政府による日曜学校の監視は教会の脅威、英国福音同盟が警鐘

2017年1月15日23時47分 翻訳者 : 山本正浩 印刷
+英国は今も「キリスト教国」といえるのか?
英国議会があるウェストミンスター宮殿(写真:Mike Gimelfarb)

英国で、教会の日曜学校に登録制度を導入し、場合によっては日曜学校で教えている内容を調査する計画が今も存続し、教会を脅かしているとして、英国福音同盟(EA)が警鐘を鳴らしている。

EAは12日、学校外の教育に対する政府協議が終了してから1年を迎えたことを受けて声明を発表し、日曜学校の内容を監視するプログラムがいまだに検討されていると注意を促した。

学校担当政務次官のナッシュ卿は11日午後、貴族院(英議会の上院に相当)の質疑の中で、政府は「学校外の教育現場を統制することに尽力している」との認識を示した。

「私たちは、学校以外の教育現場を統制し、効果的に稼働するシステムを求めています。そしてそのシステムは、過度に負担となるものではありません。というのは、それらの現場の多くは、ボランティアのスタッフによって運営されている小規模なものであることが分かっているからです」と、ナッシュ卿は述べた。

この政策が実行されれば、週に6時間以上、子どもの教育をしている場所は全て、強制的に政府に登録されることになり、多くの日曜学校や教会の若者向けの集会が対象となる。そして、何らかの苦情が寄せられた場合、教育水準監査院の調査官は教えの内容を調査することが許可される。この場合、例えば、教会が同性婚に反対する教えを説くと、教会は理不尽な苦情に晒(さら)されることになる、と反対派は危惧している。

EAの公共政策責任者であるサイモン・マクロッサン氏は、こうした状況を踏まえ、テリーザ・メイ政権では、宗教の自由が「良く言っても後付けの状態」であることが分かると述べた。

「これらのプロジェクトによって、日曜学校の登録制度の道が開かれ、教理の適切性の判断を政府が行うようになるかもしれません」とマクロッサン氏。「しかし、宗教の自由は英国にとって貴重な価値基準なのですから、政府は逆に、宗教の自由がプロジェクトの中心であることを確約すべきです。現状においては、宗教の自由は良く言っても後付けの状態です」と語った。

「テリーザ・メイ首相は今週、『国家が介入する場合、その介入は効果的かつ折にかなって行われる』と言われました。私たちは、首相が自らの言葉に耳を傾けるとともに、政府が介入して日曜学校を統制することは、正しくもなければ効果的でもないことを認めるよう求めます」

このマクロッサン氏の発言は、差別廃止に関する政府顧問であるルイーズ・ケーシー氏の発言を受けて語られたものだ。ケーシー氏は庶民院(下院)で、教会学校が結婚は男女間で行うものだと教えるのは「好ましくない」と発言していた。

ケーシー氏は、教会学校が「同性婚に反対」してはならないと、特別委員会の公聴会で述べ、そのような見解は「宗教的保守主義の様相を帯びている場合が多く」、事実上の「同性愛者嫌悪」だとの見解を述べていた。

マクロッサン氏は、「ルイーズ・ケーシー氏は、教会学校に新しい社会規範を押し付けることと、治安維持やテロに関する妥当な懸念とを混同しているようだ」と反論。「テロや過激派の暴力に対する取り組みは、宗教の自由を奪うことによってはなし得ませんし、学校調査官に宗教教理の統制を許すこともできません」と語った。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。

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