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律法と福音

律法と福音(27)福音に似て非なるもの 山崎純二

2016年1月21日14時54分 コラムニスト : 山崎純二
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関連タグ:山崎純二

これまで律法と福音の関係について書いてきましたが、今回は少し異なる角度から書かせていただきたいと思います。それは「福音に似て非なるもの」についてです。世の中には「福音」や「真理」という名前で呼ばれる事柄が少なからずあります。ただ単に良い問題解決策という程度で言われるものもあれば、本気で人類の幸福を実現するための「何か」を主張する人々もいます。

しかし、本当の意味での福音は二つとありません。キリストが十字架上で私たちに見せてくれた福音だけが福音であり、他のものは誤解を恐れずに言えば、「偽福音」もしくは「不完全な福音」「福音のレプリカ」ということになります。パウロが大胆にも「ほかの福音といっても、もう一つ別に福音があるのではありません」(ガラテヤ1:7)と宣言している通りです。

「ありがとう・感謝」の気持ちを忘れない

「ありがとう」や「ごめんなさい」というのは魔法の言葉だと聞いたことがあります。人間関係を円滑にし、生活の全ての面に(特に精神面)に潤いと幸せをもたらすというわけです。ある本には「ありがとう」などの言葉を千回くらい繰り返して言うと、特殊な体験をするようになると書いてありました。まずは嗚咽(おえつ)と共にとめどなく涙を流すようになるそうです。それと同時に、自分の中の悪意や嫉妬やねたみやそういった悪い感情が全て洗い流されて、全く新しい自分になるような体験をするそうです。

私はこれを読んで、そういうこともあり得るだろうなあと思いました。言葉は言霊(ことだま)を持っていて、肯定的な言葉であれ、否定的な言葉であれ、人間の精神に多大な影響を与えます。その中でも感謝の言葉は非常にプラスの影響を人間の心にもたらすので、それを意識的に、繰り返して発すると前述のようなこともあり得るのです。このこと自体は何の問題もないのですが、この類いの話には一つだけ重要な要素が欠如しています。

それは・・・「誰に感謝するのか?」ということです。これに対してある人たちは、「周りの家族や友人にだよ」「全ての森羅万象にだ」、もしくは「感謝すること自体が大切なのであり、その対象は重要ではない」と答えるかもしれません。全ての答えが間違いとは言えないと思います。しかしです。それでも私たちは本当に感謝すべき一番大切な存在を忘れてはいけません。

それは言うまでもなく、私たちの創造者である「GOD(神)」であり、血(命)の犠牲を払って私たちを贖(あがな)ってくださったキリストに対するものです。森羅万象や虫にまで感謝するのは、感謝しないよりは良いことでしょうけれど、もっとも感謝すべき存在を忘れてしまっては本末転倒となってしまいます。

願いは実現する

「引き寄せの法則」という言葉が何年も前から流行しています。『ザ・シークレット」(ロンダ・バーン著)という本で紹介されたからです。私たちの全ての状況は私たちの心を写した鏡のようなもので、私たちが強く願う(信じる)ことが実現するというものです。ただのポジティブシンキングと少し違うところは、具体的に家や車や年収の額まで願った通り実現すると公言していることです。この法則は著書が本文の中で書いているように、新約聖書から原則を借用したものです。例えば、このような有名な聖書箇所があります。

あなたがたがわたしにとどまり、わたしのことばがあなたがたにとどまるなら、何でもあなたがたのほしいものを求めなさい。そうすれば、あなたがたのためにそれがかなえられます。(ヨハネ15:7)

ただし、この本においては「自由に自分の望むことを求めなさい」と推奨しているのに対して、聖書は「あなたがたがわたしにとどまり、わたしのことばがあなたがたにとどまるなら」という前提を書いており、自分本位の願い(高収入など)ではなく、神の御心に沿った願いをしなさいと教えています。また、この本においては、願いの対象である神様を「宇宙のエネルギー」という無人格な存在にすり換えることによって、宇宙の中心を人間(あなた)であるとしています。本の中で「引き寄せの法則」の実践者の一人として紹介されていたマザー・テレサが生きていたら、「私はそのような法則を使ったことはありません、ただ毎日神に祈りをささげているだけです」と言われることでしょう。

自己啓発

「成功するための~」「~のための7つの習慣」「~のたった一つの法則」などのような、自己啓発本が書店には溢れています。それらの本の目的は、「お金(富)」「快楽」「人間関係」「肉体的・精神的健康」「自己実現」などであり、総括すると「幸せ(幸福)」を得たいという一言に集約されるかと思います。

まずお金に関して言えば、少なくない方々は「努力したり、引き寄せの法則を活用したり、自己啓発すれば、誰でも富を手にできる」などと喧伝(けんでん)します。しかし、皆が経済的に豊かになるということは制度上不可能であるということを知っているでしょうか? なぜならちょっと難しい話ですが、現在世界中にあるお金(マネー)の総量というのは、そっくりそのまま誰かの借金の額とイコールだからです。つまり誰かが借金を負わない限り、他の人が経済的に豊かになることは制度上起こり得ないのです。たとい全世界の人が努力し何かの法則を使ったとしても、全員が経済的に豊かになることはあり得ないのです。

快楽については、人間は肉体を持っている以上、どうしても惹かれてしまうという面を否定できませんが、肉体的な快楽がもたらす幸福感というのは、一時的なものであり、永遠の福音とはなり得ませんし、親しい人々をも傷つけてしまうという悲しい結果に陥ることも珍しくありません。

