無神論者、スペイン語聖書アプリで年間売上1000万円以上

2015年3月1日23時56分 翻訳者 : 木下優紀 印刷
+無神論者、スペイン語聖書アプリで年間売上1000万円以上
(写真:スティーブ・スノッドグラス)

米カリフォルニア州に住む無神論者の男性が、毎月の家賃を支払うための副収入源として、スペイン語聖書の iPhone 用アプリを作成し、今では年間10万ドル(約1170万円)以上の売り上げを得ているという。

かつてはモルモン教徒で、今は無神論者だというトレバー・マッケンドリックさんは、テレビプロデューサー、アレックス・ブランバーグ氏のポッドキャスト「スタートアップ」にゲスト出演し、2012年に作成したスペイン語の聖書アプリが、どのように彼の想像を超える収入を生み出しているかを説明した。

しかし、マッケンドリックさんと家族に対し毎月何千ドルもの収入をもたらしているそのアプリの存在が、彼にとっては道徳的ジレンマの元ともなっている。マッケンドリックさんは、自分が本当だと信じていない本を販売しているからだ。

マッケンドリックさんと妻が、毎月あと少しの副収入を得ようと方法を探していたとき、家賃を支払えるようになるだけの少なくとも約600ドル(約7万円)の副収入を得るために考え出した最初のアイデアが、iPhone 用アプリの販売だった。

アプリを調査し、彼はスペイン語の聖書が、たとえ質は悪くても、とても多くの売り上げを上げていることに気づいた。自身もスペイン語を話すマッケンドリックさんは、他よりも高級なアプリを作ることで、スペイン語聖書の市場で勝つ機会を見いだしたという。

マッケンドリックさんはインターネットでルーマニア人のプログラマーと出会い、アプリ作成を助けてもらった。以前、マッケンドリックさんは自分で作成したアプリを販売したことがあった。アプリ自体のできはよかったが、成功には及ばなかったという。マッケンドリックさんのそのアイデアは、そのアプリの発売後数カ月後に音声版をリリースするまでは、主要な収入源とはなり得なかった。

マッケンドリックさんはブログで、プロのミュージックスタジオと契約し、聖書全体をオーディオブックとして収録してもらったと書いている。この音声版アプリが発売されたあと、マッケンドリックさんの収入は急増した。音声版のアプリは、初年度に7万3千ドル(約856万円)を超える純利益を上げ、翌年は10万134ドル(約1174万円)の純利益を上げた。

「私がそのアプリをリリースしたときは、5ドル(約580円)か10ドル(約1170円)くらいで販売したと思いますが、純利益は夜ごとに3倍、4倍に膨れ上がり、今もそのペースで増え続けています」とマッケンドリックさんは言う。「そのとき私は思いました、『あぁ、これはただのサイドビジネスではなく、これで生計を立てているんだ』と。私たちが音声版をリリースしたとき、それは毎月5千ドル(約58万6千円)から6千ドル(約70万3千円)の収入となりました」

マッケンドリックさんは、月にたった1時間の作業だけでどれだけの金額を稼いできたかに仰天している。

「費用はかかっていないので、これは全て利益です。私はその稼いできた金額に気づいたときに、どこにいたかを覚えています。途方もないことです」とマッケンドリックさん。「ほとんど作業を必要としないので、これが現実のお金だとはなかなか感じられません。というのは、私は月に1時間だけを、この聖書の出版社に使用料を支払う作業に費やしているのです。誇張をする気はないのですが、現に収入について心配する必要がなくなり、私たちの人生は変わりました」

初めにアプリを発売したときには、マッケンドリックさんはまだわずかにモルモン教を信仰していたが、今では完全に縁を切っているという。

「私たちはキリスト教を信仰していませんし、聖書も信仰していません。冗談みたいですが。恐らく、私は自分を無神論者と言うでしょう」とマッケンドリックさん。「私がこのビジネスを始めたときには、モルモン教をやめるほぼギリギリのところにいました。私はモルモン教徒として育てられ、モルモン教の大学であるユタ州のブリガム・ヤング大学に通っていました。私たちはアプリを発売するたった数カ月前に、モルモン教の教会で結婚式を挙げました。もしこれだけ大事になると分かっていたら、これをしようとは思わなかったと思います」

マッケンドリックさんの作成したスペイン語聖書アプリが想像を超える収入を叩き出し、彼は幸福の絶頂にいるように見えるが、このことで道徳上の悩みを抱えているという。

「もともと、もしこれが役立たずの取るに足りないアプリなら、大きなことはなし得ないでしょう。もしあなたが聖書を売って600ドル(約7万円)を稼いでも、誰も気にしません。しかし、『おー、あなたは6桁稼いだんですね』と言われると、自分が分からないことでもするべきだと言われているような気がします。するべきでしょうか?」とマッケンドリックさんは尋ねる。「もしこれが、私が信じている何かだったり、宗教のでなくても私が本当に好きな本だったなら、他の製品と同じように考えられると思います」

マッケンドリックさんは、人生の問題について人に祈ってもらいたいと願っているユーザーから、メールや祈りのリクエストを受け取るたびに、罪悪感にかられると話す。

「私は、ガンになった息子のために私に祈ってもらいたい人や、聖書箇所の解釈をしてほしいという人からメールを受け取ります。それは私がビジネスとして行っていることを知らない人がいるからで、恐らく私を牧師か司祭かなにかだと思っているのでしょう」とマッケンドリックさん。「もしあなたが、息子のために助けてくれるようアプリ作成者にメールを送っているのだとしたら、恐らくあまり適切なところではないでしょう。なので、利益のためにこれを取引しているのは、少し負担ではあります」

マッケンドリックさんにとって罪悪感が負担に感じるものの、だからといってアプリを売ることをやめる理由にはならないそうだ。

「やめられません」とマッケンドリックさんは正直に言う。しかし、「でも、確かに問題を抱えています」というのも彼のもう一つの告白なのだ。

※この記事はクリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。

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