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小さないのちと私たち

小さないのちと私たち~あなたに逢えてありがとう~(1)生命軽視の時代に生きる私たち 辻岡健象

2014年8月9日20時00分 コラムニスト : 辻岡健象
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辻岡健象氏+

はじめに

私は「小さないのちを守る会」の働きの中で、北は北海道から南は沖縄まで、日本のいろいろなところを訪れます。しかし、一番感動するのは、初めて見るその土地の風物よりも、初めて知る人と人との出会いです。そのような日々の中、三浦光世・綾子夫妻も大好きだと伺っていた北海道旭川の美瑛の丘で、「あなたに逢えてありがとう」という言葉に出合った時の感動と驚きを、今も忘れることができません。小さな土産店で川から拾ってきた素朴な流木を加工し、その板に手書きされた言葉でした。

「あなたに逢えてありがとう」。私はこの言葉に出会い、いのちといのちの触れあいから来る優しさ、温かさ、潤い、ぬくもり、いとおしさを感じ、感動で心が震えました。私の人生のいのちに対する大発見でした。そして、これが聖書で言う愛だと知ったとき、この言葉の中にある、小さないのちに対する限りないいとおしさが、私のすべてとなりました。

今日、あなたに逢えてありがとうございます。小さないのちと私たちの関係を追い求めながら、同時に私たち一人ひとりのいのちについても、共に探求していきたいと思います。

生命軽視の時代に生きる私たち

私たちは人類の歴史始まって以来の、かつてない生命軽視の時代に生きています。20世紀は世界規模の戦争が続き、核兵器を含むハイテク兵器で大量殺戮が繰り返されました。絶対化された国家主義や民族主義、また、飽くことなき為政者の利権と権力への野心、例えばナチス・ドイツのユダヤ民族抹殺を謀った大量虐殺(ホロコースト)、日本軍による植民地支配など、人間の残忍非道性が歴史に刻みつけられ、生命軽視が常識化されました。

さらに、第二次世界大戦後の日本は、経済発展を最優先した功利主義社会の仕組みとなり、能力の有無によって人間の価値を評価する人間観や相対的価値観が、日本人本来の生命観を狂わせてしまいました。「一寸の虫にも五分の魂」「いのちは地球より重い」という日本古来の諺に、生命尊厳の思想が日本の中に脈々と受け継がれてきたことを見ます。

生命倫理を置き去りにした医療科学技術の進歩

しかし、生命倫理を置き去りにして、現代の医療科学技術が急速な進歩発展を遂げました。本来は動物実験に用いられるべき生物学や畜産学の生命操作を、人間のいのちの生命操作に取り入れたのです。生殖革命時代となり、生命の品質管理が始まりました。たとえば、出生前診断に見られる産むべき人間(=生かすべき人間)と産むべきでない人間(=殺すべき人間)の選別です。すなわち人工妊娠中絶です。伝統的な医の倫理の「殺してはならない」が、どこに雲隠れしたのでしょうか。

今こそ、人間のいのちが限りなく尊いという、本来あるべきいのちの尊厳の再確認、いのちに対する愛と慈しみの再構築、精神性の回復が急務です。聖書は「人間のいのちは全宇宙よりも尊い」と宣言しています。いのちと正面から対峙する時が来ているのです。

生命品質管理の弊害とライフスタイルの変容

医療科学技術の進歩発展は喜ばしいことです。私たちは、その恩恵に浴しています。しかし、生命倫理を忘れた医療技術の発展は、生命操作と生命品質管理を可能にすると同時に、「患者の病気を治す」という本来の領域を乗り越え、「患者の願望を満たす」という領域にまで達しました。

人間の願望や欲望には、際限がありません。本来の枠を超えて不妊治療が行われる反面、与えられたいのちを不要とすれば人工妊娠中絶という図式です。

また、医学が患者の願望を満たす分野に関与するようになり、道徳性はこれまでの医学倫理の範疇で判断できなくなりました。その結果、一例として不妊治療の名のもとに代理出産が話題になるなど、一組の男女の結婚といのちの誕生という人間本来のライフスタイルを変容させる人為的介入が始まり、生命軽視に拍車をかけています。現に代理出産を依頼して双生児が誕生し、片方に障害があったために依頼者が引き取らず、代理母が育てる羽目になったケースもあります。

IQの高い子を望む親のためには精子銀行が設けられ、ノーベル賞受賞者の精子が売買されています。たとえ夫の子でなくても知能優秀な子を願望する、親の欲望に応える医療です。現に日本でも「優秀な精子を求む」の広告がインターネットで流れ、精子の商品化が始まっています。

遺伝子操作は、ササニシキ人間、コシヒカリ人間を求める際限のない人間の欲望です。いったいどこで線引きすればいいのか、重大な課題です。

また反面、生命の軽視、生命の操作、生命の品質管理、生命の選別の究極は、人間社会の中で一番弱者である胎児に向けられ、産みたいか、産みたくないか(産むべきか、産むべきでないか)という大人の一方的な願望によって、胎内に宿った尊いいのちである胎児を抹殺、殺戮するという人工妊娠中絶へと発展し、帰結するのです。

今こそ、個人の相対的な価値観ではなく、いのちの源であり、いのちの創造主である神の絶対的価値観の基準によって、また各自の心に書かれている良心(両心=いのちの創造主である神と人間の両方で知る心=自然法)を信じて、公共の広場(空間)で議論しない限り、この恐るべき生命軽視の問題に解決の糸口は見えてきません。

■ 小さないのちと私たち~あなたに逢えてありがとう~: (1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)

◇

辻岡健象(つじおか・けんぞう)

1933年生まれ。大学卒業後、7年間ビジネスマンとして実業界で活躍。神学校卒業後、20数年間牧師として奉仕。現在、いのちの尊厳を標榜し全国に3000人余の会員を有する「小さないのちを守る会」代表。特に現代のいのちの軽視と性の乱れに痛みをおぼえ戦いながら、中・高・大学、PTA、教育委員会、公民館、病院、ロータリークラブ、VIP、教会、各キャンプ等で講演活動。新聞雑誌等に寄稿し、テレビにも出演して現代社会における「いのちと性」のあり方について訴える。未婚女性妊娠問題等にも具体的な援助。中学・高校教員免許資格取得。教育学博士。著書に『小さな鼓動のメッセージ』他。趣味はスキー、マジック、腹話術。

■ 外部リンク:「小さないのちを守る会」ホームページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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