Skip to main content
2025年8月20日23時06分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
律法と福音

律法と福音(25)天使(ケルビム)の役割 山崎純二

2016年1月7日19時08分 コラムニスト : 山崎純二
  • ツイート
印刷
関連タグ:山崎純二

先週は契約の箱に蓋(ふた)の覆いがあることが恵みであり、それが「律法と福音」の関係を絵のように見せていると書きましたが、今回はその蓋を見つめる者たちに関して詳しく見ていきたいと思います。最初に断っておきますと、今週の内容の核心部分は以前に私の父に教えてもらった内容をもとに書かせていただいています。

この蓋には二体の翼を生やした黄金のケルビム像が乗っかっていました。このケルビムとは神の近くにいる天使たちのことです。ちなみにケルビムとは複数形であり、単数形の場合はケルブと言います。とにかく、天使の像がこの箱の上に載っていました。そしてこの二体のケルビムは何をしているのかというと、蓋の中心をじっと見つめていたのです。蓋とケルビムを作るときの指示が聖書に記録されているので、確認しておきましょう。

また、純金の『贖(あがな)いのふた』を作る。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半。槌で打って作った二つの金のケルビムを『贖いのふた』の両端に作る。・・・ケルビムは翼を上のほうに伸べ広げ、その翼で『贖いのふた』をおおうようにする。互いに向かい合って、ケルビムの顔が『贖いのふた』に向かうようにしなければならない。その『贖いのふた』を箱の上に載せる。箱の中には、わたしが与えるさとしを納めなければならない。(出エジプト25:17~21)

先週はこの蓋が「マーシー・シート(恵みの座)」と呼ばれたと書きましたが、ここでは「贖いのふた」と表記されています。箱の中に収められる「わたしが与えるさとし」とは、「石版に書かれた十戒」のことです。モーセが最初の石板を割った後、神様がモーセに命じて、新たな石板を作らせたのです。その十戒を「贖いのふた(マーシー・シート)」と呼ばれる蓋が覆い、その蓋を天使たちが見ているというのが、契約の箱の構造となります。

ではこの天使たちの役割とは何でしょうか?

ある人たちは天使を慈愛に満ちた優しい存在だと感覚的に思っているかもしれません。アニメなどでは、優しいキャラクターに対して「天使のようだ」などと表現したりもします。しかし、聖書に出てくる天使とは基本的に「神の僕(しもべ)」としての立場にあります。彼らには何か自由に判断したり、人に情(なさけ)をかけたりする権限はありません。ただ純粋に神の言葉に100パーセント従う存在です。ですから神の言葉に従わない者がいれば、彼らは法の執行者としての怖い顔を出してきます。普段は神を敬う人を助ける存在ですが、時に何万もの人に恐ろしい神罰を与えることもあるのです。一つだけ例を見てみましょう。

そのふたりの御使いは夕暮れにソドムに着いた。ロトはソドムの門のところにすわっていた。ロトは彼らを見るなり、立ち上がって彼らを迎え、顔を地につけて伏し拝んだ。・・・「わたしたちはこの場所を滅ぼそうとしているからです。彼らに対する叫びが主の前で大きくなったので、主はこの町を滅ぼすために、わたしたちを遣わされたのです」(創世記19:1~13)

この箇所の二人の御使い(天使)は、ソドムとゴモラの町があまりにも悪と罪に満ちていたために、町ごと滅ぼすためにやってきました。そして同時に彼らは義人ロトと、その家族を守るためにも来たのです。

もしも私たちが罪を犯さないのであれば、天使たちを恐れる必要はありません。例えば隣にパトカーが近寄ってくるとき、自分の車に整備不良があったり、定員オーバーしていたりすると、捕まらないかとビクビクしてしまいます。しかし何の問題もなく、シートベルトもしっかりと締めており、速度を出し過ぎていなければ、何台パトカーが近くにいても気にする必要はありません。彼らは市民を守ってくれる存在なのですから、むしろ心強く感じることでしょう。同様に、私たちが罪を犯さないのであれば、天使を恐れる必要は全くありません。しかし問題は、以前に確認したように私たちがみな罪人だということです。

さて天使は神の法の執行者であり、時に神に代わって人類に神罰を与える存在なのですが、彼らがその神罰を下さない場合があります。数週前にも触れたイスラエルの民がエジプトを脱出するときの様子をもう一度確認しましょう。

当時エジプトの奴隷となっていたイスラエルの民を救うべく、神はモーセを遣わしました。モーセによって神がイスラエルと共にいるという不思議なしるしを何度も見たエジプトの王パロは、イスラエルを解放することを約束します。ところがパロは何度も何度もその約束を破りました。その結果、神は天使を遣わしエジプトの国中に死の刑罰を与えました。すなわちエジプト中の全ての長子が一晩にして死ぬという事件が起こるのです。その神罰が下る前に、神はイスラエルに対して不思議な命令をされます。それは、門に子羊の血を塗っておけというものでした。そして門に血がある家には、災いが過ぎ去るようにされたのです。その結果、エジプト中は死と悲痛に包まれたのですが、イスラエルの人々にはその災いが及びませんでした。

あなたがたのいる家々の血は、あなたがたのためにしるしとなる。わたしはその血を見て、あなたがたの所を通り越そう。わたしがエジプトの地を打つとき、あなたがたには滅びのわざわいは起こらない。(出エジプト12:13)

「わたしがエジプトの地を打つとき」と書かれていますが、何も神様は直接ご自身で動かれるわけではありません。天使を遣わして執行させるのです。出エジプト12:23には、その執行者のことを「滅ぼす者」と表現しています。大統領が「戦いを始める」と宣言したからといって、自分で銃を手にするわけではなく、兵士たちを遣わすのと同様です。とにかく、神様は「血」の犠牲のあるところには、神罰が及ばないようにされるのです。

