コヘレトの言葉(伝道者の書)
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(14)抗黙示思想と現代 臼田宣弘今回は、8章1~9節を読みます。私はこの箇所を一つの段落と捉えています。前回お伝えしましたように、8章1節aは、7章23~24節と共に、コヘレトの言葉全体の集中構造分析における中核部(7章25~29節)を挟んでいる言葉です。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(13)知恵と判断 臼田宣弘今回は、7章23~29節を読みます。第5回で3章1~17節を読みましたが、その際に当該箇所は集中構造になっていることをお伝えしました。実は、コヘレトの言葉は1~12章の全体も集中構造になっているとされます。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(12)ボンヘッファーが愛読していたコヘレト 臼田宣弘今回は、7章15~22節を読みます。15節は18節とのつながりが強い(恐らく修辞法のインクルージオとして16~17節を囲い込んでいる)と思いますので、16~17節と、15節と18節という区切りでまず読み、その後に19~22節を読みます。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(11)抗黙示思想と今この時のトーブ 臼田宣弘今回は、6章10節b~7章14節を読みます。ところで、旧約聖書のヘブライ語原典を見ますと、コヘレトの言葉の7章の冒頭には「セトゥーマー」と呼ばれる記号が付されています。これは、文中の区切りを示す記号です。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(10)抗黙示思想 臼田宣弘今回は、6章1節~10節aを読みます。ここから、コヘレトの言葉で特徴的な「抗黙示思想」がより鮮明に現れ始め、その傾向は8章まで続きます。そこでまず、黙示思想とは何か、コヘレトはどういった黙示思想に抗しているのか、についてお伝えしておきます。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(9)心地よく食べ、心地よく眠るということ 臼田宣弘今回は、5章9~19節(新改訳、現代訳では10~20節)を読みます。この箇所の背景には、プトレマイオス2世時代のエジプトがあるように思えます。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(8)天におられる神を礼拝する 臼田宣弘今回は4章13節~5章8節を読みますが、最初に、私が考えているこの箇所のインクルージオ(囲い込み)構造について説明しておきたいと思います。ここは、「王-神-王」というインクルージオ構造になっています。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(7)共同体の重視 臼田宣弘今回は4章1~12節を読みますが、その前に、前回扱った箇所のうちの3章20~21節について、少し補足をしておきたいと思います。私は、コヘレトの時代を紀元前250年ごろと見ています。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(6)神の御手の内にある死という運命 臼田宣弘今回は、3章18~22節を読みます。その前に、前回触れた5節前半の「石を投げるに時があり、石を集めるに時がある」について、私が考えていることを記しておきます。石を投げるという行為は、戦場における攻撃を意味していると考えられます。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘今回は「時の賛歌」といわれる3章1~17節を読みます。ちなみに、この原稿を書き上げた日は、くしくも「時の記念日」である6月10日でした。この箇所は集中構造になっていますので、その分析によって聖書本文を提示します。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(4)神から与えられる喜び 臼田宣弘ヘレニズム哲学の3大潮流は、ストア派、エピクロス派、懐疑派です。コヘレトがこの内のストア派とエピクロス派を退けていたことを、前回お伝えしました。ところで、新約聖書の使徒言行録17章18節には、エピクロス派やストア派への言及があります。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(3)コヘレトの探求 臼田宣弘今回は、1章12節~2章11節を読みます。1章11節までの円環的世界観・歴史観からは少し移行して、コヘレトの「世界と知恵と栄華の探求」が伝えられている箇所です。しかし、ここでもヘレニズム的な影響を見ることができます。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(2)太陽の下の世界 臼田宣弘コヘレトの言葉は、インクルージオ(囲い込み)という修辞法が使われていて、冒頭と末尾が対になっています。ですから、冒頭に合わせて末尾も見ておくことが、読み始める際には大切だと思います。 
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                          コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(1)一切は空 臼田宣弘2018~2019年に、30回にわたって「コヘレト書を読む」の連載をしていましたが、今回、タイトルを「コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む」として、新たなシリーズを始めます。 
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                          神学書を読む(80)聖書の知恵を余すところなく体感させてくれる「コヘレトの言葉」を堪能できる3冊今回取り上げる3冊は、「コヘレトの言葉」を専門に学び、数々の著作を発表している小友聡氏(東京神学大学教授、日本基督教団中村町教会牧師)の最近の著作である。小友氏の40年近い研究成果が、今回取り上げる3冊にまとめられている。 
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                          神が与えてくださる私たちの人生 万代栄嗣最近世の中では、物質的に豊かに見えても、つらいことや苦しいこと、残念なことが山ほどあり、死の不安と恐怖が隣り合わせのときもあります。そんな中、神様から与えられ生かされている命を本当に心から喜ぼうではありませんか。 
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                          コヘレトと新約聖書(9)「善人にも悪人にも」―愛敵の教えの根拠― 臼田宣弘コヘレトが説くテーマの一つに「神の御業の絶対肯定」があります。この世の出来事がどんなに空(むな)しいと思えるときであっても、「今この時に神のなさってくださることに感謝して生きていこう」と、コヘレトは説いているのです。 
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                          コヘレトと新約聖書(8)「神に依り頼む歩み」―勧善懲悪とイエスの教え― 臼田宣弘今回は、コヘレト書7章15~22節を扱った「コヘレト書を読む」の第19回でお伝えしたことを基に執筆します。この箇所では、古代ギリシャ宗教に見られた「勧善懲悪」の教えに、コヘレトが抗しているのではないかとお伝えしました。 
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                          コヘレトと新約聖書(7)「人生の価値」―神の前では皆が平等― 臼田宣弘今回は、「コヘレト書を読む」の第15回と第16回でお伝えしたことを基に執筆します。「短かった人生であっても価値は長寿の人と同じ」ということから連想する新約聖書の話は、マタイ福音書20章1~16節の「ぶどう園の労働者」の例え話です。 
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                          コヘレトと新約聖書(6)「不幸と幸福」―浮かび上がらせているもの― 臼田宣弘コヘレト書5章12節~6章2節は、インクルージオ(囲い込み)構造になっています。5章17~19節の「幸福なこと」を、5章12~16節と6章1~2節の「不幸なこと」で囲い込むことによって、「幸福なこと」を浮かび上がらせているのです。 
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