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血縁関係ない母親に8歳息子の性転換認める判断 米テキサス州地裁

2020年8月21日19時26分 記者 : 井手北斗
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関連タグ:性別移行トランスジェンダー米国
血縁関係ない母親に8歳息子の性転換認める判断 米テキサス州地方裁+
左から、双子の弟のジュード君、父親のジェフリー・ヤンガーさん、双子の兄のジェームズ君=7月29日(写真:フェイスブックページ「ジェームズ君を救え」より)

米テキサス州で8歳の息子に性転換をさせようとしている母親が11日、離婚した父親との親権をめぐる訴訟で、医学的、心理学的、精神医学的治療に関与する権限を勝ち取った。昨年10月には、父親と母親に共同親権を認める命令が出ていたが、それが事実上覆された形となった。

米ライフサイトニュース(英語)などによると、ジェームズ・ヤンガー君(8)に関する現在係争中の訴訟で、同州ダラス郡第301地裁のメアリー・ブラウン判事はこの日、予定されていた審問は行わずに命令を言い渡した。今回の命令は、父親のジェフリー・ヤンガーさんから、息子であるジェームズ君の医学的、心理学的、精神医学的治療に関与する権限を取り去り、代わり小児科医で母親のアン・ジョーギュラスさんに、これらすべての意思決定権を与える内容だった。

ヤンガーさんはまた、ジェームズ君のために性転換に肯定的なカウンセリングの費用を支払うよう命じられた。ヤンガーさんはこれまで、どのカウンセラーを選択するか自身には決める権限が与えられていないとして、この支払いに反対していた。

ジェームズ君は、卵子の提供を受けて体外受精で誕生した双子の一人で、ジョーギュラスさんとジェームズ君たち兄弟の間には生物学的なつながりはない。しかし、この命令が今後の訴訟において確定した場合、ジョーギュラスさんはジェームズ君を「ルナ」という女の子の名前で小学校に通わせ続け、性転換に肯定的な医療行為を行う許可を得ることになる。

「ジェームズ君を救え」運動

ジョーギュラスさん側は裁判所に対し、訴訟中は双方が互いに批判的な内容をいかなる媒体にも掲載しないよう命じることを要請しており、2人は現在、裁判所が出した発言禁止命令の下にある。しかし、ヤンガーさんの友人と支援者らは、フェイスブックにページ「ジェームズ君を救え」(英語)を開設。さらに、クリスチャンのためのクラウドファンディングサイト「ギブ・センド・ゴー」で寄付も募り、ヤンガーさんの訴訟に関わる費用を支えようとしている。「ジェームズ君を救え」のページによると、ヤンガーさんが負担しなければいけないカウンセリングの費用は1万ドル(約105万円)の依頼料に加え、毎月5千ドル(約52万円)にもなる。

クラウドファンディングのページ(英語)によると、ジョーギュラスさんはヤンガーさんの同意なしに、ジェームズ君の性転換を計画していたことが、文書記録から明らかになっている。ジェームズ君のかかりつけの小児科医の医療記録には、ジョーギュラスさんとの間で交わされた会話が記録として残っており、ジェームズ君が9歳になったときに二次性徴抑制剤を投与することが話し合われていたという。また、ダラスの性転換クリニックに残されていたジェームズ君の記録にも、医療的介入の計画が記されていたという。ジェームズ君のカウンセラーは、特に「医療的な側面を検討する」ためにジェームズ君をその性転換クリニックに紹介したとされている。

ジョーギュラスさんは、裁判所に提出した要望書で「ルナ(ジェームズ君)はトランスジェンダー」と書いているが、クラウドファンディングのページでは「ジェームズには性的違和感はない」と書かれており、両者の主張は真っ向から食い違っている。

「ジェームズ君を救え」のページの12日の投稿には、「ジェームズ君は学校で複数回複数の人に自分は男の子でありたい、そして自分は女の子にならされるのは嫌だと言った(しかもヤンガー氏が一緒にいないときに)にもかかわらず、学校の教師やセラピストたちはジェームズ君の発言を認めていない。そのような学校の中で『ルナ』として生きることをジェームズ君に強制した」とつづられている。

「ジェームズ君を救え」のページによると、来月に今回の命令を検証する特別証拠審問が行われる予定。

判事交代で昨年の判断が逆転

この訴訟は、親が子どもの性自認をどのように導くのかについて議論を巻き起こし、テキサス州知事や同州司法長官のほか、連邦議員などの政治家も議論に巻き込むなど、全米で注目を集めている訴訟の一つ。昨年10月には、ジョーギュラスさんの単独親権を認める陪審員の判断を覆す形で、キム・クックス判事(当時)が、ジェームズ君と双子の兄弟であるジュード君について、ヤンガーさんとジョーギュラスさんの2人に共同親権を認める命令を出していた。保守的なキリスト教信仰の持ち主であるクックス判事はさらに、ジョーギュラスさんがジェームズ君を複数のLGBTパレードに連れて行ったり、ドレスやかつらを買って着させたり、「ルナ」という名前のトランスジェンダーの女の子として小学校に入学させたりするなど、ジェームズ君を女の子として過度に肯定していたとする判断を出していた。

しかしジョーギュラスさん側は昨年末、フェイスブック上の投稿を根拠にクックス判事には偏見があると主張。クックス判事を訴訟の担当から外すよう要請した。この要請が認められ、今年1月からブラウン判事が担当するようになり、クックス判事が出した昨年10月の命令を実質上覆す形で今回の命令が出された。

関連タグ:性別移行トランスジェンダー米国
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