Skip to main content
2025年11月4日21時23分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

人を騙さないためには 佐々木満男

2020年6月13日10時46分 コラムニスト : 佐々木満男
  • ツイート
印刷
関連タグ:佐々木満男

1. メンターはこの人だ!

「その節はいろいろお世話になりました。刑務所では、聖書と信仰書を読み、悔い改めては祈る毎日でした。ボクの心の深いところがいかに不純であったかがよく分かりました。一から出直して頑張ります」

3年ぶりに出所したクリスチャンの青年と再会した。見違えるほど明るく爽やかな人になっていた。新しく出直して、きっと大成功すると思う。

高校生の時に洗礼を受けた彼は、「事業家になって成功し、財政面で教会を支えたい」と思い、大学卒業後一人で会社を設立して起業した。でも、幾つかの事業に関わったが、すべてうまくいかなかった。

「ボクはどうして失敗ばかりしたのかとずいぶん悩みました」。「自己啓発系の経営セミナーに参加して学び、そこで、ボクには自分の模範になるようなメンター(良き指導者)が必要なんだと思いました」。「そして、『ボクにふさわしいメンターと出会えますように』と真剣に祈りました」

「ある起業家グループの会合で、誠実そうな感じで恰幅が良く話もうまい人物と出会い、なぜか『ボクが求めていたメンターはこの人だ!』と思い込んでしまったのです」。「その場で『キミ、私と一緒に事業をしないか』と持ち掛けられて、その人物を社長とする会社で部下として働くことになりました」

彼は拘置所の接見室で私にこう語った。

2. 人に騙される

彼は社長に命じられるままに、一生懸命に投資案件の企画書を作成した。

「私の会社はもっと大きな案件を手掛けているため、この案件はキミの会社の名前でやってくれ。すべての責任は私個人と私の会社が引き受けるから」と言われて、疑うことなく従った。

彼の企画書を読んで賛同した何人かの投資家が、彼の会社の口座に資金を振り込んだ。彼はその都度、資金を引き出して全額現金で社長に手渡した。ところが、もともとその投資企画は架空の事業であったため、被害を受けた投資家たちから告訴され、彼は詐欺罪で起訴された。

社長も逮捕されたが、「俺は何も知らない。お金なんか1円も受け取っていない。すべてあいつが自分で勝手にやったことだ。それなのにこんな目に遭わせやがって、とんでもないやつだ。俺こそ被害者だ!」と、すべての責任を彼に擦り付けた。実は、この社長は詐欺の常習犯であり、当然、有罪になった。

3. 人を騙したことになるのか?

「あなたは投資家を故意に騙したのですか?」と、私は接見中に何度も尋ねた。「いや、ボクは人を騙してお金を取るようなつもりはありませんでした」と繰り返し答えたので、裁判では無罪を主張した。

しかし、公判の最後で裁判官と彼との間で次のような問答があり、判決では有罪と認定された。

「あなたは社長の命令に従ったにしても、もしかしたら『これは人を騙すことになるのではないか』と思っていたのではないですか?」「ちょっと気になりましたが、全面的に信頼していた社長から『まったく問題ない』と言われて、社会の常識ではそんなものなのかと思ってしまいました」

「でも、あなた自身は『これは詐欺になるのではないか』と内心では疑っていたのですよね!」「はい、確かに、私自身はそう思いました。でも、社会常識では許されるのではないかと・・・」

法律的には有罪か無罪か非常に微妙であったが、彼は祈った末に控訴を断念した。人に騙されて被害者になったとしても、人を騙して加害者にならないためには、よく祈って主に自分の心の深みを探っていただかなければならないと思う。

人は外の顔かたちを見、主は心を見る。(1サムエル16:7)

なぜ、むしろだまされていないのか・・・だまし取り・・・盗む者は・・・神の国をつぐことはないのである。(1コリント6:7~10)

◇

佐々木満男

佐々木満男

(ささき・みつお)

弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL. M)。インターナショナルVIPクラブ東京大学顧問。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:佐々木満男
  • ツイート

関連記事

  • 神の国と神の義、天の御国の戦いとは? 佐々木満男

  • 人のピンチは神のチャンス 佐々木満男

  • 死に至る病 佐々木満男

  • 悪い人に対抗する3つの方法―悪い人にはその逆の方法で対抗する 佐々木満男

  • 史上最大のグッドニュース 佐々木満男

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 新総主事が就任、国際理事会が新体制に WEA第14回総会「ソウル宣言」採択し閉幕

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(234)神様の思い(計画)が分からないのはありがたい 広田信也

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(251)聖書と考える「良いこと悪いこと」

  • 花嫁(36)薄明かりの祈り 星野ひかり

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 聖書が教える「行いによる義」 菅野直基

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(31)夢の中での再会

  • 地球環境の守り人 穂森幸一

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(234)神様の思い(計画)が分からないのはありがたい 広田信也

  • 聖書が教える「行いによる義」 菅野直基

  • 地球環境の守り人 穂森幸一

  • 花嫁(36)薄明かりの祈り 星野ひかり

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • カンタベリー大聖堂の「落書き」プロジェクトに批判の声

  • 「電波宣教師」の尾崎一夫氏死去、短波ラジオ・HCJB日本語放送に60年以上従事

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(234)神様の思い(計画)が分からないのはありがたい 広田信也

  • 聖書が教える「行いによる義」 菅野直基

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 花嫁(36)薄明かりの祈り 星野ひかり

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.