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社会救済機能を果たす宗教施設 穂森幸一

2024年6月27日12時08分 コラムニスト : 穂森幸一
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信じた者の群れは、心と思いを一つにして、だれひとりその持ち物を自分のものと言わず、すべてを共有にしていた。使徒たちは、主イエスの復活を非常に力強くあかしし、大きな恵みがそのすべての者の上にあった。彼らの中には、ひとりも乏しい者がなかった。地所や家を持っている者は、それを売り、代金を携えて来て、使徒たちの足もとに置き、その金は必要に従っておのおのに分け与えられたからである。(使徒4:32〜35)

最近、日本の各地で信徒の減少、働き人の不足のために閉鎖に追い込まれている教会が増えているというのを耳にして、心を痛めています。その一方で、海外から日本に働きに来ている人々の中にはクリスチャンも大勢含まれているようです。外国人労働者や移住者がいる地域の教会は、英語礼拝や英語ミサなどで対応しているようです。礼拝の始まる前の時間から席に着き、熱心に祈っている姿を見かけます。

礼拝後は持ち寄った食事を分け合うこともあれば、誕生会をしているのを見かけることもありますが、お互いの情報交換の時を大切にしているようです。母国から遠く離れて働いている寂しさを教会の交わりの中で埋め合わせしていて、日曜礼拝を何よりも大切にしているようです。

イスラム圏から日本に働きに来ている人も増加しており、各地にモスクが立てられているようです。鹿児島にもモスクがあるというので何度か訪れ、宗教指導者にあいさつし、信徒代表の方ともお話ししました。イスラム圏から鹿児島にやって来る旅行客の対応について、観光協会がアプローチしているようです。また、畜産業界や水産業界の方々は、イスラム文化やハラール料理などについて学びに来ているそうです。鹿児島の牛肉と鶏肉は、ハラール認証を受けてイスラム圏に輸出されているようです。

イスラム教徒は一日に何度も祈りをささげるから、仕事に支障をきたすのではないかと思っていました。その疑問をぶつけてみると、一日に5回祈りをささげるが、早朝と夜に祈り、10時と3時はお茶休憩に合わせるし、あとは昼食前だから支障はないということでした。また、一回の祈りは5分だし、場所は問わないとのことです。

モスクは金曜集会で祈りと学びの場を持ちますが、普段は近所の人だけが祈りに利用しているようです。モスクにはそれ以外の使い方があるというのです。ムスリムの人は何も食べるものがなくなったら、モスクに行けば提供されるそうです。また、会社が倒産して社宅を追い出されたら、モスクに行けば寝泊まりできるそうです。必要な食材などはムスリムの仲間が提供し、お金が必要な人には無利子で貸すそうです。だから、ムスリムの人々にとってモスクが心の拠り所だというのです。

昔の日本にも駆け込み寺という社会システムがありました。江戸時代には、家庭内で虐げられている女性が指定された寺院に逃げ込めば、追っ手も追求できず、保護されるという決まりがありました。一定期間お寺にとどまると、奉行所から離婚が認められていたといわれます。また、生活に窮した人々には炊き出しなどを行っていましたが、お布施としてささげられた米や野菜が用いられていたようです。

鹿児島のザビエル教会ではホームレス生活者の支援活動を行っていますが、自分たちのできることをやろうということで、シャワーの提供をしています。教会の裏庭にシャワーを設置していて、ホームレス生活者がいつでも浴びられるようにしています。シャワーを浴びた人には新品の下着を提供しています。そして、今まで着ていたものは洗濯できるように、シャワーの隣に洗濯機が置いてあります。

市内の中央公園で、ある市民グループがフードバンクと協力して炊き出しの活動をしています。また、別な市民グループは行政の支援を受けて、ホームレス生活者がアパートに入れるようにしています。

ホームレス生活者にとって、シャワーを浴びられるということはとても大きな要素らしいです。体がきれいになるし、臭くなくなり、仕事の面接を受けやすくなるそうです。理不尽な理由で仕事を解雇され、しばらく立ち直れないで引きこもっているうちに、お金もなくなり、住む所を追われます。気付いたときにはホームレス生活者になっていたという人が少なくありません。とても面接を受けられる状態ではないのです。

年末年始の炊き出しボランティアに参加した人が、ホームレス生活者に対するイメージが変わったと言っていました。背広を着て、ネクタイをしている人もいて、なぜサラリーマンがここに混ざっているのか疑問に思って聞いてみたそうです。そうすると、教会でシャワーを浴びさせてもらい、古着回収に出されていた背広を拾って着ているというのです。そして、いつ面接のチャンスがきてもいいようにしているのです。

幸いなことに、教会関係者や市民グループの働きにより、鹿児島のホームレス生活者は半減しているといわれます。誰でもちょっとしたことでつまずき、転落していくことはあるのです。その時に、手を差し伸べてくれる人と出会うことで立ち直ることができます。どん底に落ちても、自分には頼る場所があると思うと強くなれるそうです。宗教施設が社会の救済機能を果たすためには、地域社会との協力が欠かせません。

地域密着の活動をすることが、宗教の生き残りにもつながっていくのではないかと思います。教会が減少することを嘆くのではなく、地域との関わりを深めていくことが求められているのではないでしょうか。

兄弟愛をいつも持っていなさい。旅人をもてなすことを忘れてはいけません。こうして、ある人々は御使いたちを、それとは知らずにもてなしました。牢につながれている人々を、自分も牢にいる気持ちで思いやり、また、自分も肉体を持っているのですから、苦しめられている人々を思いやりなさい。(ヘブル13:1〜3)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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