Skip to main content
2025年6月16日19時18分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 国際

ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会首位大司教が世界に宛てた書簡全訳 ウクライナ東部の武力紛争と教会の実態を詳述

2014年8月26日11時12分 記者 : 行本尚史
  • ツイート
印刷
関連タグ:ウクライナロシア正教会
ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会の首位大司教が世界に宛てた書簡全訳 ウクライナ東部の武力紛争と教会の実態を詳述+
ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会のスヴィトスラフ首位大司教(写真:ウクライナ宗教情報サービス)

以下は、ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会のスヴィトスラフ首位大司教が「各国のカトリック司教協議会や世界の宗教・政治指導者たち、そして善意ある全ての人々へ」宛てた書簡の本紙による日本語訳(非公式)である。同国東部の紛争と教会の実態が詳述されている。

各国のカトリック司教協議会へ
世界の宗教・政治指導者たちへ
善意ある全ての人々へ

9カ月間、ウクライナ人は脱ソビエト期の恐怖から自由と神から与えられた尊厳へという困難な巡礼をしてきました。20世紀の世界大戦や、茶色と赤の全体主義、そして大虐殺によって傷つけられ、彼らは公正な社会と民主的でヨーロッパ的な将来を求めています。平静さと忍耐、そして人間の大きな犠牲をもって、彼らは2月にヴィクトル・ヤヌコーヴィッチの暴虐な体制に打ち勝ったのです。この道義的勝利は3月にロシアによるクリミアの領域併合という報いを受けました。いま、何カ月もの間この国は外国の支援を受けたドネツク及びルハンスク地域の不安定化・分離主義及びテロリストの活動に耐えています。一言で言えば戦争です。悲劇的なことに、マレーシア航空17便の犯罪的な撃墜で明らかになったように、ウクライナの試練は地球社会にも影響を及ぼしています。

ウクライナの諸教会や宗教団体はヤヌコーヴィッチ政権の暴力やクリミアの併合、そしてこの国の分断に対して共に立ち向かいました。独立広場では何カ月も、毎日、そして夜は毎時、祈りを共にして、彼らは公民権の尊重や非暴力、この国の一致、そして対話を主張しました。この市民的でエキュメニカルかつ宗教間の調和と協力は、ウクライナの道義的感化と社会的結合の重要な源となってきました。

併合されたクリミアと東部の戦争地帯では、一部の教会や宗教共同体が差別や絶え間なきむき出しの暴力の標的にされてきました。クリミアで最も危険にさらされてきたのはイスラム教徒のタタール人です。タタール人共同体は全体的に毎日危険のうちにあります。その指導者層のうちの一部は国外追放され、祖国から締め出されてしまいました。クリミアにおけるギリシャ及びローマ・カトリックの聖職者たちや、キエフ総主教庁の正教教区、そしてユダヤ人共同体はさまざまな形で脅されてきました。

4月に暴力はウクライナ東部で扇動によって起こされました。ウクライナ当局によると、国際的なジャーナリストや平和監視員たちを含む約1000人が拉致または監禁されました。何十人もの人たちが拷問を受けたり殺されたりしました。ウクライナ政府が開始した反テロ活動は、地元の反逆者たちや国際的な犯罪非行者たちを吸収する外国の侵略に直面しています。その結果、今日、同地域で人口密度が高い都市では1000人を超える犠牲者がおり、50人かあるいはそれ以上の死亡者数が毎日増えており、マレーシア航空17便の298人の犠牲者たちは言うまでもありません。道路や橋、変電所、炭鉱、及び産業設備を含むこれらの都市の経済基盤は破壊され、経済やウクライナ国家の責任となる将来の再建をまひせています。いわゆる分離主義者たちによってこれらの都市の中心部に持ち込まれてしまった戦闘から何十万人もの人々が逃れることを余儀なくされています。

戦争の恐怖のさなか、ウクライナ・ギリシャ及びローマ・カトリックのちっぽけな少数者は、「分離主義者」たちが支配する領域で抑圧を経験しています。3人のカトリック司祭が拉致されました。パウェル・ウィテックとウィクトル・ワソウィッチ(ローマ・カトリック)、ティクホン・クルバカ(ギリシャ・カトリック)です。後者は10日間も拘禁され、彼が必要としていた薬を奪われました。ドネツクのギリシャ・カトリック司教の司教館は強奪され封鎖されてしまい、彼の教区事務所と全ての文書が剥奪されてしまいました。大聖堂の庭は「分離主義者」のロケット砲火でやられてしまい、建物や窓は砲弾の破片で損傷を受けました。司教やほとんど全てのギリシャ・カトリックの司祭たちはドネツク近郊を離れることを余儀なくされました。分離主義体制の武装した代表者たちが教会に入り、至聖所の神聖を汚しました。彼らは司祭たちがとどまって奉仕を行うことを「許可」しましたが、彼らの旅行に制限を課しました。テロリストたちは教区民に危害を与えるぞと脅すことによってその聖職者たちを恐喝しました。

