Skip to main content
2025年10月25日18時07分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
花嫁

花嫁(21)希望よ 星野ひかり

2025年3月6日17時15分 コラムニスト : 星野ひかり
  • ツイート
印刷
花嫁(21)希望よ 星野ひかり+

夫の病院へ定期健診に行く途中、枯れ木の中に、昨年見上げ続けた桜の木を見つけた。昨年のお花見は、毎日の夫のお見舞いの行き帰りに見る、坂道の途中に覆いかぶさるように枝を広げるこの木の桜であったのだ。

健診の結果、術後の経過は順調。寒空に白んでそびえ立つ立派な病院を見上げる。懐かしい風が吹き、思い出を運ぶ。この4階の病室で、かさぶただらけの夫の顔をぬぐった。幾つもの管につながれながらも、夫は気丈だった。夫のたくましさに支えられながらも、私は統合失調症の再発で3カ月以上入退院を繰り返し、夫に寄り添ってあげることができない日もあった。

忍耐は練達を生み、練達は希望を生み出す。また、私たちの信仰は火の中で精錬される。そう聖書にあるが、この病の経験はまことに世の苦しみの火に投げ込まれるようであった。

聖書は、クリスチャンになってもなお、私たちはこの世の苦しみに遭うが、同時に、絶えず喜べるほどの希望が与えられていることを教えている。それは、最後には御国に行って喜べるというだけにとどまらず、この地上にあって、どんな艱難(かんなん)の嵐の中でも喜べるほどの希望だという。

夫婦の過酷な病の経験を通して、たくさんの人に祈られ、支えられていることを実感した。牧師先生が励ましてくださった言葉を思い出す。「年を重ねることは、人生を生きる知恵も同時に与えられるものですよ」。だからたとえ、今行き先が見えず、最後まで走り切れるか自信がなくとも、いずれそれすら恐れなく生きられる日が来るのかもしれない、と。

まだ、心の傷の故に、涙にぬれ、心ふさぐ日もある。暗い過去を思い出し「どこに神様がいたのか!?」「この世界には、神様のおられない暗いひずみがあるのではないか?!」と思ってしまうこともある。

しかし、例えば幼いころ、また、繁華街で働いていたころ、私の心は悲鳴を上げていたが、神様を求めていただろうか。私はいつの間にか無神論者に近い思いで、死んだら自分はいなくなればいいだけだと思っていた。だから、生きているうちに、好きに楽しく生きただけ勝ちだと思っていた。

あとのことや人のことまで考えられる心の余裕もなかったし、どうでもよかった。もしあの頃に神様を求め、神様に叫んでいれば、確実に神様はその御顔を見せ、手を差し伸べてくださっていただろう。しかし、私は神様を求めなかった。

「神の見えない性質、すなわち、神の永遠の力と神性とは、天地創造このかた、被造物において知られていて、明らかに認められるからである。したがって、彼らには弁解の余地がない」(ローマ1:20)

そう聖書にある通り、被造物の全てに神様の神性は現れている。幼いころは誰しも、木々や雲、空に言いようのない感動を覚えていたはずである。しかし、この世の価値観に染まってゆくと、木々にも、雲にも、空にも心を揺り動かされなくなる。気付けば、興味の対象は自己中心的な思いから欲するものに染まってゆくのだ。

今も、長く神様のいない世界で生きていたときに付いた傷が心に、からだに残っている。しかし、聖書に「あなたがたの会った試練で、この世の常でないものはない」(1コリント10:13)とある通り、私の遭った苦難は決して珍しくも特別でもなく、たくさんの人が同じ苦難を通り、今も苦しんでいることを知った。

イエス様は決して、私のように後ろ暗い過去を持った者も見放されない。イエス様は学のない漁師を弟子とされた。娼婦や取税人、罪人と呼ばれた、社会的にも後ろめたい人たちに囲まれて、立派な身なりのパリサイ人とやりあった。立派な経歴もなくてよいのだ。やぶれかぶれの私のままで、イエス様に付き従ってゆく心だけでいいのだ。

社会不安は募り、明日も見えない思いは社会全体を暗く包み込んでいる。しかし、神様がおられる。絶対的におられるのだ。

まだまだ苦難の火に投げ込まれることもあるだろう。しかし、それが私の生きる力を鍛え、信仰を強め、主のご臨在のあふれる日々を生み出すことを信じている。そしてまた、この世の価値観に染まることはせず、いつも被造物の全ての中に神様の神性を感じ、心揺り動かされて生きてゆきたいと思うのだ。

<<前回へ     次回へ>>

◇

星野ひかり

星野ひかり

(ほしの・ひかり)

千葉県在住。2013年、友人の導きで信仰を持つ。2018年4月1日イースターにバプテスマを受け、バプテスト教会に通っている。

■ 星野ひかりフェイスブックページ
■「花嫁(9)白百合の願い」で取り上げた星野ひかりの石鹸はこちら

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
  • ツイート

関連記事

  • 花嫁(20)おひなさま 星野ひかり

  • 花嫁(19)日常よ 星野ひかり

  • 花嫁(18)繁華街で 星野ひかり

  • 花嫁(17)生き難く 星野ひかり

  • 花嫁(16)祝福なる結婚 星野ひかり

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「迫害下にある教会のための国際祈祷日」 WEA・JEAが呼びかけ

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • ワールドミッションレポート(10月25日):アイルランド ホームレスからセレブへ 若き成功者ゲッドの回心(1)

  • 神の前に高ぶらないで生きよう 菅野直基

  • イラクで2つの歴史的教会が再開 「イスラム国」の支配から8年

  • 現代における「御言葉の飢饉」 法規制や不足で1億人のキリスト教徒が聖書入手できず

  • トルコ、5年余りで外国人キリスト教徒200人以上を国外追放 「国家安全保障」理由に

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(14)抗黙示思想と現代 臼田宣弘

  • ワールドミッションレポート(10月24日):トルコ 静かな霊的復興―教会を生む教会へ

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 現代における「御言葉の飢饉」 法規制や不足で1億人のキリスト教徒が聖書入手できず

  • トルコ、5年余りで外国人キリスト教徒200人以上を国外追放 「国家安全保障」理由に

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • 冷めた心に注意しよう! 万代栄嗣

  • イラクで2つの歴史的教会が再開 「イスラム国」の支配から8年

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(233)宣教は主の備えから始まる 広田信也

  • 【インタビュー】ブトロス・マンスール世界福音同盟新総主事 「平和をつくる者、それが私の使命」

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 米メガチャーチ牧師、当時12歳の少女に性的虐待 罪認め6カ月収監へ

  • 「ジーザス・ムーブメント」指導者チャック・スミス氏のディボーションブック邦訳出版

  • 日本キリスト教病院協会第5回総会 人材確保や人材育成などを討議

  • 英国国教会トップのカンタベリー大主教に初の女性、ムラリー主教の任命を国王が承認

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • イラク人難民のキリスト教徒、フランスでライブ配信中に殺害される

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.