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私たち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神

私たち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神(24)人が無価値と思うものを、多くの人々の益のために用いる神・その8 森正行

2016年1月16日08時19分 コラムニスト : 森正行
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私の体験 その1

「私たち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神」「人が無価値と思うものを、多くの人々の益のために用いる神」というテーマで、聖書のメッセージをお伝えしてまいりましたが、私自身がそのことを体験したことがありますので、このたびはその体験をお伝えいたします。

「わたしの思いは、あなたがたの思いと異なり、わたしの道は、あなたがたの道と異なるからだ。――主の御告げ――天が地よりも高いように、わたしの道は、あなたがたの道よりも高く、わたしの思いは、あなたがたの思いよりも高い」(イザヤ55:8、9)

二十歳のころの犯罪

私は二十歳(はたち)のころ、アルバイト先の物流倉庫で商品を盗み続けたことがありました。総額十数万円ほどのいろいろな商品を盗み取り、私の犯罪は会社側に知られることなく、しばらくして仕事を辞めました。

臆病な自分

その3年後、初めて教会に通うようになり、イエス・キリストが自分の罪の救い主であることを信じて歩むようになりました。聖書に記されている通り、すべての罪が赦(ゆる)されていることも信じました。やがて間もなく、かつて会社の迷惑を顧みず盗んだまま黙ってアルバイトを辞め、謝罪も償いもしないままでいる自分に、良心の呵責(かしゃく)を覚えるようになりました。

会社の人たちに迷惑をかけたので、謝罪と償いが必要であるとは思いましたが、「謝罪しに行ったら、どうなってしまうんだろう」といろいろ想像し、自分の将来や人からの評価に不安を感じ、怖くなって、なかなか謝る決心ができないでいました。

その頃、何度も「神様、おわびする勇気を私に与えてください」と祈りましたが、1年、2年と年月が過ぎ、5年たってしまいました。自分の臆病さがとても情けなく思い、自分で自分を責め続け、随分、苦悩していました。「あんな馬鹿なことをしなければよかった」とも思い後悔しました。

ただ、教会での牧師先生の礼拝のお話を聞く中で、人生をやり直した人たちの話をいろいろ伺うことができ、神様はどんな人でもやり直すチャンスを与えてくださることを知り、励まされました。

そのままの自分を神に差し出した新たな祈り

そんなある日、「自分と同じように人に迷惑をかけていながら、どうしていいのか悩んでいる人はたくさんいるのだろうな」と思ったときです。私の心の中に「その通りだ。けれども、あなたには私が共にいる」というフレーズが心の中に浮かびました。

そして、私は今まで祈ったこともない祈りを神様に語りました。「神様、問題が解決していない私自身と、私の犯した事件を、同じように悩んでいる人たちのために、神様の御用のために使ってください」

その時は分からなかったのですが、キリストの弟子たちが役に立たないと思った五つのパンと二匹の魚を、イエスは「持って来なさい」と言われ、そのパンと魚を父なる神に差し出し、感謝と祝福の祈りをささげた(マタイ14:13~21)、あの場面と似た祈りをささげていました。

「神様、謝罪もせず問題が解決していない私自身と、私の犯した事件を、人知を超えた神様の御用のために使ってください」

この祈りを神に祈るまで、私の抱えた問題は、あくまで自分自身の問題としてのみ捉えていました。けれども、私が初めて、同じような悩みを抱えた他の人たちのことにも目を向けたとき、神は私だけではなく、他の人々にも心を配られていることを、初めて実感しました。

だから、「同じように悩んでいる人たちのために、神様の御用のために使ってください」という祈りが、私の心の中に生まれました。今までの祈りは、自分の苦しみから解放されたいための、自分のための祈りでしかなかったことにも気付きました。

また、それまでは、問題未解決の自分と自分の犯した罪を「神が人々のために用いられる」などという概念が、私にはありませんでした。自分が「これは誰かの役に立つかもしれない」と思ったものや、献金を「神様にささげます。用いてください」と祈ることはありましたが、そうは思わないものや物事は、「神様にささげます」などと神様に差し出すことは考えたこともありませんでした。

けれども、五つのパンと二匹の魚の物語は、弟子たちが「こんなに大勢では何の役に立ちましょうか」と言い放ったものを、イエスは「それを持って来なさい」と言われ、受け取られ、父なる神に差し出し祈り、それをもって、多くの人たちが満腹になりました。

