爆撃の夜、夢に現れた「イェシュア」と名乗るお方から「私は神だ。恐れるな、私の娘よ」と語りかけられたジュマン。目覚めた彼女を包んでいたのは、光、そしてかつて感じたことのない愛と平安だった。(第1回から読む)
彼女はすぐにインターネットで検索を始めた。アラビア語で「イェシュア」と打ち込むと、たどり着いたのはエジプトのクリスチャンが運営するウェブサイトだった。そこで彼女の目に飛び込んできた最初の一文が、彼女の心をとらえた。
「あなたの敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい」
「敵を愛せ? 誰がそんなことを言ったの? コーランは敵を殺せと命じているのに! 敵を愛せなんて狂っていると思いました」。彼女はサイトの管理人にメッセージを送った。「こんなことを教える神とは誰ですか?」管理人の返信は彼女をさらに驚かせた。「あなたは最初の一人ではありませんよ。今、数え切れないほどのムスリムが、あなたと同じように夢の中でイエスに出会い、人生を変えられています。あなたは一人ではありません。ぜひ聖書を読んでください」
鉄の天井で覆われたようなガザの地で、人間の宣教師が簡単に入ることのできない場所に、イエスご自身が超自然的な方法で介入されたのだ。「かつて私は、誰かがキリスト教に改宗したと聞けば、『彼は地獄行きだ』とさげすんでいました。しかし今、その『地獄行き』の道に立っているのはこの私なんです! でも、私は喜びをもって歩んでいます。なぜなら、そこには真の命があるからです」
現在、彼女は自由の身となり、顔を隠すことなく公の場で証しをしている。かつてイスラエルを呪っていたその唇から、今はイスラエルのための祝福と平和への祈りが紡ぎ出されているのだ。彼女は、かつてのガザの同胞や友人たちに次のように伝えたいという。
「考えること、自分の頭で考えることを恐れないでください。彼らが言うことを全てうのみにせず、まず自分の頭で考えてください。隠蔽(いんぺい)された歴史を調べる必要があります。自分で読み、調べ、心を開く。そう、ハマスはガザを守ってなどいません。もし私たちが敵が誰なのかを知りたいなら、それは間違いなくハマスです。ハマスはパレスチナ人の幸福に関心がありません。彼らは『ジハードで死ねば天国で72人の処女が待っている』という汚らわしい妄想を信じています。彼らは4歳や5歳の子どもたちから洗脳して、イスラエルを憎むことや武器の使い方を教えます。ですから『考えることを恐れないで! 疑問を持つことを恐れないで!』イスラム教では、考えることや疑問は悪いことで、ただ従えと言うのです。しかし、神は私たちに考える頭と聖霊を与え、神に尋ね、道を見つけるようにしてくださいました」
「イエス様はイスラム教徒を愛しておられます。彼らをとても愛しておられ、恐れから解放したいと願っておられます。もう恐れる必要はありません。ただイエスに目を向け、彼が道であると信ずべきです。彼は唯一の道であり、史上最も偉大な方です。この方に勝る者はいません」
世界中で、不思議な方法で主イエスと出会うムスリムが続出している。ジュマンのように、夢や幻を通して、あるいはインターネットを通して、真理を求めるガザの人々にイエスご自身が現れてくださるように祈ろう。憎しみの連鎖が断ち切られ、天の父の愛を知る世代がイスラムの中に力強く起こされるように祈っていただきたい。
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