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キリストの道 穂森幸一

2025年9月4日23時03分 コラムニスト : 穂森幸一
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私の足は神の歩みにつき従い、神の道を守って、それなかった。(ヨブ記23:11)

キリストとは誰かと問うなら、「神の御子、救い主」という答えが出てきて、誰しもが納得します。議論の余地はありません。ところが、キリスト教とは何かという問いが出ると、神学や歴史の論争が起こり、宗派間の争いも勃発します。キリストとキリスト教の間に隔たりを感じます。

米国の教会で研修していたときに驚いたことの一つは、プロテスタント教会とカトリック教会の間にほとんど交流がないということです。また、プロテスタント教会の間でも教派間のこだわりが強いように感じました。元をたどれば同じ教派ではないかという教会同士でも、執着がありました。教会を移籍したら、親族の縁を切られ、あいさつもしてもらえないということもありました。

ある時、若いカップルの家庭に招かれ、食事を共にすることがありました。奥様が深刻な表情をしていましたので、何か悩みがあるのか尋ねてみました。その夫人はカトリック教会の出身で、夫がプロテスタント教会の信者だというのです。夫に従い、プロテスタント教会に出席しているのだが、幼児洗礼のない教会だというのです。もし子どもに何か事故でもあり、命を落としてしまったとき、天国に行けないのではないかと真剣に悩んでいるという話でした。

これを神学論争として捉えたら、収拾がつかなくなるかもしれませんが、私は自分が感じたままを申し上げました。「子どもの純心無垢(むく)な寝顔を見てください。このような幼子を神様が迎え入れてくださらないはずがありません。子どもは神が与えてくださった天使だと思います。自分で善悪の判断ができるときが、洗礼を受けるときかもしれません。少なくとも、思春期を迎えるまでには決断できると思います」と答えると、少し安堵(あんど)したような顔をしていました。

キリストが語っておられた言葉は、ヘブル語の方言であるアラム語でした。西方教会では、ギリシャ語の新約聖書が使われていましたが、東方教会では当初、アラム語の聖書が用いられていました。ギリシャ語を使う教会では神学論争が盛んだったけれども、アラム語を用いる教会ではほとんど論争は起きなかったといわれています。

アラム語でキリストの語られた言葉を受け取れば、論争の余地はないということでしょうか。語られた言葉をストレートに受け止めることも必要なのかもしれません。

世界の三大宗教といえば、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教なのですが、ユダヤ教という言葉は聖書のどこにもありません。また、ユダヤ人もユダヤ教という表現をしていません。神から直接示された律法に従って、神と一体となる生き方をしていただけであって、いわゆる宗教という捉え方をしていたのかどうかさえ疑問です。あえて表現するならば、「神の道」という言葉なのではないかと思います。これは、日本の神道と相通じるところがあります。

ユダヤ人以外の古代人は地域の偶像との強い結び付きで生活していました。ですから、遠方の地に行くとか、国外に赴くなどということは、守護神から離れることになり、難儀に感じていました。ところが、ユダヤ人は天の神と結び付いていましたので、世界中どこに行っても生き抜くことができました。

東洋と中東を結び付けるシルクロードは、ユダヤ人が開発したともいわれます。中東とインドをつなぐ海の交易路も、ユダヤ人によって開かれたといいます。特に、ソロモン王は積極的にこの交易路を推し進めました。

ユダヤ人は幼い頃から律法を教え込まれ、それに従って生きるのがユダヤ人として当たり前なのだという意識がありました。しかし、布教という概念はあまり持っていなかったのではないかと思います。彼らの持つ心の平安と信仰心に引かれて、周りの人々が教えを乞うというケースが多かったのではないかと思います。

ユダヤ人は大国に攻め込まれ、国を追われ、ディアスポラ(離散の民)となる不遇に歴史上何度も直面していますが、天の神と結び付く信仰があったからこそ生き抜いていけたのではないでしょうか。

キリスト教という言葉も、聖書のどこにもありません。使徒の働きの中に、アンテオケで初めてクリスチャンと呼ばれようになった(使徒11:26)とありますが、キリストについていく人という意味で、名誉なことです。初代教会のクリスチャンは、自分たちの勢力を広げようとか、キリスト教を強大にしようなどとは思わなかったのではないでしょうか。ただ、キリストのおかげで罪の重荷から解放された喜びを分かち合いたい、心の平安を得てほしいという願いで突き進んでいたと思います。

旧約聖書時代に「神の道」という表現があったとすれば、当然、新約聖書時代には「キリストの道」という表現があっただろうというのが自然の流れです。最近イスラエル国内でも、キリスト教の信仰を持つ人が増えていますが、自分たちのグループを「ヨシュア(イエス)の道」と呼んでいます。

古代日本社会はユダヤ人の影響を受けているといわれます。土着の自然崇拝を、モーセ五書に基づいて体系的に整えたのが神道だというのが、一部の古代神道研究家の間で定着している考え方です。ですから、日本に伝えられた仏教は、最初は神道に倣って「仏道」と呼ばれていました。ザビエルがキリスト教を伝えたときに、対抗して仏教という表現になったといわれます。

キリストによって救いを得て、天の御国に向かう道を歩むのですから、「キリスト教」ではなく「キリストの道」と呼ぶのがふさわしいと思います。

イエスは彼に言われた。「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。」(ヨハネ14:6)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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