Skip to main content
2025年8月26日14時52分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
ヨハネ福音書を読む

ヨハネ福音書を読む(7)「神様の愛」―独り子をお与えになったほどに― 臼田宣弘

2023年5月31日13時05分 コラムニスト : 臼田宣弘
  • ツイート
印刷
関連タグ:ヨハネによる福音書臼田宣弘聖書協会共同訳新共同訳

今回は、3章13~21節を読みます。

13 天から降って来た者、すなわち人の子のほかには、天に上った者は誰もいない。14 そして、モーセが荒れ野で蛇を上げたように、人の子も上げられねばならない。15 それは、信じる者が皆、人の子によって永遠の命を得るためである。」(聖書協会共同訳の閉じカギカッコ)

16 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。御子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。17 神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。18 御子を信じる者は裁かれない。信じない者はすでに裁かれている。神の独り子の名を信じていないからである。

19 光が世に来たのに、人々はその行いが悪いので、光よりも闇を愛した。それが、もう裁きになっている。20 悪を行う者は皆、光を憎み、その行いが明るみに出されるのを恐れて、光の方に来ない。21 しかし、真理を行う者は光の方に来る。その行いが神にあってなされたことが、明らかにされるためである。」(新共同訳の閉じカギカッコ)

霊におけるキリストの声

聖書協会共同訳では、15節の最後に閉じカギカッコが付けられていて、10節b~15節をニコデモとの対話におけるイエス様の言葉としています。その後の16節~21節は、福音書記者による教説としているのでしょう。

しかし、聖書協会共同訳の一つ前の新共同訳では、閉じカギカッコは21節の最後になっていて、10節b~21節は全て、ニコデモとの対話におけるイエス様の言葉としていました。その他の訳では、フランシスコ会訳、田川訳、塚本訳が新共同訳と同じくくり方をしています。

新共同訳のもう一つ前の口語訳では、聖書協会共同訳と同じ15節の最後に閉じカギカッコが付けられており、聖書協会共同訳は口語訳と同じ形に戻されたことになります。

聖書の写本にはカギカッコはありませんから、文脈で判断するしかなく、このようなケースが出てくるわけです。そうしますと、上記の2つのくくり方以外の分け方があってもおかしくはありません。

2つ以外の例として、伊吹雄著『ヨハネ福音書注解Ⅰ』は、10節b~12節をニコデモとの対話におけるイエス様の言葉とした上で、13~21節を「霊におけるキリストの声」であるとし、「この宣教を聞く現在の読者に向けられている」としています(同書147~148ページ)。

私もこの見解に同意したいと思います。それで、今回は13~21節を一つのくくりとして読みたいと思います。この箇所は、福音書記者による教説ではなく、しかし、ニコデモとの対話におけるイエス様の言葉でもなく、「十字架と復活によって天に上ったキリスト(同書166ページ)が直接に語っている言葉」と捉えるものです。

そのように解釈しますと、13節の「天から降って来た者、すなわち人の子のほかには、天に上った者は誰もいない」を理解することができます。ここでは、ニコデモは場面から去っており、天に上られたキリストが、ヨハネ共同体を介して読者に語りかけているということだと思います。

モーセと青銅の蛇

フォードル・ブルーニ「モーセと銅の蛇」(国立ロシア美術館所蔵)
フォードル・ブルーニ「モーセと銅の蛇」(国立ロシア美術館所蔵)

14節の「モーセが荒れ野で蛇を上げたように」というのは、民数記21章で伝えられえている出来事です。その箇所を見てみましょう。

5 民が、神とモーセに対して「なぜ、私たちをエジプトから導き上ったのですか。この荒れ野で死なせるためですか。パンも水もなく、私たちは、この粗末な食物が嫌になりました」と非難したので、6 主は民に対して炎の蛇を送られた。これらの蛇は民をかみ、イスラエルの民のうち、多くの者が死んだ。

7 民がモーセのもとに来て、「私たちは主とあなたを非難して、罪を犯しました。私たちから蛇を取り去ってくださるように、主に祈ってください」と言ったので、モーセは民のために主に祈った。8 主はモーセに言われた。「あなたは炎の蛇を造り、竿の先に掛けなさい。蛇にかまれた人は誰でも、それを見れば、生き延びることができる。」 9 モーセは青銅の蛇を造り、竿の先に掛けた。蛇が人をかんでも、その人が青銅の蛇を仰ぎ見ると、生き延びた。

9節最後の「生き延びた」は、新共同訳では「命を得た」と翻訳されています。その方が分かりやすいと思います。またこの「命」は、ギリシャ語に翻訳された旧約聖書では、終わりのない命を意味する「ゾーエー」に当たる単語が当てられています。

神様から送られた蛇にかまれたイスラエルの民は、本来はそこで死んでしまうのですが、モーセが造って竿の先に掛けた青銅の蛇を仰ぎ見ると、命(ゾーエー)を得たのです。それと同じように、十字架につけられ復活されたイエス様を仰ぎ見るならば、命(ゾーエー)を得る、しかもその命は「永遠の命」であることが伝えられているのです。

