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花嫁

花嫁(15)ユダという弟子 星野ひかり

2024年12月12日18時22分 コラムニスト : 星野ひかり
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花嫁(1)食卓 星野ひかり+

1カ月半に及び統合失調症の再発をし、ばかげた妄想に取りつかれながら、4週間の入院を経て今日家に帰ってきた著者である。私は統合失調症と診断された17歳から数えたら、寛解している時期がとても長く、これほど短期間に頻繁に再発を繰り返したのは初めてであった。

頑なに抱いていた信仰も、ポキッと折れてしまったような信仰の挫折を感じた。そんな中で、友人が聴かせてくれたリビングプレイズの「みつばさのかげに」という賛美が、再び信仰に立ち直らせる祈りと力を与えてくれた。

今回はユダについて書いてみたいと思っていた。イエス様がユダを12弟子の一人としたことの意味が、私はしばらく分からなかった。そのことを深く考えたとき、震えるような戦慄(せんりつ)を覚えたのだ。

神の子であるイエス様は、むろんユダの全てを見抜いておられた。それであっても、ユダを12弟子の一人とした。ユダがお金をくすねていることも、どんなささいな心の悪事も、イエス様は全てご存じであられ、最後には自分を売ることさえも分かりながら、それでもユダを弟子の一人として愛し抜かれた。

ユダが結局救われたのか、どこにいるのか、それは神様に委ねられている。しかし、イエス様はユダのために命までささげられた。信仰を持つ前、ユダという響きに自分の心を重ね合わせていた時期が長くあった。聖書をよく知らなくとも「ユダは私だ」、そんな親近感を持っていた。キリスト教という響きから流れるまばゆい光をねたみ、憎んでいたのだ。

しかし、イエス様はユダをご自身の弟子に加え、最後まで教え、愛を尽くされた。

私たちの愛には限界がある。自分に悪影響や危害を及ぼす可能性のある人は、できるだけ避けたいと思うだろう。私もかつて、そんなふうに警戒される者の一人であった。まともな人で、私に近寄ってくれる人などおらず、常識も知らぬまま、神を憎んで縦横無尽に生きていた。

しかし、イエス様はそんな悪人にさえ近寄ってくださったのだ。それがユダという弟子である。物をくすねることをやめられず、イエス様にほの暗い思いを抱き、最後にはご自分の命を危機に陥れるユダさえも、イエス様は弟子として招き入れた。そして12弟子の一人とまでされた。

それは、決して悪人の見せしめのためなどではなく、悪人にさえ近づき、命を尽くし、愛を尽くした神様の愛の現れである。良い弟子ばかり集められるイエス様ではなかったのだ。悪人さえも弟子となさる神様の愚かなほどの愛の完全形に震えるばかりである。

イエス様はユダさえ弟子とされ、命までささげられた。そしてユダに銀貨30枚で裏切られ、弟子たちにも皆に逃げられ、ポンテオピラトに裁判にかけられ、祭司長たちによって先導された市民にあおられて、十字架刑に処せられた。全ての罪びとのために、十字架にかかられたのだ。

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◇

星野ひかり

星野ひかり

(ほしの・ひかり)

千葉県在住。2013年、友人の導きで信仰を持つ。18年4月1日イースターにバプテスマを受け、バプテスト教会に通っている。同年より、クリスチャントゥデイで連載を始める。これまでの掲載作品は、「のりぼと神様」(18年)、「はっつぁんとかおる姫」(同年)、「背徳の街のマリヤ」(19年)、「み使いダニエル」(20〜21年)、「さくら時計」(21〜22年)、「すみれ時計」(22年)、「小菊時計」(同年)、「夜明け前」(22〜23年)、「花嫁」(24年〜)。

■ 星野ひかりフェイスブックページ
■「花嫁(9)白百合の願い」で取り上げた星野ひかりの石鹸はこちら

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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