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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(236)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(中編) 広田信也

2025年11月29日10時57分 コラムニスト : 広田信也
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関連タグ:広田信也

日本宣教拡大を目指し、前回、3つの要件を満たす「宣教ツール」を探し求めた結果、「継続的な傾聴活動」こそが、それらの要件を満たす可能性があることをお伝えし、「要件①理にかなっていること」について記しました。

今回は、要件②として、約60人に及ぶ傾聴スタッフによる、年間約1800件程度の傾聴案件(善き隣人バンク昨年度実績)を振り返り、この働きの有効性を示す根拠についてお伝えします。

「宣教ツール」の要件② 実験データから有効性が判断できること

◆依頼者の状況が変化しても、継続的に長期にわたって寄り添える

介護や医療の働きであれば、依頼者の状況変化によって、必要な資格、技能が変わり、寄り添い方を変えなければなりません。転居、入院などによって寄り添えなくなる場合も存在します。

一方、傾聴の働きは、依頼者の状況が変化しても、それぞれの状況に合わせ、話を聴き続けることが可能です。多くの場合、長期にわたって寄り添い、信頼関係を築くことができます。数年にわたって傾聴させていただくと、信仰に導かれる方もおられます。

◆依頼者およびスタッフがおのずと増加し、活動が拡大展開する

これまで、地域教会を中心に伝道集会、各種イベント、福祉活動、ボランティア活動など、多岐にわたる宣教活動が行われてきました。一定の成果があったと思いますが、常に人材不足、資金不足、連携不足の課題があり、継続的に拡大展開するのは難しい状況でした。

一方、傾聴の働きは、話を聴いてほしい依頼者に、話を聴いてあげたいスタッフ(複数)を紹介する単純な作業から始まります。孤独を抱える現代社会ですから、依頼者が多いのは当然ですが、スタッフになることを希望する志の高い信者もおのずと増し加えられ、各地で傾聴活動が展開されています。

資金不足の課題は常にありますが、自ら志願する優秀な人材が連携し、活動がおのずと拡大展開しています。このような宣教活動は他に例がないと思います。

◆教派を超えた教会や牧師からサポートを受ける

集められるスタッフのほとんどは、教派の異なる地域教会に所属する信者ですので、一人の依頼者に、複数のスタッフが関わることで、教派を超えた宣教がおのずと展開します。

傾聴スタッフは、スタッフ間の組織的な連携だけでなく、それぞれの地域教会から、祈りのサポートなどを受けて働きを進めています。依頼者の希望があれば、スタッフが依頼者を地域教会にお連れすることもありますが、どの教会に導くかは、スタッフの所属教会や教派とは関係なく、依頼者の状況に応じて判断します。

これまで、超教派の宣教活動は、各教派の有志による配慮ある企画、協力が大切な要素でした。一方、善き隣人バンクによる「継続的な傾聴活動」は、依頼者の現状に寄り添うことが基本ですので、そもそも教派や所属教会を意識する必要はほとんどなく、活動の展開に伴い、超教派宣教がおのずと進みやすい特徴があります。

◆多くの人から共感や応援を頂ける

無償で話を聴き続ける組織的な働きは、日本社会に祝福を届ける貴重な働きとして徐々に拡大しています。ありがたいことに、私たちを励ましてくださる方が、信仰の有無によらず日本各地におられ、献金額も徐々に増加しています。

今後、活動がさらに拡大し、信頼度が増すことで、一層多くの方の共感を 頂けることを期待しています。これらの応援者の皆様と共に働きを続けられることは大変ありがたいことです。

◆事業者と連携して活動できる

通常の事業は、関わる人々(依頼者など)に寄り添うことから始まります。そして寄り添うことの基本は、相手の話を聴くことですから、事業者にとっては、傾聴に特化した私たちの働きは、効果的な営業活動につながる姿勢として映るのでしょう。未信者の事業者を含め、さまざまな業種から連携を模索する声を頂きます。

もちろん、私たちの働きは利益追求を目的にしませんので、今のところ、連携できる事業者は限られていますが、今後の展開によっては、多くの事業者と連携できる可能性があります。

今後、どのような事業者と連携しても、依頼者に寄り添い、話を聴き続けるのは私たちの役割ですので、多くの事業者の協力を得て、効果的な宣教活動が展開できると考えています。

◆エンディングに関わると大きな成果が生まれる

人の弱さの極みはエンディングですので、エンディングに寄り添うと、傾 聴の効果は一層現れます。長期にわたって傾聴を続けた依頼者であれば、共に天国を見上げ、希望を抱いてエンディングを迎えることになります。遺族にとっても、大いに慰められ、励ましを受ける時が備えられます。

葬儀の生前相談を受け、生前訪問に導かれた際は、召されようとする当事者が未信者であっても、多く方が短期間に信仰や洗礼に導かれ、祝福が受け継がれていきます。

また、エンディングには多くの事業者が関わっていますが、生前に訪問できるのは牧師や教会だけですので、エンディングに関わる多くの事業者と連携し、日本宣教拡大に向け、協力して祝福を届けることが可能です。

聖霊によって神の愛が注がれている

これらが示すように、善き隣人バンクの「継続的な傾聴」の働きは、イエス・キリストを信じる信者に注がれた聖霊の働きによって、大きな宣教効果を生み出しています。傾聴を受ける側と傾聴スタッフの双方に、神様の愛が豊かに注がれていることを常日頃から感じ、心より感謝している次第です。

この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。(ローマ人への手紙5章5節)

次回は、「継続的な傾聴」の働きが、将来にわたって致命的な課題を抱えていないか(要件③)について述べたいと思います。

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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