Skip to main content
2025年5月19日23時51分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 社会

がんとどう向き合うか 日野原重明氏や「がん哲学外来」の樋野興夫氏招き市民公開講座

2015年5月11日15時43分
  • ツイート
印刷
関連タグ:日野原重明樋野興夫がん哲学外来癌(がん)聖路加国際病院
がんとどう向き合うか 日野原重明氏や「がん哲学外来」の樋野興夫氏招き市民公開講座+
講演後の行われた対談。左から、コーディネーターの聖路加国際病院乳腺外科部長の山内英子氏、順天堂大学医学部教授の樋野興夫氏、同院腫瘍内科部長・オンコロジーセンター長の山内照夫氏=9日、聖路加国際大学(東京都中央区)で

聖路加国際病院相談支援センター主催のがん診療連携拠点病院市民公開講座が9日、聖路加国際大学(東京都中央区)で催された。1回目となる今回は、「がん哲学外来」の提唱者である順天堂大学医学部教授の樋野興夫(ひの・おきお)氏と、同院名誉院長の日野原重明氏を招いての特別講演が行われ、患者自身だけではなく周囲の人々も癌(がん)にどう向き合い、どのようにして患者と共に生きていくかが語れらた。講演会の後には、樋野氏と同院腫瘍内科部長の山内照夫氏との対談も行われた。

全国健康保険協会によると、現在日本人の2人に1人は癌にかかり、そのうち3人に1人が死亡しているという。癌は治る病気とされている一方で、死亡率もかなり高く、さらに再発の可能性も大きい。そのような癌と一緒に生きることを真正面から取り組む樋野氏は、対話型外来である「がん哲学外来」を2008年に開設し、現在「メディア・カフェ」としてその働きが全国に広がっている。

がん哲学外来とは、生きることの根源的な意味を考えようとする患者と、癌の発生と成長に哲学的な意味を見出そうする人との対話の場。一般的な癌相談やセカンドオピニオン相談とは違い、診察室ではなく病院外に設けたメディア・カフェと呼ぶ場所でお茶を飲みながら、患者やその家族の話に耳を傾ける。

がん哲学外来のモットーは、「暇げな風貌」と「偉大なるお節介」。忙しさを感じさせないゆったりした雰囲気の中で、患者の苦しみやつらさにじっくり耳を傾ける。話に共感することで、患者は笑顔を取り戻し、癌であっても自分の人生を生きることができる、と樋野氏はこれまでの経験を話す。また、話を聞くときに欠かせないのが「お茶」だと樋野氏は言う。「人間は沈黙が続くと話し出すが、その沈黙を耐える間のお茶は欠かせない」と話し会場の笑いを誘った。

がん哲学外来の背景には、樋野氏が尊敬する先人たち、内村鑑三、新渡戸稲造、矢内原忠雄、南原繁、そして元癌研究会研究所長の吉田富三の存在がある。彼らの言葉は、がん哲学外来を研究する樋野氏の支えとなっている。言葉は患者をも励ます。例えば、「人生に期待する」ではなく、「(あなたは)人生の方から期待されている存在」だと言えば、困難にあっても落ち込むことはなくなる。自殺を試みた患者に「人は最後に死ぬという大事な仕事が残っている」と伝えたことで、生きる力を取り戻した人もいるという。

「希望は、明日死ぬとしても、目の前にある花に水をあげる行為へと導く」と樋野氏は言う。さらに、「自分の命より大切なことがあることは、役割意識と使命感を自覚させる」と、がん哲学外来が人間学であり、医療の枠を超えたものであることを示唆した。

樋野氏の講演に続いて登壇した日野原氏は、「がんになってからの生き方」というテーマで話した。日野原氏によると、癌は今、種類によって6割近くは治る病気になってきているという。ただし、癌の特徴は、肉体的、精神的、スピリチュアル的、社会的苦痛を伴う全人的苦痛(トータルペイン)の病であることを指摘した。その上で、癌になってからの生き方として、「生きる希望を持つこと」を挙げた。人間は将来において希望があるからこそ生きられるのだという。

日野原重明氏や「がん哲学外来」の樋野興夫氏招き、市民公開講座開催
この日は大勢の人が集い、講演や対談に耳を傾けた。

話の中で日野原氏は、精神科医の神谷美恵子や、ホスピス運動に影響を与えた英国人医師シシリー・ソンダース、哲学者ソクラテスの言葉を通して生きることについて語った。その中で最も力を込めて話したのは、「生き方を変える」ということ。「動物は走り方を変えることはできない。鳥は飛び方を変えることはできない。しかし、人は生き方を変えることができる」ことを信じてほしいと訴えた。

