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政治家のための祈り 穂森幸一

2024年8月8日11時13分 コラムニスト : 穂森幸一
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そこで、まず初めに、このことを勧めます。すべての人のために、また王とすべての高い地位にある人たちのために願い、祈り、とりなし、感謝がささげられるようにしなさい。それは、私たちが敬虔に、また、威厳をもって、平安で静かな一生を過ごすためです。そうすることは、私たちの救い主である神の御前において良いことであり、喜ばれることなのです。(1テモテ2:1〜3)

日本の憲法に「政教分離」が示されています。いかなる宗教団体であっても、その勢力を政治力として行使してはいけないし、行政も宗教に介入してはならないということは当然のことであります。しかし、それは信仰者が政治の世界に無関心であっていいということではありません。

「政治なんて嫌いだ、自分には関係ない。政治家なんて信じられない」と突き放していいのでしょうか。政治の世界に背を向けて、自分の信仰のことだけを考えていたらいいのだと思っている間に、政治家が国の舵取りを誤り、とんでもない方向に向かうかもしれません。政治活動に足を踏み入れる必要はないかもしれませんが、関心を持って祈ることは必要であると使徒パウロは勧めているのではないでしょうか。

旧約聖書の中で、預言者エリヤは悪政を行うアハブ王とその妻イザベルに敢然と意見し、立ち向かっています。そして、イザベルによって命を狙われてしまいます。また、預言者ナタンは、ダビデ王の不義の罪を告発し、悔い改めを迫っています。

聖書に登場する預言者は、民衆の霊的指導者としての役割を果たしながら、身の危険を顧みずに、大胆にも指導者の罪を告発しています。また、指導者が間違った方向に向かわないように、助言者としての役割も果たしているのです。

ある国会議員が鹿児島で会社の経営者のために政策勉強会を開催したことがありました。私は興味を持っていましたので、その会に潜入させていただきました。とても真摯(しんし)に国の行く末を案じておられる話でしたので、会の終わりに議員にあいさつさせていただきました。「キリスト教の牧師です」と言ったらとても驚いていました。「国家のことを真剣に考えておられるようですので、お祈りさせていただきます」と申し上げましたら、とても喜んでいました。

今から40年ほど前のことですが、カリフォルニアに「祈りの助言者」と呼ばれた一人の婦人がいました。この方はいつも大統領が間違った方向にいかないように祈っていました。そして祈り終えたら、祈ったことを手紙にしてホワイトハウスに郵送していました。周りの人々は「そんなことをしても無駄だよ。あなたの手紙なんか見向きもしないよ。そもそも大統領の手元に届くかさえ疑問だよ」と語っていました。ところがある時、大統領からその婦人に電話があり、祈りに対する感謝が述べられたそうです。そして、アドバイスも求められたというのです。

国家の運営に携わるトップは、ほとんどが孤独に苦しんでいるそうです。決断が迫られる日々の中で、最後は自分が決めなければならないというのは、大変な苦悩だそうです。そのような時に「祈ってもらっている」というのは、とても心強いそうです。国家の指導者だけでなく、会社の経営者であってもトップに立つ人は皆、孤独であるという事実を知るときに、祈りの支援がどれだけ大切であるかが示されます。

福祉施設と介護事業所を経営している方が話していたのですが、日本の政治家は自分を送り出してくれた利益団体か、自分の票田となっている地域のことしか眼中にないそうです。福祉団体から送り出される政治家というのは皆無のため、介護支援事業への補助金も安易に打ち切られて閉鎖してしまうところも少なくないそうです。これから介護の必要な人が増加するのに、この国はどうなってしまうのだろうと嘆いていました。マスコミ報道だけでは見えないところにも目配りする必要があります。

日本国憲法の中で平等の原則がうたわれていますが、この平等というのは簡単なようで、とても難しいことです。例えば、選挙の時に投じる一票の格差が生じるといけないからということで、人口比に対する議員の定数が見直されています。その結果、都市部の議員定数は増えるけれども、地方では減少しています。地方の声を届ける人が少なくなり、都市部と地方の格差が大きくなって不平等になり、地方の衰退に拍車がかかっているのが現状です。

今年の正月にマグニチュード7クラスの大地震が能登半島で起こり、津波被害もありました。地震のエネルギーは阪神淡路大震災の2倍だったともいわれます。家屋の倒壊だけでなく、インフラも崩壊しました。海底隆起により、漁業への被害も計り知れないといわれています。大災害なのに政府は補正予算を組まず、予備費だけで対応していますので、7カ月たってもほとんど復旧が進んでいないといわれています。

これに対して、地元では「政府に見捨てられた」という声もあるそうです。復興支援しても、過疎化が進むばかりだから、注ぎ込んだ費用がむだになるのではないかという声も一部にあると聞いています。しかし、せめて元の状態に戻すところまで復旧しなければ、地方は消滅してしまいます。これは能登だけではなく、全国にある危機感です。

信仰者は決して世捨て人ではありません。この地上に生活していますが、目を天に向けて、この世と深く関わらないようにしています。この世と一線を画す生き方をしているからこそ、世の実情がよく見えて、適切な助言を語ることができるのではないかと思います。混沌とした世の中であるからこそ、預言者が求められているのです。

指導がないことによって民は倒れ、多くの助言者によって救いを得る。(箴言11:14)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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