お笑いについてはどうでしょうか。いつの頃からか日本においては、お笑い番組やお笑いタレントがテレビの主軸を占めるようになっています。私自身も学生の頃、ダウンタウンによる異次元とも思えるような笑いの世界に大いに引き込まれ、はらわたがよじれるほど、何度も笑わせていただきました。「孤独」や「死」や「病」や、解決できない深刻な悩みや、鬱々(うつうつ)とした気分の中にあるとき、確かに笑いは心に活力や癒やしを与えてくれます。しかし、人間の気分や感情というのは一時的なものですので、これもまた永続することはありません。だからと言って、いつまでもいつまでもお笑い番組を見続けていれば幸せかと言えば、そうでないことは、試してみればすぐに気付いてしまうことです。

健康というのは大きなテーマであり、ある程度の年齢を過ぎると誰もが関心を持つものですが、これは幸福をもたらすというより、不健康な状態がもたらす「不幸」をなるべく被らないようにという消極的なものでしょう。もし「健康=幸福」という図式が成り立つならば、若くて健康な人たちはみな幸福であるはずですが、そんなに短絡的なものでもありません。また鰾膠(にべ)も無いことを言うようですが、たとい100歳まで健康でいられたとしても、結局は皆が死ななければなりません。

人間関係を円滑に過ごすというのも、社会的な存在である私たちには欠かすことのできない要素です。しかし、罪を持った人間同士の関係は、上手くいっているようでも、陰口をたたきあったり、嫉妬を感じ合ったりします。書店で『夫よ、あなたがいちばんストレスです!』(村越克子著)という本を見かけたときには、ドキッとさせられましたが、身近な人がストレスの原因になることも少なくありません。そしてたとえ、最高の家族関係や友人関係を築けたとしても、私たちはお互いの内面のごく一部を推量し合っているにすぎません。

趣味や目標に生き、「自分のしたいことをしないさい」と奨励するのはどうでしょうか? もちろんこれも、素晴らしいことではありますが、多くの方々はお金や時間の欠乏などにより、そのような悠長なことを言っていられないという現実的な壁にぶち当たります。また運良く、本当にそのような自己実現を成し遂げることができたとしても、それらが「死」や「罪」の問題を、一切解決してくれるわけでもありませんし、順風満帆(まんぱん)の人生を歩みつつも突然全てが何の理由もなくふっとむなしくなったりするものです。

科学万能主義

少し未来を妄想してみましょう。自動車は無人運転の実験が進められていますし、宇宙旅行も激安セールと称して10万円くらいで行ける日が来るかもしれません。ロボットが人間の労働を全て担ってくれたり、肉体のサイボーグ化や脳を複製することによって寿命が飛躍的に伸びたりする日が来るかもしれません。しかし、これらのことが全て実現したとしても、それらがキリストの福音にまさる福音(良き知らせ)になることはあり得ません。今だって私たちは、100年くらい前の人々が見れば腰を抜かすほど便利で快適な生活を送っています。そうであっても、私たちは2千年前の人類が聞いた福音と同じ福音を希求するのです。

おわりに

この他にも、「会社での昇進」「スピリチュアリズム」「哲学」「科学」「風水」「さまざまな宗教」「ネットワークビジネス」「ヨガ」などなどが、人々の最高の価値観、人生の目的、生きる意味、つまりは福音となっています。確かにこれらのことは、どこから生まれて来てどこへ行くかを知らない孤独な私たちの魂に、ある程度の生きる意味や活力や慰めや幸福感を一時的に与えてくれるものです。そしてある種の精神の高揚や神秘体験を味わうと、「これが全てであり、自分は全ての問題を解決する究極の道を知った」と感じてしまい、本当の福音をそれ以上求めなくなってしまいます。しかし、冒頭で書かせていただいたように、キリストの福音以外に他の福音はありませんし、それらを通して私たちが救われることもあり得ないのです。

・・・あなたがたが十字架につけ、神が死者の中からよみがえらせたナザレ人イエス・キリストの御名によるのです。・・・この方以外には、だれによっても救いはありません。天の下でこの御名のほかには、私たちが救われるべき名は人に与えられていないからです。(使徒4:10、12)

【まとめ】

  • 感謝することは大切だが、感謝の対象である神様を忘れてはならない。
  • 願いは実現する。だからこそ、私たちは神の御心に沿った願いをしなければならない。
  • 自己啓発、科学、経済的豊かさ、宗教などは、精神の高揚や一時的な幸福感をもたらすが、キリスト・イエスがご自身の血(命)を注ぎ出して与えてくださった「福音」以外の「ほかの福音」はない。

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◇

山崎純二

山崎純二

(やまざき・じゅんじ)

1978年横浜生まれ。東洋大学経済学部卒業、成均館大学語学堂(ソウル)上級修了、JTJ宣教神学校卒業、Nyack collage-ATS M.div(NY)休学中。米国ではクイーンズ栄光教会に伝道師として従事。その他、自身のブログや書籍、各種メディアを通して不動産関連情報、韓国語関連情報、キリスト教関連情報を提供。著作『二十代、派遣社員、マイホーム4件買いました』(パル出版)、『ルツ記 聖書の中のシンデレラストーリー(Kindle版)』(トライリンガル出版)他。本名、山崎順。ツイッターでも情報を発信している。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:山崎純二
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