ちなみに、この時の青銅の蛇は、モーセの死後もイスラエルの民によって運ばれ、時代を経てエルサレムの神殿に置かれました。しかし、いつしかこの青銅の蛇は偶像化され、人々が香をたくようになります。そのためユダの王ヒゼキヤによって粉砕されます(列王記下18章4節)。

永遠の命

ヨハネ福音書の重要な言葉である「永遠の命」が、ここで初めて登場します。この言葉は、共観福音書の「天の国」「神の国」に対応するといわれています。ニコデモとの対話では、イエス様が「神の国」としていた言葉(3、5節)が、ここで「永遠の命」に取って代わり、それ以降「神の国」は使われず、「永遠の命」が繰り返されます。

「永遠の命」はとても重要な言葉ですので、ここで早急にその意味を執筆するのではなく、本コラム全体を通じて、その意味を考えていきたいと思います。

しかしながら、ヨハネ福音書における2つの執筆目的のうちの2番目である「信じて、イエスの名によって命を得るため」(20章31節)ということが、これから本格的に伝えられることになります。今回は、「十字架につけられ復活されたイエス様を仰ぎ見るならば永遠の命を得る」ということを覚えたいと思います。

神様の愛

私には、新約聖書の中で染み付いている聖句が2つあります。1つは、マタイ福音書6章26節の「空の鳥を見るがよい。まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない」(口語訳)以下のくだりです。そしてもう1つが、ヨハネ福音書3章16節の「神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった」(同)以下のくだりです。

両カ所とも幼少の頃からなじんできました。19歳での受洗前、受洗後、神学校入学後、牧師になってからなど、その時その時で受け止め方は変遷していますが、この2つの聖句はしっかりと染み付いている聖句です。

特にヨハネ福音書のこの箇所は、読み方が随分変わってきました。「御子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである」「信じない者はすでに裁かれている」という言葉を読み、怖い思いを抱いていた時期もありました。一方で、「自分は信じたのだから大丈夫」と思っていた時期もあります。

しかし、いろいろと学ぶ中で、怖いとか大丈夫という思いを抱いて終わるのではなく、神様の愛を多面的に捉えるようになりました。永遠の命についての捉え方も自分の中で変遷があります。そういったことは、今後追々お伝えしていくことにします。

光と闇

19~21節で、ヨハネ福音書のモチーフの一つである「光と闇」の対比がなされています。イエス様は「私は世の光である」(8章12節)と言われています。ニコデモは、夜の闇から光であるイエス様の所にやってきたのです。21節に「真理を行う者は光の方に来る」とありますが、この福音書においてニコデモがどのように真理を行うことになっていくのかを、今後見ていきたいと思います。(続く)

<<前回へ     次回へ>>

◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:ヨハネによる福音書臼田宣弘聖書協会共同訳新共同訳
  • ツイート

関連記事

  • ヨハネ福音書を読む(6)「ニコデモ」―夜にやって来た男― 臼田宣弘

  • ヨハネ福音書を読む(5)「新しい神殿」―宮清めが指し示すもの― 臼田宣弘

  • ヨハネ福音書を読む(4)「カナの婚礼」―イエス様の母マリアのメシア告白―臼田宣弘

  • ヨハネ福音書を読む(3)「最初の弟子となった人たち」―メシア告白と共に― 臼田宣弘

  • ヨハネ福音書を読む(2)「洗礼者ヨハネの証言」―この方こそ神の子である― 臼田宣弘

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 主キリストの大きな力で癒やされよう 万代栄嗣

  • 米福音派の重鎮、ジェームス・ドブソン氏死去 フォーカス・オン・ザ・ファミリー創設者

  • 誇り高き勇士 穂森幸一

  • ワールドミッションレポート(8月26日):リビア 砂浜に響く殉教者たちの祈り(1)

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(241)聖書と考える「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」

  • 「森は海の恋人」の畠山重篤さん、気仙沼市の名誉市民に

  • 進藤龍也氏×山崎純二氏対談イベント「神様との出会いで人生が変わった」 埼玉・川口市で8月30日

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(229)コロナ禍による信仰生活への影響 広田信也

  • 私の名を使って(その2) マルコ福音書9章38~41節

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 花嫁(31)神に従う者の道 星野ひかり

  • 米福音派の重鎮、ジェームス・ドブソン氏死去 フォーカス・オン・ザ・ファミリー創設者

  • 「森は海の恋人」の畠山重篤さん、気仙沼市の名誉市民に

  • 進藤龍也氏×山崎純二氏対談イベント「神様との出会いで人生が変わった」 埼玉・川口市で8月30日

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(229)コロナ禍による信仰生活への影響 広田信也

  • ワールドミッションレポート(8月25日):ザンビアのレンジェ族のために祈ろう

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(241)聖書と考える「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」

  • 幸せな人生とは 菅野直基

  • ワールドミッションレポート(8月26日):リビア 砂浜に響く殉教者たちの祈り(1)

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • 福音派増えるベネズエラ、大統領が「マーチ・フォー・ジーザスの日」制定 全国で行進

編集部のおすすめ

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.