは別の次元で、自身の「良識」や「正義」に基づいて投票したということです。

一言加えさせていただくならば、そのような中にあって、日本においてクリスチャンである私や、読者の方々も、どのような聖書的価値観・理解を持つべきなのかということが問われると思います。もちろんクリスチャンでない方々にとっても、これらの課題をどう自らが捉え、また子どもたちに説明していくかというのは、大きな課題であるはずです。

◇

山崎純二

山崎純二

(やまざき・じゅんじ)

1978年横浜生まれ。東洋大学経済学部卒業、成均館大学語学堂(ソウル)上級修了、JTJ宣教神学校卒業、Nyack collage-ATS M.div(NY)休学中。米国ではクイーンズ栄光教会に伝道師として従事。その他、自身のブログや書籍、各種メディアを通して不動産関連情報、韓国語関連情報、キリスト教関連情報を提供。著作『二十代、派遣社員、マイホーム4件買いました』(パル出版)、『ルツ記 聖書の中のシンデレラストーリー(Kindle版)』(トライリンガル出版)他。本名、山崎順。ツイッターでも情報を発信している。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:ドナルド・トランプヒラリー・クリントン中絶同性愛LGBTQ
  • ツイート

関連記事

  • 米大統領選が終わった今、福音派がすべきこと

  • クリスチャンがトランプ次期米大統領から学べる4つのリーダーシップ

  • キリスト教から米大統領選を見る(19)「トランプを支持した福音派」とは何を意味するのか?

  • オバマ米大統領の元信仰顧問「クリントン氏は白人福音派とカトリックを無視した」

  • 在日米国人に聞く米大統領選 トランプに賛成しクリントンに反対した理由

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.