より最近では、8月16日(土)、ドネツクの汚れなきマリア修道会の小さな修道院が差し押さえられ、その神聖を汚されました。その地域社会に寛容かつ謙虚に奉仕し、ドネツクの外部にいる子どもたちの夏の修養会か、または夏のキャンプをしていた修道女たちは、今やその「分離主義者」たちによって使われている彼女たちの家に帰れないのです。

プロテスタントはロシア寄りのテロリスト集団によって標的とされ、もっともゆゆしい暴力に苦しんできました。福音教会「メタモルフォシス」のアレクサンダー・パヴレンコ牧師の2人の息子たちと、その教会の2人の執事であるヴィクトル・ブロダルスキーとヴラディミール・ヴェリチコは、そのテロリストたちによって教会の礼拝から連れ去られ、拷問を受け、そして殺されました。彼らの遺体はスロヴィアンスクの合同墓所から発見されました。

残念なことに、ウクライナ東部で包囲されたギリシャ及びローマ・ウクライナ・カトリック、キエフ総主教庁のウクライナ正教会、そしてプロテスタントは、ロシアの正教会指導層の誇張によってさらに危険にさらされており、それはロシアの政治当局やメディアの宣伝にますます似るようになってきています。

ロシア正教会の最高位でモスクワにおいて発行された最近の文書の中で、それもとりわけ各正教会総主教に宛てた書簡の中で、ギリシャ・カトリックとキエフ総主教庁のウクライナ正教は、失礼にも「東方帰一教会(ユニエイト)」とか「分派たち」と呼ばれ、名誉を毀損されています。彼らはウクライナ東部の軍事紛争について責任があるとされ、その戦闘、とりわけ軍事活動の結果続いている正教の聖職者や信徒に対する暴力を生み出しているとして非難されています。ロシア正教の指導者たちはギリシャ・カトリックや他の信仰告白について中傷的な情報を広げては、自らをロシア正教のための戦士とみなしている分離主義の武装勢力による危険にそれらをさらしているのです。

私たちはこれらの主張や非難を強く拒否します。ウクライナ軍は教派的な存在として構成されているわけではありません。従って、さまざまな教派の従軍聖職者たちが反テロリスト作戦の地帯で奉仕しています。従軍聖職者たちは地元の宗教共同体の生活に干渉することを認められていません。ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会の従軍聖職者たちが他の諸教会や宗教団体の会員に対して暴力行為を犯したという非難は真実ではありません。

軍事侵略によってウクライナが今日体験している悲劇は、全ての諸民族、全ての諸宗教、そして全ての社会諸集団にとっての悲劇です。全ての宗教や民族集団の建造物や教会、そして修道院が損傷しあるいは破壊されています。ドネツク州とルハンスク州及びクリミアで司牧奉仕を行う全ての諸宗教の聖職者が苦しみを受け、その一部は自分たち自身の命が危険にさらされています。この地域で殺された2人の正教の司祭たちは、この紛争で殺された1千人以上の非戦闘員の一部であり、彼らの恐ろしい死は彼らの宗教上の信仰とは関連がありません。彼らは偶然に砲撃の犠牲者となったのでした。

私たちは罪のない犠牲者たち全員のために、そしてウクライナの平和のために祈ります。そして私たちの教会は、平和をもたらし、この恐ろしい紛争による悪影響を受けている人たちの苦しみを緩和するためにあらゆることをしています。

ウクライナには世界のキリスト教共同体の効果的な支援と善意ある全ての人々による支援が必要です。メディアで宣伝が蔓延しているという文脈の中で、私たちはあなた方に情報を批判的に評価するよう求めます。私たちには、あなた方の祈り、あなた方の識別力、あなた方の良い言葉と効果的な行いが必要なのです。沈黙と怠惰はさらなる悲劇につながるでしょう。マレーシア航空17便の運命は、もしテロリストの活動が続けることを容認されたらどうなるかを示す事例であります。

ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会首位大司教
キエフ・ハールィチ首位大司教
スヴィトスラフ

関連タグ:ウクライナロシア正教会
  • ツイート

関連記事

  • ウクライナ・ギリシャ・カトリック教会とロシア正教会が互いを非難、世界のキリスト教共同体や国際組織に支援・擁護求める

  • ロシア正教会のモスクワ総主教、ウクライナ・ギリシャ・カトリックはロシア嫌いだと非難

  • クリミア半島情勢をめぐりロシアとウクライナの教会指導者が平和訴え

  • キリル総主教「ロシア正教会は政治的利益に資するべからず」「ウクライナには停戦が必要」

  • ウクライナの教会・宗教団体協議会、分離主義を非難 ウクライナ国境の保全と不可侵性を主張

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 自分の考えを大切に生きよう 菅野直基

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • ワールドミッションレポート(6月16日):アンゴラのクワンガリ族のために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.