やがて、私はこの真理に目が開かれ、以来、それから後に生まれるさまざまの問題や解決できないことは、神に差し出すようになりました。

祈りに応える神

その祈りを神にささげて約3カ月後、聖書を読んでいたとき、私の心から「恐れ」が消えてしまいました。誠実に謝罪と償い、刑罰・罰則を受けることに、それまで心にのしかかっていた「恐れ・不安・人の評価」から解放され、心から謝罪と償いをしたい、という思いに変えられていました。

私は神に感謝しながら、謝罪に伺いました。物流倉庫の責任者である所長さんは、謝罪に伺うことを許可してくださり、盗み取った商品の総額プラスアルファのお金を持参し、私は事の顛末(てんまつ)を全て話し、私に対する処分をお願いしました。

所長さんは、そんな私に関心を持ってくださり、「君のことは役員会で相談します」と語られました。後日、所長さんは訪ねて来られ、私を励ましてくださいました。

私の愚かさを用いる神の働き その1

それから9年後、私が宮崎で教会の牧師をしていたとき、宮崎刑務所の教誨師(きょうかいし)をしておられる牧師から「刑務所の受刑者の更生のために教誨師をしてもらえないか」と依頼を受けました。刑務所の教誨師とは、受刑者の更生のために、牧師や神父、僧侶や宗教関係者の方々が、それぞれに人の歩みを教える活動です。

この依頼を聞いたとき、9年前の祈りをすぐに思い出しました。「神様、問題が解決していない私自身と、私の犯した事件を、同じように悩んでいる人たちのために、神様の御用のために使ってください」

私はあの時、神に祈ったことに神が応えてくださったのだと思いました。そうして、刑務所の受刑者の方々に、聖書のメッセージを伝え始めました。毎回、約10名ほどの受刑者の方々に、彼らの励みになるようなメッセージを話し続けていたのですが、皆、終始、神妙な顔をして聞いていました。

いつも始まる時の自己紹介は「宮崎市内で牧師をしている森です」と簡単に告げていたのですが、始めて数カ月後、「今は宮崎市内で牧師をしていますが、かつて大手スーパーの倉庫で窃盗を続けていました。そして、ばれるのが恐くて、隠し続けていました」と言った瞬間、彼らの顔がニヤッとし、一気にリラックスした顔になっていました。

そして、私が話そうとしていることに関心を持ち始め、真剣に聞き始めていることが伝わってきました。腕には入れ墨を入れた人たちもいましたが、泣き始める方もいました。話し終えると「もっと聞きたい」「個人的に話がしたい」と言う方もいました。残念ながら、規則がありましたのでそれはかないませんでした。

私の過去の事件は、彼らが親近感を持つために、有効だったのです(事件を奨励しているわけではありません)。私はあらためて9年前の祈りを思い出し、問題が未解決であった私自身と私の犯した事件が、この人たちのために、こんなにして使われることに驚異を感じました。

私は「あんな馬鹿なことはやらなければ良かった」と思い、臆病な自分を嘆いていましたが、神はそれさえも、この人たちのために用いられる方だと知り、あらためて神をあがめました。

神のご計画は、これに留まりませんでした。私にとって、さらに未知の領域へと導かれました。何人もの死刑囚と関わっていくようになりました。このことは、次回、お伝えいたします。

「ここに大麦のパン五つと魚二匹とを持っている少年がいます。けれども、こんなに大勢の人では、何の役にも立たないでしょう」(ヨハネ6:9、新共同訳)

「イエスは、群衆に命じて草の上にすわらせ、五つのパンと二匹の魚を取り、天を見上げて、それらを祝福し、パンを裂いてそれを弟子たちに与えられたので、弟子たちは群衆に配った」(マタイ14:19)

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◇

森正行

森正行(もり・まさゆき)

1961年兵庫県西宮市出身。建設専門学校卒。不動産会社、構造建築事務所にて土木・建築構造設計部門を5年間勤務。1985年受洗。関西聖書神学校卒。岡山・岡南教会にて伝道師・副牧師3年間奉仕。1995年より現在、日本イエス・キリスト教団宮崎希望教会牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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