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小さないのちと私たち

小さないのちと私たち~あなたに逢えてありがとう~(4)人類最後の人権 辻岡健象

2014年9月17日21時10分 コラムニスト : 辻岡健象
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関連タグ:辻岡健象中絶
辻岡健象氏+

基本的人権

(1)人格と人権

私たちの「いのち」は、自分の意志で始まったのではなく、また両親の意志でもありません。日常会話のなかで、「子どもを作る」という言葉がよく使われますが、人間の意志でいのち=子どもは作れません。

いのちは、私たち人間の思いをはるかに超えた、いのちの創造主である神の意志と計画によって創造されるものです。そして、すべてのいのちに受精の瞬間から人間として生きる権利が保障されています。そして、これは犯してはならないものであり、また犯されてはならない崇高なものです。

「人権」ということばが使われ始めたのは、今から約200年前の啓蒙期で、人間が作り出した概念です。しかし「人格」は、神が人間をお造りになったとき、一人ひとりに与えられたものです。神が私たちを、「神のかたち」に似せて創造されました。つまり「神のかたち」が私たちの人格であると言えるのです。

人格と人権―それは、一般に考えられているような政治の仕組みや、物事の取り決め方のルールではありません。基本的人権の原点は、一人ひとりが神によって神のかたちに造られた、かけがえのない尊いいのちと人格を持っているという他者(隣人)に対する心の態度です。

神によってひとたび創造され与えられたいのちは、個人として尊重され、生まれる権利が神から与えられています。これは絶対に侵してはならないものであるために「基本的人権」なのです。そしてこれは神によって保証されているのです。

憲法に保障されているから与えられているものでもなく、それは、いのちが与えられたときから与えられている絶対的な権利で、何者も犯してはならないものです。

(2)人類最後の人権

200年前のフランスの「人権宣言」以来、人権尊重の思想は徐々にではあっても、確実に前進しています。そしてその適用範囲も拡大され、1989年に国連で「子どもの人権条約」が採決されました。しかし、胎児の人権だけが取り残されて現在に至っています。胎児の人権!―それは人類最後の人権です。

1991年、国連のNPO国際生命尊重連盟が、「人間は生まれながらに天賦の人権を有する」と宣言し、胎児の人権宣言を採択しました。この「生まれながら(by nature)」とは、「生まれてから(since birth)」ということではなく、「人間がいのちを与えられてから」ということです。

この権利は、他のあらゆる権利に優先します。それはプロ・チョイス(中絶権擁護派)の主張する中絶の権利の選択よりも、もちろん優先するものです。いのちは、受精の瞬間から始まっていることに、異議をはさむ人がいるでしょうか。

(3)「ひと」と「人」

胎児にも「いのちの権利」「生きる権利」があります。すべての人に生存権・人権が保障されているのに、なぜ胎児に人権が保障されないのでしょうか。それは私たちが、胎内の生物学的な意味における「ひと」と、胎外の価値概念としての「人」を区別し、価値があると思う人だけに人権を保障しようとするからです。

それは中絶を正当化するための口実です。生物学的な意味における「ひと」と、価値概念としての「人」を区別して、人間でない「ひと」領域が拡大されていけば、やがて中絶だけではなく、嬰児殺しや安楽死が法律的にも正当化されることになります。

功利主義の帰結は生命軽視です。この闇の部分を直視し、本来人間に賦与されている「いのちの尊厳」を回復しない限り、私たち人類に未来はありません。

胎児が一人の「人間」であることは誰の目にも明白です。一人の人であるならば、当然人権は保障されなければなりません。すべての胎児はその胎児固有の遺伝子をもち、胎内にいる時から血液型も母親と異なる独立した一人の人間です。

1948年、わが国は世界に先駆けて恐るべき殺人法である「人工妊娠中絶法」を制定し、世界の法曹界を驚かせました。しかしそれから25年しか経っていない1973年、アメリカの連邦最高裁判所も「胎児は人間でない」という詭弁を用いて、中絶を禁止している州の法律を違憲としました。胎内にいるということで勝手に人間でないと決めたのです。

これは詭弁です。例えば、同じ日に受精していのちが始まった2人の別々の胎児のうち一人が、例えば5カ月で早産しても親によっては人間として、保育器で現代の先端医療科学技術を駆使して大切に育てられます。しかしもう一人は、親に胎内にいるという理由だけで人間と認められずに、中絶して殺されてしまうのです。医学が発達し、超未熟児でも生存可能な時代です。

そして今、世界の殆どの国が人工妊娠中絶を可とし、把握することができない、まさに天文学的数の中絶が私たちの住むこの地球という惑星の上で行われているのです。

■ 小さないのちと私たち~あなたに逢えてありがとう~: (1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)

◇

辻岡健象(つじおか・けんぞう)

1933年生まれ。大学卒業後、7年間ビジネスマンとして実業界で活躍。神学校卒業後、20数年間牧師として奉仕。現在、いのちの尊厳を標榜し全国に3000人余の会員を有する「小さないのちを守る会」代表。特に現代のいのちの軽視と性の乱れに痛みをおぼえ戦いながら、中・高・大学、PTA、教育委員会、公民館、病院、ロータリークラブ、VIP、教会、各キャンプ等で講演活動。新聞雑誌等に寄稿し、テレビにも出演して現代社会における「いのちと性」のあり方について訴える。未婚女性妊娠問題等にも具体的な援助。中学・高校教員免許資格取得。教育学博士。著書に『小さな鼓動のメッセージ』他。趣味はスキー、マジック、腹話術。

■ 外部リンク:「小さないのちを守る会」ホームページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:辻岡健象中絶
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