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聖書をメガネに

聖書をメガネに 聖書的エキュメニズム・その1 宮村武夫

2017年11月3日05時25分 コラムニスト : 宮村武夫
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高校時代にキリスト信仰に導かれて以来、聖書に対する信頼と確信を徹底的に教えられたことを心より感謝しています。最初に導かれた教会が日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団に属しており、そこで徹底的な聖書信仰と同時に、徹底的な聖霊信仰を教えられた事実は、まさに二重の恵みです。

その背景の中で、通学していた高校に聖書研究会があり、そこの一員として生きる決断をすることにより、キリスト信仰の初めから一教派の一地域教会に所属する側面と同時に、小さな規模とはいえ、公同性を持つ集会の一員でもあったのです。この二重の経験は、実は1つの恵みの表れで、聖書と聖なる公同の教会、つまり聖書的エキュメニズムを生涯にわたって提唱し、実践する源泉となりました。

上記の原体験を持ちつつ歩む中で、いわば意識的・原理的な聖書的エキュメニズムに対する確信を深めた機会がありました。

それは、4年間の留学を終えて帰国後、学びを続ける場が閉ざされている中で、「キリストにある兄弟、宮村さん」と受け入れてくださった上智大学神学部部長のペテロ・ネメシェギ先生のもとで学んでいるときのことでした。コロサイ人への手紙に見るキリスト論についての小さな論文を書く準備の1つとして「パウロのギリシャ語 pas(「すべて」)の用法」を一つ一つテキストそのものに当たりつつ調べたのです。その結果として、pas の用法に2つの大きな柱があることに気付きました。

① AとBの差別なく、いずれもすべて

実例はローマ1章16節に見る通りです。「福音は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です」。A(ユダヤ人)とB(ギリシャ人)の差別なく、いずれもすべて。この1章16節の主張は2章10節で繰り返され、3章22節で1つの頂点に達しています。「イエス・キリストを信じる信仰による神の義であって、それはすべての信じる人に与えられ、何の差別もありません」。

そのいずれの場合も、人間が築き上げた差別の壁が福音によって乗り越えられて1つとされる事実が明示されています。この構造は、テキストを一つ一つ当たっていくと、人間が築き上げる差別を超える福音の力が、際立って見えてきます。福音に生きる者は、新しい差別の原因を生み出すことなく、生活のいずれの領域も神の恵みのもとにあることを知らされます。

② 1とすべて 根元においては唯一の神、唯一の主キリストとすべて

第2の型として、1とすべての対比において pas が用いられている場合です。この場合、実際には1と多の対比であるにもかかわらず、多ではなく「すべて」と表現されている事実に特別注意を払う必要があります。

例えば、ローマ3章4節「たとい、すべての人を偽り者としても、神は真実な方であるとすべきです」。この前後関係では、ユダヤ人の歴史が問題にされています。唯一の神との対比に重点が置かれているのであり、量的な意味で一人一人の総合としての全人類が直接に問題とされているのではないのです。

そうです。実際には多であるものが、1との対比のために、1とすべての型をとっているのです。この第2の型は、特にコリント人への手紙第2で興味深く用いられています。分派問題、聖餐を通しての教会の本質、終末論など、実に重大な課題が1とすべてという構造を用いて展開されており、その根底に唯一の神とすべて、唯一の主キリストとすべてという対比が際立ちます。

少し長くなりました。しかし、この小さな pas(すべて)の用法に盛り込まれ、そこから溢れて見える福音の力こそ、聖書的エキュメニズムの原動力と理解し、提唱したいのです。

福音は、人間が主張し、築き上げる差別の壁を本来的に乗り越え、1つとする働きがあります。この小さな pas に盛り込まれ、溢れ出てくる実体こそ、私にとっては、福音派ではなく、聖なる公同の教会を信ずる者としての自覚と実践を導くものです。

さらに福音は、唯一の神からすべてを見る姿勢に導く事実を、やはり小さな pas の用法と用例が指し示しています。視点が肝心です。唯一の神以外の何ものも究極的な視点としない。「初めに、神が」なのです。その時、万物が視野に入ってきます。小さな pas が、キリスト者・教会のあるべき視野が何であるべきかを明らかにしています。

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◇

宮村武夫

宮村武夫

(みやむら・たけお)

1939年東京深川生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部(組織神学)修了。宇都宮キリスト集会牧師、沖縄名護チャペル協力宣教師。クリスチャントゥデイ編集長兼論説主幹。(2019年8月16日死去、プロフィールは執筆当時のものです。現在はクリスチャントゥデイ名誉編集長)

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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