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右も左もわきまえないやから 穂森幸一

2025年9月18日19時20分 コラムニスト : 穂森幸一
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まして、わたしは、この大きな町ニネベを惜しまないでいられようか。そこには、右も左もわきまえない十二万以上の人間と、数多くの家畜とがいるではないか。(ヨナ書4:11)

今年の6月初め、ロサンゼルスのダウンタウンにあるオフィス街を歩いていて、違和感を持ちました。確かにオフィスはオープンしていて、働いている人は見かけるのですが、大都市の喧騒(けんそう)がないのです。歩道では物売りの声も聞こえないし、がらんとしています。時たま目につくのは、歩道の片隅でうずくまっているホームレスだけなのです。

米国のバイデン政権は、不法合法を問わず、移民のために門戸を開放しました。そのために、不法移民が大挙押し寄せ、その中には薬物の売人や犯罪歴のある人々も含まれ、大きな社会問題を引き起こしました。

トランプ政権が誕生すると、不法移民の流入を防ぐために、軍隊まで動員しました。そして、米国内にいる不法移民の摘発に乗り出し、犯罪歴のある人々を中心に国外送還手続きを進め、何十万人という不法移民を毎日のように送還しています。

ロサンゼルスでも、不法移民の摘発と強制送還が行われるといううわさが流れました。当局の担当者には、真面目に働いている人も問題を抱えている人も区別がつかず、一網打尽になってしまうのではないかと恐れて、一斉に路上から姿を消したのではないかと思います。

そして残ったのは、米国籍を持つホームレスだけだったという皮肉な現象です。そして実際に6月末には、ロサンゼルスに州兵が派遣され、反対者グループとの衝突も起きています。米国は移住者で成り立っている国ですので、移民問題は簡単には処理できないと思います。

ひと昔前になりますが、カリフォルニアの農家を訪れたことがあります。そこは、アーモンドと桃を栽培していました。アーモンドは、収穫のときは機械で木を揺らし、落ちた実をショベルカーのようなものですくい取っていきます。

しかし、桃は人の手で一個ずつ丁寧にもいでいかなければキズがつき、売り物にならなくなってしまいます。また、機械で収穫したアーモンドも、最後は人手によって選別しなければなりません。だから、国境を越えてやって来る季節労働者に頼らなければ、農業は成り立たないのです。

私は労働者に話を聞いてみたいと思いましたが、英語は全く分からないということでした。農場主もスペイン語は全然話せないのです。収穫前になると、どこからともなく労働者が集まって来て、身振り手振りでコミュニケーションを図り、収穫が終わったら、報酬をもらって帰っていくということでした。それは昔から続いていることで、どういう手段で来ているかとかは別に考えなくても、農業は成り立っているということでした。

ホテルに宿泊していても、中南米の人々の働きは見ることができます。ベッドメイキングも清掃もレストランの裏方も、彼らなしには成り立たないと思います。

最近は、製造業の分野で慢性的な人手不足が続いて、安定して働いてくれる労働者を求める経営者の思惑に応えようとする一部の政治家の行動が、急激な不法移民の流入につながり、社会問題化したのではないでしょうか。しかし、これは米国だけでなく、欧州でも日本でも深刻な問題になっています。

選挙のたびに、左に大きく振れ、右に大きく振れたのでは、国民はついていくのが難しくなります。目先の利益ではなく、信念を持って大局に立つ、中道のリーダーシップが求められていると思います。

米国のホテルに滞在しているとき、室内を見まわしていて気付いたことがあります。そこに置かれている大画面テレビは韓国製でした。中華製の電化製品もあります。かつて白物家電は日本製が世界のトップシェアを占めたこともあります。半導体も世界の半数以上を占め、ソーラーパネル技術も日本発祥でした。

ところが、日本の電機メーカーは技術よりも目先の利益を重んじるようになり、技術者ではなく、金融界出身者が会社のトップになって技術が軽んじられるようになり、技術者流出が始まったのです。日本の3倍という年収で引き抜かれた技術者が中韓で活躍し、日本は次第に国力を落としていったのです。

政治の世界でも経済の世界でも、トップが右に左に大きくぶれてしまうことで、とんでもないしっぺ返しが待っているのです。聖書に登場する賢人たちのように、揺るぎない信念を持ってリードしていかなければならないのです。

日本政府は技能実習生という名目で、外国の安い労働者を取り込もうとしています。特定という名が付けば、家族を連れて来て構わないし、永住もできるとなれば、これは完全な移民政策です。もうすでに300万人の外国人労働者が流入していて、各地でさまざまなあつれきが生じています。

たとえ人手不足があったとしても、自国民の労働環境改善とスキルアップを図るべきです。また、外国人労働者を呼び込むにしても、安価な労働力ということではなく、質の高さを考慮しなければ、大きな課題を残してしまうことになります。為政者や経営者が目先の利益にだけ目を奪われ、50年、100年先を見据えることがなければ、後世に悔いを残します。

知恵ある者の心は右に向き、愚かな者の心は左に向く。 (伝道者の書10:2)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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