Skip to main content
2022年6月28日07時43分更新
Go to homepage
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 社会
社会福祉

【インタビュー】社会で必要なのは障がい者の賜物かも 社会福祉法人「愛の鈴」理事長 植草三樹男さん

2016年1月15日06時39分 インタビュアー : 坂本直子
  • ツイート
印刷
【インタビュー】社会で必要なのは障がい者の賜物かも 社会福祉法人「愛の鈴」理事長 植草三樹男さん+
社会福祉法人「愛の鈴」理事長の植草三樹男さん

東京都町田市にある「町田おかしの家」。障がいがあっても住み慣れた土地で働きながら、自立した生活ができるための支援を目指す福祉作業所だ。定員は20人ほどで、お菓子の製造・販売に関する補助作業を中心に働きの場を提供している。

この作業所を創設したのは、和菓子の老舗「銀座あけぼの」の植草澄子さん(享年62歳)だ。澄子さんは、ダウン症の障がいのある次女の智子さんのことで、学校卒業後の進路先やその後の生活を考え、同作業所(当時は「おかしの家 愛の鈴」)を創設した。また、同じ悩みを持った障がいのある人やその親の気持ちを広く理解してもらうため、2002年に亡くなるまで奔走し続けた。そんな澄子さんの後を引き継ぎ、現在同作業所の理事長を務めているのが、「銀座あけぼの」3代目店主であり、現在は会長となっている植草三樹男さんだ。植草さんに、障がい者福祉に携わる中で日々感じていることを聞いた。

「町田おかしの家」は、1992年に心身障がい者通所授産施設として発足し、2008年に現在の社会福祉法人「愛の鈴」となった。施設が建つ町田市は、70年代より福祉政策に熱心に取り組む市として知られ、偶然にも植草さんは、智子さんが生まれてすぐに町田市に越してきた。智子さんのために少しでもよい空気のところに移ったほうがいいという医師の勧めに従い、都心から離れた町田市に移り住んだのだという。「その頃から町田市のお母さんたちは熱心に運動をしていたが、周囲は今ほど障がいがある子どもに対して理解がなく、今とは違う大変さがあった」と当時を振り返った。

「町田おかしの家」は、創設者の澄子さんの「障がいを持っていても、社会の一員として価値ある存在である」という理念のもとに生まれた。植草さんは「障がい者が持っている賜物が、私たちにとって大切なのではないかと思っている」と話す。その賜物とは、純粋さや、素直さ、優しさ、許す心などで、健常者ならば意識して努力しなければ実行できないことを、ごく自然に当然のごとく持ち合わせているという。一緒にいる人を励まし、癒やしを与えてくれるのだと植草さんは語る。

植草さんが障がい者と一緒にいて特に驚いたのは、どんな時でも「この人は悪い」と決めつけず、誰も「裁かない」ことだという。「悪い人という観念がまるでなく、たとえ自分がいじめられたとしても、相手をすぐに許してしまう。こういったことは、私たちにはできない」と話す。「聖書に書いてある大事なことを、障がいがある子どもたちは持っているのでないか」と言い、「直接利益に結び付く作業ができなくても、その人がいるだけで組織が潤滑に動き、そのため生産性が上がることがある。障がい者には健常者といわれるわれわれには気付かない『何か』がある」と植草さんは話し、「この障がい者が持つ『何か』こそが、イエス様が教える隣人愛につながることではないか」と話した。

職場の雰囲気が悪いことをいち早く察知し、その場を和らげるのも、健常者より障がい者のほうが得意だという。例えば、ぎすぎすした雰囲気の中で障がいのある女性が急に立ち上がり、「これから変身します。へんし~ん」と言ってその場が明るくなったことがあった。植草さんはこういった光景を幾度も作業所の中で目にし、神様が、障がいのある人たちに与えた賜物が何かをあらためて気付いたという。そして将来、この賜物が社会の宝として広く認められるのではないかと考えていることを明かした。

優れた経営手腕を持つ植草さんは、先代が創(はじ)めた和菓子店を全国区の銘菓にまで成長させた。2003年にはロンドン・インターナショナル・アワーズの菓子・スナックパッケージ部門で最高賞を受賞し、「銀座あけぼの」を世界有数のブランドにまで育て上げた。しかし、植草さんがこれから目指すのは、企業の繁栄よりも弱い人や悲しんでいる人たちのためにその生涯をささげた主イエス・キリストに、少しでも近づくことだ。

社会福祉法人「愛の鈴」は、2013年に「ケアホーム『愛の鈴』」を作ったが、すでに満員状態の上、今後も利用希望者が増える見込みで、増設を計画中だ。また、認知症の親を介護するために会社を辞める社員が出ないよう、グループ企業の一つ、曙フーズの社内に、認知症の人のためのデイサービスを作ることも検討している。