さて二体のケルビムが契約の箱の蓋の上にいて、箱の中心を見ていたと言いましたが、彼らが注目していたのは、神の言葉である「十戒」とその上の蓋とその上にふりかけられる「血」だったのです。いくら十戒に蓋の覆いがあったとはいえ、蓋だけでは正しい神の言葉に反して罪を犯す人間を、罰から免れさせることはできません。必ず「血」が振りかけられる必要があったのです。それでは、それに関連する箇所の確認してみましょう。

アロンは民のための罪のためのいけにえのやぎをほふり、その血を垂れ幕の内側に持って入り、あの雄牛の血にしたようにこの血にもして、それを『贖いのふた』の上と『贖いのふた』の前に振りかける。(レビ記16:15)

罪のためのいけにえの血を「贖いのふた」に振りかけるように指示があります。そしてその血をケルビム(天使たち)が見ているわけです。そして血がそこに振り掛けられることによって、イスラエルの民は罪赦(ゆる)され罰を受けることを免れたのです。天使たちも血を確認すると、それ以上その人の罪を追及しなかったのです。

どうして天使たちは「血」を見ると、それ以上人に罰を与えないのか? 何を根拠に神は人々の罪を赦されるのか? ということに関しては、これまで何度も書いてきました。旧約の時代には、動物の血が流されたのですが、これらは象徴であり、神の「良し」とされる犠牲は動物ではありませんでした。傷もなく汚れもない子羊のようなキリストの尊い血(命)によって、人類は罪赦され神の前に贖われたのです。旧約時代の契約の箱の蓋に、「贖いのふた」という名前が付けられていたのは偶然ではありません。神様が(モーセの時代から見れば)はるか先に、キリストの血をして人類の罪を贖う(覆う)ことを定められていたので、そのような名前が付けられていたのです。

21世紀の現代においても、インディー・ジョーンズの映画のように、「契約の箱」を探そうとする人たちもいますが、それは影を追うようなものです。真打ちはキリストなのですから。契約の箱には祝福と神罰が伴うと以前書きましたが、私たちはこれ以上「罰」を恐れる必要はありません。神様を畏れをもって愛しつつ、キリスト・イエスを通して与えられる神の祝福(愛)のみを受け、それを隣人と分かち合っていけばよいのです。今日でも私たちは依然として罪人であり、正しい神の言葉(律法)に直面できず、天使の罰を受け得る存在です。しかし、そんな私たちのためにキリストの血の犠牲が払われたので、私たちは大胆に神様の前に出ていくことができるのです。

【まとめ】

  • 契約の箱の中には十戒(律法)があり、その蓋を天使が見つめている。
  • 天使は神のしもべであり、自分で何かを判断することはない。
  • 律法を犯す者に罰を与えるのも天使の役割である。
  • その蓋に血がふりかけるとき、民は天使による罰から免れる。
  • 今日の私たちはキリストの血により永遠に罪赦され、大胆に神様の前に出ることができる。

<<前回へ     次回へ>>

◇

山崎純二

山崎純二

(やまざき・じゅんじ)

1978年横浜生まれ。東洋大学経済学部卒業、成均館大学語学堂(ソウル)上級修了、JTJ宣教神学校卒業、Nyack collage-ATS M.div(NY)休学中。米国ではクイーンズ栄光教会に伝道師として従事。その他、自身のブログや書籍、各種メディアを通して不動産関連情報、韓国語関連情報、キリスト教関連情報を提供。著作『二十代、派遣社員、マイホーム4件買いました』(パル出版)、『ルツ記 聖書の中のシンデレラストーリー(Kindle版)』(トライリンガル出版)他。本名、山崎順。ツイッターでも情報を発信している。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:山崎純二
  • ツイート

関連記事

  • 温故知神—福音は東方世界へ(37)中国福建省泉州の信徒墓碑、中央アジアの信徒墓石 川口一彦

  • アメリカでの日本人ミニストリー(6)藤本美奈子さん:全米の日本語礼拝教会を超教派的にサポート

  • とげを感謝しよう ~我、弱き時に強ければなり~ 菅野直基

  • 死に勝るいのちを得て―がん闘病817日の魂の記録―(49)天下人 米田武義

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 私の名を使って(その2) マルコ福音書9章38~41節

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 聖書のイエス(15)「わたしだ。恐れることはない」 さとうまさこ

  • ワールドミッションレポート(8月18日):オランダ ペルシャ語教会の静かなるリバイバル(2)

  • 世界福音同盟、新総主事にアラブ系イスラエル人弁護士を選出

  • 嫌いと無関心 菅野直基

  • 米韓政府の政策で対北朝鮮ラジオ放送が80%減少、キリスト教迫害監視団体が懸念

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 世界福音同盟、新総主事にアラブ系イスラエル人弁護士を選出

  • 米韓政府の政策で対北朝鮮ラジオ放送が80%減少、キリスト教迫害監視団体が懸念

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • いのちの書に名を記される幸い 万代栄嗣

  • 嫌いと無関心 菅野直基

  • シリア語の世界(30)シリア語新約聖書の和訳(1)マタイ福音書からテサロニケ人への手紙第二まで 川口一彦

  • 主は生きておられる(240)黒い雨 平林けい子

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • 根田祥一氏の敗訴確定、最高裁が上告棄却 本紙に対する名誉毀損で賠償命令

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

編集部のおすすめ

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.