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神の国と神の義、天の御国の戦いとは? 佐々木満男

2020年5月30日20時57分 コラムニスト : 佐々木満男
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あなたがたはこう祈りなさい・・・御国が来ますように。(マタイ6:9、10)

まず神の国と神の義とを求めなさい。(マタイ6:33)

「神の国と神の義」とは何でしょうか? 霊的には、イエス・キリスト(の臨在・内住)を意味しますが、この世においては、神の子たちが神の義によって神に統治されている状態(教会・領域・王国)を意味します。言い換えれば、神とその民との間に、また神の民と民との間に、実質的な意味での「自由と平等と博愛」が実現している状態であるということができます。それは、まず各人の心の中に実現し、家族や教会を含めた人々の間に実現し、やがては地域社会や国家そして全世界に実現していくべきものです(最終的には、それはキリストの再臨によって完全な形で実現します)。

この世においては、神の国と神の義は、求めれば簡単に与えられるものではなく、その実現を妨げようとする、人の罪と闇の力とに対する激しい戦いが繰り広げられます。それが「天の御国の戦い」といわれる戦いです。「天国は激しく襲われている。そして激しく襲う者たちがそれを奪い取っている」(マタイ11:12)と書かれているように、天の御国はただ祈っていれば、棚からぼた餅のように落ちてくるものではなく、激しく妨害する者たちから激しく戦って勝ち取らなければなりません。

近代社会における「天の御国の戦い」の典型は、支配階級に対し平民が戦ったフランス革命により実現した、「自由・平等・博愛」を基本精神とするフランス人権宣言です。一般にフランスの国旗の青・白・赤の三色旗(トリコロール)の色は、それぞれ自由・平等・博愛を意味するとされていますが、これは革命という血みどろの戦いによって勝ち取ったものであることを象徴しています。

このように、「天の御国の戦い」とは、人の罪とこの世の闇の支配から人々を解放していく戦いであり、その根本は、フランス人権宣言の「自由・博愛・平等」に象徴されるキリスト教の価値観であることです。つまり、歴史的には以下の出来事と結びついています。

自由のための戦い

真理はあなたがたを自由にする。(ヨハネ8:32)

御霊のあるところには自由がある。(2コリント3:17)

まず、神の国と神の義を実現するためには、「自由のための戦い」があります。神によって造られた人間には自由意思が与えられていますが、神と人、人と人との間には自由があります。もし自由(意思)がなければ、人はロボットにすぎません。人の人たるゆえんは、まさに、この自由(意思)にあります。ですから、人には自由に意思し自由に生きる天与の基本的人権があるのです。神は人をご自分の子どもとして自由に生きる存在として造られました。人間がその自由意思を放棄しまたは拘束されて他の人や組織に隷属するならば、本来の人間としての存在意義を失います。

人の自由の広範囲における拘束は外国権力による他国の植民地支配です。この不当な支配・拘束・搾取から植民地が自由を獲得するためには、時に激しい「自由のための戦い」がありました。

「インド独立の父」と呼ばれた弁護士マハトマ・ガンジーは、非暴力による独立運動を展開し、永年にわたる英国による植民地支配からインドを解放しました。ガンジーはクリスチャンではありませんでしたが、「私の生涯に最も重要な影響を与えたのは新約聖書である」と語っているように、彼はキリスト教の精神を実現するために戦ったのです。

「聖書の『山上の垂訓』(マタイ5〜7)は、私の心に強烈に響いた。・・・『悪人に手向かうな。もし、だれかがあなたの右の頬を打つなら、ほかの頬をも向けてやりなさい。あなたを訴えて、下着を取ろうとする者には、上着をも与えなさい』 (マタイ5:39、40)の聖句は、私の心を限りなく高揚した。・・・まさに自己放棄こそ、私の心に最も強く訴えるものであった」。聖書を初めて読んだ印象について、ガンジー は、「自叙伝」にこう書いています。

第二次世界大戦後には自由を求めた植民地各国に独立運動が起きて、多数の国が続々と独立を果たしました。

1960年10月、国際連合総会において、ガーナのエンクルマ大統領が演説してアフリカの独立への支援を訴え、大きな反響を呼びました。それを受けた国連総会は、同年12月の総会で「植民地独立付与宣言」を可決しましたが、「すべての植民地支配は人権の侵害であり、すべての人々は自己決定権を有する」と宣言されました。

平等のための戦い

もはや、ユダヤ人もギリシャ人もなく、奴隷も自由人もなく、男も女もない。あなたがたは皆、キリスト・イエスにあって一つだからである。(ガラテヤ3:28)