植草さんは、社会福祉法人「愛の鈴」理事長の他にも、特定非営利活動法人町田リス園の理事長も務め、多忙な毎日を送っている。また、「銀座あけぼの」の会長としても、やらなければならないことは数限りなくある。しかし、澄子さん亡き後に「町田おかしの家」の理事長を引き継ぎ、そこで生活する障がい者と触れ合う中で見いだしたことの一つは、「障がい者の働きを広めることが、神様が自分に与えた役目」だということだ。

今後植草さんは、「彼らの、見えない力の価値を、広く社会に発信する機会を作りたい」という。その上で、「目に見えることで利益を出し、お金をもうけることが会社にとっていいことだという企業の常識を、非常識なものにしていきたい」とキリストと共に生きる者としてのビジョンを語った。

  • ツイート
▼関連記事を見る  ▼クリスチャントゥデイからのお願い

関連記事

  • 日本の社会福祉の先駆者、山室軍平の生涯が映画化 2016年秋公開予定

  • 映画作りは神様からの賜物 障がいがある人の可能性を撮り続ける、映画監督・齋藤一男さん(動画あり)

  • キリスト教と社会事業の関わりを考える 国立ハンセン病資料館企画展「待労院の歩み」

  • 福祉作業所「ワークスみぎわ」 知的障がい者の自活支えて今年で20年

  • “存在しているの、見えていますか?” 精神障がい者グループホームの現状と課題 「ホサナホーム」が集会

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 米連邦最高裁「ロー対ウェイド」判決覆す、中絶の是非は各州の判断へ

  • 神様のご計画の中を歩んでいるか 加治太郎

  • 癒やしの信仰を拡大させよう 万代栄嗣

  • 沖縄復帰50年 NCC、カトリック正平協が「沖縄慰霊の日」に声明、談話

  • ルカ福音書を読む(11)「してほしいことを人にもしなさい」―新約聖書の黄金律― 臼田宣弘

  • スマホが動くのも量子力学のおかげ? 東工大名誉教授を講師にサイエンスカフェ

  • 米南部バプテスト連盟、新議長にバート・バーバー牧師 1期で議長交代は数十年ぶり

  • 壊れやすい土の器に宝が! 菅野直基

  • 方言訳みことばポストカード、新たに「三河弁訳」登場

  • ハンガーゼロ、西南学院大が包括連携協定締結

  • 米連邦最高裁「ロー対ウェイド」判決覆す、中絶の是非は各州の判断へ

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(3)子ども8人のビッグダディ

  • 神様のご計画の中を歩んでいるか 加治太郎

  • ルカ福音書を読む(11)「してほしいことを人にもしなさい」―新約聖書の黄金律― 臼田宣弘

  • スマホが動くのも量子力学のおかげ? 東工大名誉教授を講師にサイエンスカフェ

  • 癒やしの信仰を拡大させよう 万代栄嗣

  • ハンガーゼロ、西南学院大が包括連携協定締結

  • 壊れやすい土の器に宝が! 菅野直基

  • バチカン、33年ぶりの組織再編 「福音宣教省」が筆頭省に

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい

  • 4K映像で再び劇場に!「ショーシャンクの空に」 キリスト教的世界観をベースに描き出された希望の寓話

  • 必要なのは「キリストの基礎知識」 国分寺の教会が無料のオンライン聖書講座

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(3)子ども8人のビッグダディ

  • 【ペンテコステメッセージ】衰退し続ける教会の起死回生の決定打としての聖霊 手束正昭

  • ロシア正教会モスクワ総主教庁、渉外局長のイラリオン府主教を解任

  • ラムゼイ・ハント症候群告白のジャスティン・ビーバー「イエス様が僕と共にいてくれる」

  • トルコで巨大な地下都市跡発見、最大7万人居住 迫害下の初期キリスト教徒らが建設か

  • ニューヨーク便り(6)米国の大学で学びながら考えた「日本でクリスチャンが少ない理由」

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(2)教会は地方創生の鍵

編集部のお勧め

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい

  • 被害者が加害者になる連鎖を断ち切るには? 「記憶の癒やし」のラプスレー司祭が講演

  • 必要なのは「キリストの基礎知識」 国分寺の教会が無料のオンライン聖書講座

  • 教会でウクライナ支援コンサート、現地で難民支援するハンガーゼロのスタッフが報告

  • ひとり子を十字架につけられる程の愛 小坂忠

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 論説委員・編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2022 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.