最後に日野原氏は、命というのは、長さだけでなく、いかに深く生きるかということに大きな意義があると語った。

講演後の対談で、腫瘍内科が主導するオンコロジーセンターの働きについて、腫瘍内科部長で同センター長の山内氏が説明した。同センターは、外来での抗癌剤治療を集約して行っている。癌を発症し、たとえ死が間近に迫っていることが分かっても、患者は生きていることには変わりがなく、その生きている瞬間を感謝して、喜んで生きていられるよう手伝っているという。その中で、患者が最後まで生き続けたことの証しとなることが、医師としての喜びだと語った。

この日、会場は350人もの人で埋め尽くされた。今回の市民公開講座は、先着順の申し込み制だったが、人気が高く、早くから定員に達して申し込みが締め切られるほどだった。質疑応答の時間でも、「メディア・カフェをやりたい」といった声や、「病院での診察時にどういうことを医師に伝えたらいいのか」といった質問、また看護師から現場についての話があるなど、活発に質問や意見が出された。第2回の開催は近日中に告知される予定。

関連タグ:日野原重明樋野興夫がん哲学外来癌(がん)聖路加国際病院
  • ツイート

関連記事

  • がん哲学外来のチーム医療を支える偉人たち〜歯をくいしばって〜 樋野興夫

  • 新宿・百人町に「がん哲学外来 メディカル・カフェ」がオープン 樋野興夫氏が開所セミナー

  • 死に勝るいのちを得て―がん闘病817日の魂の記録―(1)天国の希望を信じて 米田武義

  • 脳の末期がん患者ブリタニー・メイナードさん、29歳で命を終える クリスチャンの間で論争も

  • 末期がんのクリスチャン少年の証し「大事なのは、僕の計画ではなく、神様のご計画」(動画あり)

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 21世紀の神学(28)教皇の無謬性と聖母マリアの無原罪・被昇天の関係とは 山崎純二

  • 教皇レオ14世の就任ミサ、世界150カ国・地域から代表が参列 日本からは麻生元首相

  • カリフォルニア州のビーチで7752人が受洗、米国史上最大規模の合同洗礼式

  • 映画「空中の権威」が日本語字幕で視聴可能に 現代クリスチャンに警鐘鳴らす作品

  • 欧州福音同盟、新教皇レオ14世に祝意のメッセージ

  • ドイツの大聖堂で「世界最大の聖書のページ」展示 グーテンベルク生誕625年記念で

  • 「司牧と行政の両方に深い知識と経験」 日本司教協議会会長、新教皇誕生でメッセージ

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(222)心を癒やす祈りと賛美 広田信也

  • 神の憐れみ 穂森幸一

  • 聖書普及事業150年記念式典・レセプションの申し込み受け付け始まる

  • 21世紀の神学(27)プロテスタント教会側から見るローマ教皇 山崎純二

  • 教皇レオ14世の就任ミサ、世界150カ国・地域から代表が参列 日本からは麻生元首相

  • 映画「空中の権威」が日本語字幕で視聴可能に 現代クリスチャンに警鐘鳴らす作品

  • カリフォルニア州のビーチで7752人が受洗、米国史上最大規模の合同洗礼式

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(222)心を癒やす祈りと賛美 広田信也

  • 21世紀の神学(28)教皇の無謬性と聖母マリアの無原罪・被昇天の関係とは 山崎純二

  • 新教皇を選ぶコンクラーベ、いつ、何回目の投票で決まる? 181日間に及んだケースも

  • 世界では神を信じている人の方が多い 85カ国・地域9万1千人を対象に大規模意識調査

  • 欧州福音同盟、新教皇レオ14世に祝意のメッセージ

  • 聖書普及事業150年記念式典・レセプションの申し込み受け付け始まる

  • 新教皇を選ぶコンクラーベ、いつ、何回目の投票で決まる? 181日間に及んだケースも

  • 次期ローマ教皇の有力候補4人

  • 新ローマ教皇にプレボスト枢機卿、教皇名は「レオ14世」 初の米国出身者

  • ローマ教皇フランシスコの死去に対する日本国内の他教派の反応

  • 聖墳墓教会の床下発掘調査で貴重な発見、ヨハネ福音書の記述を裏付ける証拠に

  • 映画「空中の権威」が日本語字幕で視聴可能に 現代クリスチャンに警鐘鳴らす作品

  • 21世紀の神学(27)プロテスタント教会側から見るローマ教皇 山崎純二

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • フランスのカトリック教会、復活祭に成人1万人以上が受洗 昨年比45%増

  • カリフォルニア州のビーチで7752人が受洗、米国史上最大規模の合同洗礼式

編集部のおすすめ

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 後藤健二さん没後10年、追悼イベントで長女が映像メッセージ 「誇りに思っている」

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.