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花嫁

花嫁(16)祝福なる結婚 星野ひかり

2024年12月27日21時54分 コラムニスト : 星野ひかり
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花嫁(16)祝福なる結婚 星野ひかり+

「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵みと真理とに満ちていた」(ヨハネ1:14)

イエス・キリストの神の子としての栄光は、2024年のクリスマスも過ぎ、年も暮れようとしている現代の私たちにもまばゆい希望となって照らされている。このお方からあふれる愛が、この暗い世をも照らしてくださっている。

私はバプテスマを受けたころ、そして結婚のころを機に、多くの光に照らされ、愛に恵まれた。クリスチャンである故に、主の御心なる結婚こそが祝福への道であるとは分かってはいても、主が与えられた「感情」をどのように取り扱うかに悩んだことがあった。夫に対して、恋愛感情以上に深い愛情の芽生えがあったからである。

主が私に与えられた感情は、恋愛感情というよりも、「この人の隣人になるには結婚するのが一番である」といったものであった。アガペとも呼ばれる、個々人の関わりだけにとどまらず、はるか遠くまで及ぶ愛があるといわれる。この愛が、そのような愛であったらよいと願った。

恋愛感情とは、取り扱いづらいものである。時に、自身の欲望に準じたわがままなものになり得るかもしれない。しかし、主が公生涯を通じてお与えになられた愛、そして今も主のご臨在を感じるときに私たちを包む愛は、決して揺れ動かされず惑わされず、不安定さもなく確固たるものである。

夫は結婚前、理解者もなく、寂しげであった。孤立の影がその風貌に漂っていた。その寂しさに寄り添いたいという思いは私の心を突き動かすものだった。そして夫は夫で、私の病歴や生育過程の心の傷を知ったとき、神様から召しを受けたようであったという。「この人を守れ」という栄誉ある召しが与えられた!そう夫は感じたという。私たちがそのような愛の故に、結婚に導かれたことは祝福であったと思う。

今見渡すと、私には必要の全てが与えられた。暖かなガウンを着て、この寒い冬にも十分に暖が取れ、夫においしいご飯も作れ、ふかふかの布団があり、隣には優しい夫の肩がある。かわいいカップにお茶を入れて、アロマオイルをたきながら見上げる窓の向こうは満月で、かわいい猫たちにも満足にご飯を食べさせられる。ノートを開けば神様に秘密の打ち明け話を始められる。これ以上に望むものなどないほどに与えられている。

クリスチャンになったころ、私は「どうにか幸せにしてください!」と叫ぶ心で聖書を学び、教会に通っていた。しかし今や、クリスチャンの喜びとは自分の喜びや幸せを求めることではなく、この暗い世界やあらゆる苦しみの渦中にある命に心を寄せて、祈る道にこそあると感じている。自分の満足や幸せを求めたところで、そこにはどこまでも満足はなく、いつまでも飢え続けるのではなかろうか。自分の飢えを見つめてもこの深い原罪の故に、それは底なしなのだから。

ノンクリスチャンの人たち、またクリスチャンであったとしても、主に愛されている実感を持てない人は、主の永久に湧き出る泉を持たない者のように、枯れた心で日々の暮らしを送っているのではあるまいか。その苦しみたるやどれほどであろうか。その心のひびと主の臨在なき孤独な夜を思うとき、痛ましいばかりである。

生育環境や成長の合間の挫折によって、どんなに主を求めても愛を信じがたい、心のひび割れた人も多いであろう。そのような人を、どうやっても信仰を持てない人、または信仰の薄い人と断罪するのは簡単なことである。時に扱いの難しい、そのような人の隣人になろうとする決心はなかなかできるものではない。

しかし主は私たちに感情を与えられた。それは良いものであるからこそ与えられた。愛、慈愛、寛容、忍耐、自制、柔和、謙遜・・・そのような感情で他者に尽くすことができたなら、どんなに素晴らしいことであろうか。

結婚に関しても、主の喜ぶ結婚とは、決して自分の欲望や願望に準じたわがままな感情を基としないものであろう。主の御心を問うて歩むことによって、この結婚は自分の喜びより先んじて、主が喜ばれることを確信できることであろう。

主に祝福された結婚は、主ご自身が守り導き、心の中に小さな御国の完成があり、雅歌の音も聞こえるようであろう。その時、人は小さな召しのようなものを感じるのではあるまいか。主に自分の全てをおささげするという、大切な召しが結婚にもある。その応答に応える先に、祝福された結婚生活があるのだ。

主の召しとは献身者や牧師だけではなく、全てのクリスチャンに与えられているものである。主の弟子の群れに加わる私たちは、主に召し出された者たちである。その召しへの応答を、主は聞かれているのだ。耳をそばだてて、私たちの答えを。

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◇

星野ひかり

星野ひかり

(ほしの・ひかり)

千葉県在住。2013年、友人の導きで信仰を持つ。18年4月1日イースターにバプテスマを受け、バプテスト教会に通っている。同年より、クリスチャントゥデイで連載を始める。これまでの掲載作品は、「のりぼと神様」(18年)、「はっつぁんとかおる姫」(同年)、「背徳の街のマリヤ」(19年)、「み使いダニエル」(20〜21年)、「さくら時計」(21〜22年)、「すみれ時計」(22年)、「小菊時計」(同年)、「夜明け前」(22〜23年)、「花嫁」(24年〜)。

■ 星野ひかりフェイスブックページ
■「花嫁(9)白百合の願い」で取り上げた星野ひかりの石鹸はこちら

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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