このパウロの言葉に示されているように、神の前には誰もが平等であることが聖書の原則です。この平等とは、必ずしも、人種や男女のそれぞれの違いを否定するものではなく、また奴隷と自由人との違いを否定し奴隷制度そのものを廃止するということではありませんでしたが、神との関係および神の子たち相互の関係においては奴隷と自由人との違いはもはや意味を持たないから、その違いの重要性を廃棄するということでした。

しかし、長年にわたって奴隷制度が維持されてきた結果として、奴隷の人間としての自由が完全に否定され、その不平等によって天与の基本的人権が否定される事態に至り、その原因である奴隷制度そのものを廃棄する必要が生じました。女性を蔑視する制度なども同様です。

こうして奴隷制度撤廃、奴隷解放運動、女性解放運動、未開地の因習からの解放が行われてきました。これも「平等のための戦い」なくしては実現しませんでした。

ウィリアムス・フォーボースによる英国の黒人奴隷制度撤廃は、米国に飛び火し、アブラハム・リンカーン大統領による奴隷解放宣言に至りましたが、これは南北戦争という大きな犠牲が払われました。

しかし、その後の憲法や法律の改正にもかかわらず、実際の社会生活では十分に実行されていなかったため、「私には夢がある」と言って凶弾に倒れたマーティン・ルーサー・キング牧師などによる公民権運動の長い犠牲的な戦いがありました。

南アフリカのアパルトヘイト(15%の白人による85%の黒人に対する差別)の撤廃も、長年にわたる血みどろの「平等のための戦い」がありました。反アパルトヘイト運動の指導者であったクリスチャンの弁護士ネルソン・マンデラは、警察に逮捕されて国家反逆罪で終身刑に処せられ、27年もの長い獄中生活を強いられました。釈放された翌年に彼はアフリカ民族会議(ANC)議長に就任し、アパルトヘイト撤廃に尽力して1993年にノーベル平和賞を受賞。翌94年、南アフリカ初の全人種参加選挙を経て大統領に就任しました。

博愛のための戦い

わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。(ヨハネ15:12)

神の本質は愛であり、神の愛を受けている私たちは、神が愛してくださったようにお互いに愛し合うことが求められています。それは必然的に、孤児や病人や受刑者などの社会的弱者を受け入れ、愛し、助けていく働きとして広がっていきました。これもキリスト教の博愛の精神に基づくものですが、ここにも「博愛のための戦い」が展開されてきました。

韓国人宣教師の妻だった田内千鶴子は、孤児院を運営し、戦争と動乱で親を失った韓国の孤児3千人を助け養育してきました。動乱の最中に夫が行方不明になり、日本人であるが故の韓国人からの批判や経済困難と一人で闘わなければなりませんでした。しかし、その大きな愛に打たれて、人々は彼女を「韓国孤児の母」と呼ぶようになりました。1965年日本人でただ一人、韓国文化勲章国民賞を受賞し、過労のため68年に木浦市で死去したときには、市民葬が行われ3万人が出席しました。

医師・音楽家・神学者・哲学者・キリスト教伝道者であったドイツ人アルベルト・シュバイツァーは生涯、アフリカのガボンで貧しい原住民のための医療活動に従事しました。英国の福音伝道者ジョージ・ミュラーは祈りをもって大勢の孤児を養育し、「英国孤児の父」と呼ばれました。「YMCA世界同盟」の結成に尽力したスイス人アンリ・デュナンは、戦争で負傷した兵士たちを敵味方の区別なく救護する運動を起こし、国際赤十字社の設立に尽力し、「赤十字の父」と呼ばれました。

日本では、「貧民窟の聖者」といわれた賀川豊彦は、貧しい農民、労働者、市民のために、政治運動、社会運動、労働運動、市民運動、生協活動などの先駆者となりました。牧師・教誨師の留岡幸助は、少年の感化のための感化院(家庭学校)を設立して非行少年の更生を助けるなどさまざまな社会運動を行いました。

このように、多くのクリスチャンが神の愛を実践するために「博愛のための戦い」に命がけで取り組んできました。

私たちはキリストを信じて救われ、ただ死後の天国を待ち望みつつ耐え忍んで生きるのではなく、この世において神の国と神の義(キリストの臨在と内住)を体験しつつ生きる、すなわちこの地上において天の御国を実現するために戦いつつキリストの再臨に備える使命があるのだと思います。

◇

佐々木満男

佐々木満男

(ささき・みつお)

弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL. M)。インターナショナルVIPクラブ東京大学顧問。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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