書籍
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神学書を読む(9)『沈黙』と共鳴するキリスト教の犠牲批判 青野太潮著『パウロ 十字架の使徒』
新書版であるため、ページ数としてはわずか200ページ足らずであるが、その内容は深く、既存のキリスト教に対してセンセーショナルな議論を吹っかけている問題の書である。
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「死といのち」の問題を考える 石居基夫著『キリスト教における死と葬儀―現代の日本的霊性との出逢い』
本書は、「死といのち」の問題をめぐって、日本人にキリスト教の福音の意味を伝えると同時に、日本のクリスチャンがキリストの救いをしっかり受け取っていけるようにという著者の強い思いを、優しさにあふれる言葉で紡いだ1冊。
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神学書を読む(8)『聖書信仰』後編:聖書無誤主義を福音主義はどう超克するか?
前編では、13章までで提示された歴史的見地から見た聖書信仰の変遷について言及した。後編では、藤本氏が本書を書く動機ともなったであろう、モダン主義を越えた聖書信仰の在り方について、評していきたい。
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神学書を読む(7)『聖書信仰』前編:聖書無誤主義を福音主義はどう超克するか?
もしもあなたが「聖書の書いてあることは本当にあったことなんだろうか?」とか、「こんな出来事が本当にあったとしたら、これをどう説明したらいいのだろう?」と一度でも思ったことがあるなら、ぜひ本書を手にすることをお勧めする。
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信仰生活、迷っていませんか? 奥田英男著『祝福を受ける人のBibleノート』
聖書の言葉を「わかりやすく、より実践的に、生活に適用できるように」をテーマに、神に出会ってからどういう生活を送ればいいのか迷っている全てのクリスチャンに贈る実践ワークブック。
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神学書を読む(6)『クー・クラックス・クラン 白人至上主義結社KKKの正体』
KKK(クー・クラックス・クラン)といえば、白い目出し帽子の三角頭巾にワンピース状の白いローブをまとい、炎の十字架を掲げて黒人たちをリンチして回る恐ろしい集団、というイメージがあるのではないだろうか。
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愛と人間尊重の経営哲学書 山田晶一著『一度死んだと思えば、何でもできる!』
累積赤字を5年で解消させ、その後50年にわたって黒字経営を続けてきた大阪の老舗企業・株式会社山田硝子店相談役の山田晶一氏。同書は、著者である山田氏が再建に至るまでの道筋と、自らの経営について語る、愛と人間尊重の経営哲学書だ。
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「図版と平明な文章によって解き明かす」「聖書が体感できる本」『ビジュアル大百科 聖書の世界』発売へ
12月15日に明石書店から発売予定の『ビジュアル大百科 聖書の世界』。「人類の古典としての聖書を1000点以上の図版と平明な文章によって解き明かす」「『聖書が体感できる』本」だという。
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25周年で全改訂、動画も マクグラスの国際的教科書『キリスト教神学入門』『キリスト教神学資料集』原書
今年の9月と10月に英語でそれぞれ順に出版された、英国の著名な神学者、アリスター・E・マクグラス氏(オックスフォード大学教授)の最も代表的な著書である国際的なキリスト教神学の教科書と、それに伴う資料集の原書最新版。
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『釜ヶ崎と福音』の本田哲郎神父と宮台真司氏のスリリングな対話 『福音の実り』(2)
この対談で最も興味深いのは、宮台氏が本田神父について問い掛けるくだりだ。それは本田神父を尊敬する方(私もその1人なのだが)も批判する人も共通して持っている問いなのかもしれない。
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『釜ヶ崎と福音』の本田哲郎神父と宮台真司氏のスリリングな対話 『福音の実り』(1)
本田哲郎神父が、経済学者の浜矩子氏、社会学者の宮台真司氏、フェミニスト神学者の山口里子氏などと語り合う対談が、よくぞオリエンス宗教研究所から出版されたなあと、まず驚かされた。本田神父の著作を何冊か読み、講演を伺ったことがあるが、最も印象に残っていることが2つある。
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【新刊案内】日野原重明著『僕は頑固な子どもだった』 105歳の「初めての自叙伝」
聖路加国際病院(東京都中央区)名誉院長・聖路加国際大学(同区)名誉理事長で、文化功労者・文化勲章受章者でもあり、クリスチャンとしても知られる著者の自叙伝。版元のハルメクは本書の帯に「日本一タフな105歳 初めての自叙伝」と記している。
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神学書を読む(5)『アメリカ 異形の制度空間』 気鋭の哲学者が読み解くアメリカの誕生と歴史
米国発の諸神学(黒人神学、フェミニズム神学など)がどうして生み出されたのかをはっきりと示してくれるという意味で、本書は広い意味での神学書と位置付けることができる。著者の西谷修氏は、専門が哲学であるため、内容はかなり抽象的な分野にまで言及している。
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ルター研究所編著『「キリスト者の自由」を読む』
本書は、ドイツの宗教改革者、マルティン・ルターが1520年に著した著書『キリスト者の自由』の手引き書。2017年にルターによる宗教改革から500年を迎えるのを記念して出版されたものだ。「『キリスト者の自由』はルターの本の中で恐らく一番よく読まれている名著」だという。
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『新カトリック大事典』がオンラインで利用可能に 日本のキリスト教事典類で初
上智大学は、『新カトリック大事典』が研究社オンライン・ディクショナリー(KOD)で利用可能になったことを発表した。キリスト教の大事典がオンライン化されるのは、日本では初めてだという。同大学内の新カトリック大事典編纂(へんさん)委員会事務局で話を聞いた。
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イラク出身の女性キリスト教徒が著した2千年にわたる貴重な通史 『イラクのキリスト教』
本紙でも度々報じてきたイラクのキリスト教。本書は、ともすれば断片的になりがちなその状況の背景にある、2千年にわたって綿々と続く深い歴史を縦横無尽に掘り下げ、1冊の本に包括的かつコンパクトにまとめて概観した、貴重な通史である。
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神学書を読む(4)『入門講義 キリスト教と政治』②
キリスト教と政治という、一見すると水と油のようなものが、実はコインの裏表であったことに気付かせてくれるのが本書である。その後編として、宗教改革以降のキリスト教と政治の在り方を本書に沿って紹介してみたい。
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神学書を読む(4)『入門講義 キリスト教と政治』①
キリスト教史とは西洋史のことであり、世界史の主要な構成要素として、この観点を見失っては歴史理解など望むべくもない。その前提に立つなら、本書は世界の政治形態がいかにキリスト教によって成り立っているかを詳(つまび)らかにする一読本だと言えるだろう。
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『今こそ原発の廃止を』編纂委員会編『今こそ原発の廃止を―日本のカトリック教会の問いかけ』
日本カトリック司教協議会『今こそ原発の廃止を』編纂委員会が編集した本書。同委員会は本書について「東日本大震災から8か月後の2011年11月に司教団が発表した脱原発のメッセージを補完して、科学的、哲学的、神学的な裏づけをなす」と説明している。
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神学書を読む(3)戦国時代とキリシタン史から現代の宣教のヒントが見えてくる!?②『概説キリシタン史』
400年前の宣教師たちが欧州からはるか遠く離れた異教の地、日本で宣教のために苦闘し試行錯誤した歴史を詳しく知ると、実は現代日本の教会や宣教の課題、そして日本のキリスト教の最大の課題である「文化受容」を考えるヒントがたくさん詰まっていて実はとっても面白い。
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