Skip to main content
2025年8月30日22時21分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
花嫁

花嫁(19)日常よ 星野ひかり

2025年2月6日16時19分 コラムニスト : 星野ひかり
  • ツイート
印刷
花嫁(19)日常よ 星野ひかり+

夫が職場に復職し、以前の日常が戻った。手術によって口内のスペースが狭くなったため、夫でも食べやすいお弁当を毎朝作り、ごみを出し、夫を駅まで送ってゆく。

夜が明けたばかりの真冬。エンジンが温まるまで時間がかかり、白い息を吐きながら車を走らせる。車窓に開ける空の色は藍とも青ともつかぬ神秘的な色であり、空に伸びる枯れ木の枝のシルエットの完全性は神様を思わせる。

「光あれ」。神は初めに光を創造された。それはこの世界を照らす輝きであり、イエス様ご自身であった。「私は道であり、真理であり、命である」。イエス様はご自身をそう現された。

夜闇が晴れて光が毎朝訪れるたびに、イエス様の御顔を見るようである。「今日も頑張るんだよ」。温かさを含んだ光はそう励ましてくれるようである。

「光は闇の中で輝いている」とある通り、真昼の明るさはどこかしら白々しく、真夜中に祈りの中に現れる光、明け方、滲み出す光の中に、より聖霊様の息吹を感じる。私たちは闇があるからこそ、光が分かるのではあるまいか。この世界が混沌(こんとん)とし、争いやまず、人の心にも暗がりが忍ぶからこそ、光が、この方が、イエス様が分かるのではないだろうか。

イエス様の十字架は闇の世のただ中に輝き、たたずんでいる。私たちの人生も闇との戦いである。

「あなたがたに勧めます。いわば旅人であり、仮住まいの身なのですから、魂に戦いを挑む肉の欲を避けなさい。また、異教徒の間で立派に生活しなさい」(1ペテロ2:11)

「忍耐強く善を行い、栄光と誉れと不滅のものを求める者には、永遠の命をお与えになり」(ローマ2:7)

人生はこの闇の世と、そして自分の心の中に忍ぶ闇との戦いである。この肉体が罪に属性し、望む善ができ得ないというパウロの告白にうなずくばかりである。

しかし、嗚呼(ああ)十字架よ。イエス様の十字架は私たちの罪を贖(あがな)われた。ただこの十字架を見上げて、私たちは生きるばかりである。ぶざまなばかりの歩みだが、なんとか十字架にしがみつこうと暴れながらもがいている。

肉の欲のままに放縦に生きていたころを、懐かしく思うこともある。私は孤独であったし真実の一つも知らなかったが、わずかな肉の快楽にしがみついては生きる意味を取り戻すように生きていた。

神を知らぬ存ぜぬの、肉の欲の日々は、上澄みだけは美しさを取り繕う。偽物であるからこそ、見栄え良く、うわべだけは取り繕うものである。しかし、もはや取り繕う力も失ったころ、神様は憐(あわ)れんで、その懐に招いてくださった。

そして今も、この破れだらけの歩みを見守り、応援してくださっている。

朝5時に起きて、夫でも食べやすいホットサンドと卵焼き、野菜炒めをランチパックに詰め込み、大きなハンカチで包む。まだ暗い中を白い息を吐きながらごみを出し、車のエンジンをかけてわずかでも車を温めておく。

先日久方ぶりに足を延ばして行った上野公園では、何人もの路上生活者の方たちが陽だまりで暖を取っていた。真冬の夜、彼らはどれほどの寒さをこらえているのだろうか・・・。野生の動物たちはこの寒空の下、どこで憩うているのか。明日からまた一段と寒くなるという・・・。

ハンドルを握ったまま思いをはせ、薄紫色の空を見上げて祈りつつ10分ばかり車を走らせて駅前に着く。夫は力こぶを作って「今日も頑張るんだよ」と私を励まして降りてゆく。そして一日、お互いの持ち場で働くのだ。

日常の営みとは、厳粛なるものである。

昨年は夫のがんが見つかり、できる限りの手を尽くした。私も何度も入院し、大変な一年であった。昨年の大みそかに夫婦で一年の振り返りをしたときに、まざまざとよみがえる苦難の日々に「思い出したくもない!」と、わっと泣いてしまった。

神様は、私たちがこの世で苦しみに遭うことは常だと言われる。「こうして、あなたがたの信仰はためされて、火で精錬されても朽ちるほかはない金よりもはるかに尊いことが明らかにされ、イエス・キリストの現れるとき、さんびと栄光とほまれとに変わるであろう」(1ペテロ1:7)

私も病にあるからこそ、病の恵みも苦しみも分かるようになった。そして夫ががんになり、かけがえのない人を失うかもしれないという骨まで震えるような思いを知り、同じ苦しみにある人たちに思いをはせた。

この日常のありがたさをかみしめる。夫が健康に今日も笑顔でいてくれることの素晴らしさ。見栄えはさほど良くないが、ここに真実がある。

当たり前とおざなりにしていた、日常という厳粛な歩みよ。

<<前回へ     次回へ>>

◇

星野ひかり(ほしの・ひかり)

千葉県在住。2013年、友人の導きで信仰を持つ。2018年4月1日イースターにバプテスマを受け、バプテスト教会に通っている。

■ 星野ひかりフェイスブックページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
  • ツイート

関連記事

  • 花嫁(18)繁華街で 星野ひかり

  • 花嫁(17)生き難く 星野ひかり

  • 花嫁(16)祝福なる結婚 星野ひかり

  • 花嫁(15)ユダという弟子 星野ひかり

  • 花嫁(14)御霊に燃えて 星野ひかり

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • アッセンブリー京都教会の村上密牧師死去、異端・カルト問題に長年取り組む

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(後半)救いの計画 三谷和司

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(前半)悪魔の起源 三谷和司

  • 21世紀の神学(30)伊藤貫氏が提唱する古典教育とセオセントリズムの復権 山崎純二

  • ウクライナ、米大衆伝道者フランクリン・グラハム氏に勲章授与 人道支援を評価

  • ワールドミッションレポート(8月30日):リビア 砂浜に響く殉教者たちの祈り(4)

  • 米カトリック教会で銃乱射事件 ミサ参加中の付属学校の子どもら2人死亡、17人負傷

  • イエス様と共に働く 菅野直基

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(241)聖書と考える「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 米カトリック教会で銃乱射事件 ミサ参加中の付属学校の子どもら2人死亡、17人負傷

  • 進藤龍也氏×山崎純二氏対談イベント「神様との出会いで人生が変わった」 埼玉・川口市で8月30日

  • 米福音派の重鎮、ジェームス・ドブソン氏死去 フォーカス・オン・ザ・ファミリー創設者

  • 花嫁(31)神に従う者の道 星野ひかり

  • 21世紀の神学(30)伊藤貫氏が提唱する古典教育とセオセントリズムの復権 山崎純二

  • 「森は海の恋人」の畠山重篤さん、気仙沼市の名誉市民に

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(前半)悪魔の起源 三谷和司

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(11)「苦しみ」が始まるまでの経緯(後半)救いの計画 三谷和司

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

編集部のおすすめ

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.