今は好機なり 穂森幸一(158)

2020年5月28日18時14分 コラムニスト : 穂森幸一 印刷
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神のなさることは、すべて時にかなって美しい。神はまた、人の心に永遠を与えられた。しかし人は、神が行われるみわざを、初めから終わりまで見きわめることができない。(伝道者の書3:11)

私が高校1年生の時だったのですが、スタンレー・ジョーンズ博士が鹿児島市の医師会館で講演されました。その時のお話の内容ですが、太平洋戦争が始まる直前、天皇陛下に手紙を送り、「何とか戦争を回避してください」と上訴したが間に合わなかったというようなこととか、インドでの働きのことなどでした。日本と米国は不幸な戦争に突入しましたが、ぎりぎりまで戦争を避ける努力をしておられた方々がいらっしゃったというのはとても考えさせられることです。日本でも軍部に強硬派がいましたが、米国でも大統領周辺にソ連と内通している人々がいて戦争させたがっていたというようなことを聞きますと、いつの時代でも2つの勢力がぶつかり合うものだと思います。そういう状況の中で平和を求める人々の努力はとても大切だと感じました。

初めてジョーンズ博士のような偉大な方にお目にかかり、とても心が高ぶり、どうしていいか分からなかったのですが、ポケットに入れていた生徒手帳を差し出して、「サインしてください」と叫んでいました。博士は「Jesus is Lord.(イエスは主なり)スタンレー・ジョーンズ」と書いて、3本指を立ててほほ笑まれました。私は手帳をいつもポケットに入れていて、博士の書かれた言葉を眺めていましたがクリスチャンとして生きる勇気をもらったような気がしました。

やはり高校生の時だったのですが、夜遅く鹿児島駅に行くと、外国人と思われる一人の老婦人がタクシー乗り場で困惑している様子で立ちすくんでいました。私は英会話を勉強していましたので、何かお役に立てればと思い話し掛けました。その方は桜島に行きたかったのですが、運転手はフェリーの最終便は出てしまったので、フェリー乗り場に向かってもしょうがないという理由で断っていたようでした。その婦人に詳しく話を聞きますと宣教師が漁船をチャーターしてくれているということでしたので、そのことを運転手に伝え、フェリー乗り場に向かってもらいました。次の日に再度、その婦人にお目にかかる機会があったのですが、米国で宣教師の支援活動をしておられるメアリー・ハーディング女史であることが分かりました。米国に帰られてから何度か手紙のやりとりをしましたが、献身を勧めてくださいました。そのお勧めが後に、神学校に進む決断をするときの後押しになりました。

お目にかかったのは短い時間でしたし、交わした言葉もわずかですが、心に残るインパクトはとても大きかったように思います。私は偶然お会いしたように思いますが、神の計画の中では必然だったのかもしれません。

神様はアブラハムから今の時代に至るまで、壮大な計画の中で私たち一人一人を導いてくださっています。日本神道も仏教も諸宗教も聖書の世界と無関係ではないと思います。私たちがまだ気付かない隠された神の計画が進行していると思います。仏教も古代神道もユダヤ教や原始キリスト教との接近、遭遇があり、大きな影響を受けていると思ってもおかしくないことが多々あります。

ある僧侶が、「自分たちは仏像を拝んでいるように見えますが、実は仏像の後ろに大日如来と書いた紙を貼り、そこに意識を集中して祈っています。私たちの意識は天地宇宙を支配しておられる方に向けられているのです」と語ってくれました。また、ある神道研究家は「古来、日本神道は一神教でした。大本の神、日の本の神という表現もありましたが、すべてアメノミナカヌシノカミに通じます。すべての物質に臨在し、すべての生命を生かす聖霊なる神が、八百万の神々とか精霊と表現されたかもしれません」と語っています。主要宗教はアブラハムの信じた神に通じていたといわれる日が来るかもしれません。

日本という国家が存在し、そこに独特の文化や歴史があり、私がこの国で生まれ、育ったことも偶然ではないと思います。すべてはアブラハムから始まる神の壮大な計画の一部です。

神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。(ローマ8:28)

新型コロナウイルスの騒動で非常事態宣言が出され、家の中に留まっているように要請され、職場にも行けなくなるとか誰が想像できたでしょうか。神社仏閣教会も閉鎖され、礼拝も守ることができない状態になるとは考えられませんでした。非常事態は本当に突然訪れてきます。ただ一つ考えられることは、これは神様のタイミングではないかということです。

世界の経済活動がストップしたために、今日食べる物がないという悲惨なケースも起こっていて、困窮している人々がいるのは事実ですが、私たちがどのくらい助け合えるのか試されているような気がします。

ただ悪いことだけではなく、都会の空気がものすごくきれいになったとか、ガソリン価格が下落したというニュースもあります。社会活動が停滞したために、野生動物が街の中に出没するようになったという映像も出てきています。

このコロナ騒動は大きな試練ですが、社会変革のきっかけになるのではないかと思います。物質優先主義から霊的精神的な見方に転換するときであり、家庭とか家族のつながりを大切に考えるときでもあります。アフターコロナは決して前の世界に戻るのではなく、新しい世界の出現につながっていくのではないかと思います。人々の心と魂に訴える好機ではないかと思います。

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穂森幸一

穂森幸一(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

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