Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 文化
  3. 映画

中国の人権迫害伝える命懸けの映画「馬三家からの手紙」 監督来日、東大でシンポジウム

2020年2月18日21時14分
  • ツイート
印刷
関連タグ:中国中国共産党法輪功迫害
中国の人権迫害伝える命懸けの映画「馬三家からの手紙」 監督来日、東大でシンポジウム+
映画「馬三家からの手紙」。3月21日(土)から新宿ケイズシネマほかで全国順次公開。 ©2018 Flying Cloud Production, Inc.

中国政府による人権迫害を取り上げた映画「馬三家(マサンジャ)からの手紙」が3月、日本で公開される。2012年、中国の悪名高き「馬三家労働教養所」で書かれた助けを求める手紙が、8千キロ離れた米オレゴン州にまで届き、世界的なニュースとなった。本作は、その手紙の送り主をめぐるドキュメンタリー。公開を前に中国系カナダ人のレオン・リー監督が来日し、上映会を兼ねたシンポジウムが15日、東京大学駒場キャンパス(東京都目黒区)で開催された。

主人公は気功修練法「法輪功」の学習者だが、「中国政府による迫害は、法輪功学習者もウイグル人もチベット人も、キリスト教徒も、民主化を求める活動家たちも皆同じ」とリー監督。本作が観客一人一人にとって、中国の人権迫害を訴える一通の「手紙」になってほしいと、作品に込めた思いを伝えた。

8千キロの旅を経て届いたSOS

2012年秋、米オレゴン州在住の主婦ジュリー・キースさんは、2年前に購入したハロウィンの飾りの箱の中に、英語と中国語で書かれた一通の手紙が入れられているのを見つけた。「この手紙を国際的な人権団体に送ってください。ここにいる何千人もが中国共産党政府による迫害に苦しんでいます」。中国北東部・遼寧省の馬三家にある労働教養所から送られてきたSOSの手紙だった。キースさんが手紙を地元の新聞社に持ち込み大々的に報じられると、他の新聞・テレビ各社も競うように報じ、ニュースは世界を駆け巡った。

中国の人権迫害伝える命懸けの映画「馬三家からの手紙」 監督来日、東大でシンポジウム
労働教養所で書いた手紙を持つ孫さん。皆が寝静まった夜に誰にも気付かれないよう書くため、1通書くのに3日も要したという。©2018 Flying Cloud Production, Inc.

手紙を書いたのは、法輪功学習者の孫毅(スン・イ)さん。中国国営の石油企業に勤める北京在住のエンジニアで、英語も堪能なエリート社員だった。法輪功は1997年から始めるようになる。法輪功は当時、中国全土で急速に広がっており、その学習者は中国共産党の党員6千万人を大きく上回る7千万~1億人ともいわれていた。しかしその急成長が脅威とみなされ、当時の江沢民政権は99年、法輪功を非合法組織と定め、大々的な弾圧を始める。大規模なプロパガンダを流し、法輪功学習者を悪者に仕立てていった。孫さんも、十数回にわたって拘束・逮捕・拉致されたという。

北京オリンピックが開催された2008年、中国政府は、法輪功学習者の通報者に報酬金を出すなどし、取り締まりを一層強化。孫さんは同年2月、仲間と3人で法輪功の冊子を運んでいたところを逮捕され、直ちに2年半の強制労働を宣告された。そして行き先も知らされずに連れて行かれたのが、馬三家労働教養所だった。

労働教養所では、後にキースさんの元に届くことになるハロウィンの飾りを早朝から深夜までひたすら作らされたほか、何度も失神するほど体を引っ張られたり、1年以上両手を固定されてつるされたりする拷問を受けた。「壊れる寸前でした」「何度失神したのか分かりません」。しかし、家族が依頼した人権弁護士の助けにより、収容期間を延長されずに済んだ孫さんは、2年半で馬三家での地獄の日々に別れを告げる。

中国の人権迫害伝える命懸けの映画「馬三家からの手紙」 監督来日、東大でシンポジウム
シンポジウムで語るリー監督

収容経験者の孫毅さん本人が撮影

シンポジウムでは、リー監督が作品をめぐるエピソードを幾つか紹介した。リー監督が、孫さんの手紙のニュースを耳にしたのは、中国の違法臓器売買を告発する映画「人狩り」(2014年)を製作している最中だった。馬三家労働教養所の悪名はよく知っていたため、非常に興味を持ったという。個人的なネットワークを使ってコンタクトを試み、3年かけて孫さんを見つけた。孫さんが「人狩り」を知っていたこともあり、リー監督はすぐに信頼を得た。そして2人は協力して、労働教養所の実態を伝える映画を製作することに決める。

「人狩り」を製作したことで、リー監督は中国に入国できない状況だった。そのため、孫さん本人が撮影することになった。孫さんは撮影経験がまったくなかったが、リー監督が必要な機材や撮影の仕方、映像ファイルの送信方法などを一つ一つ教えた。一眼レフカメラも用意したが、危険を伴う撮影が多く、多くはスマートフォンで撮影したという。「ほとんどの場面は、孫さんの本能から来ています。すべてのショットが完璧というわけではありませんが、彼の視点で撮ったものなので、まるで彼の横にいるように感じます」

中国の人権迫害伝える命懸けの映画「馬三家からの手紙」 監督来日、東大でシンポジウム
シンポジウムには100人を超える人が参加した。

作中では、馬三家労働教養所でかつて孫さんを拷問した元監視役の2人にもインタビューしている。これは孫さん本人の提案だった。リー監督は危険だとして否定的だったが、「映画製作のためだけでなく、監視役にとって贖罪の唯一の機会になる」と話す孫さんの熱意に押された。映画公開前、元監視役たちにインタビューの使用可否を確認すると、一人は「人生で初めて真実を語った。恐れる必要はない」と話し快諾してくれたという。

労働教養所内の様子は、孫さん本人が描いたイラストを基に、アニメーションで再現した。小さい頃から、古典小説の挿絵を真似て描くのが好きで、エンジニアになってからも設計図を書いてきた孫さんは、リー監督も驚くほどの描写力を持っていた。観客の想像力をかき立てられるよう、アニメーションの動きは最小限に留め、音響にこだわる工夫もした。

中国の人権迫害伝える命懸けの映画「馬三家からの手紙」 監督来日、東大でシンポジウム
労働教養所内の様子は、孫さんが描いたイラストを基にアニメーションで再現されている。©2018 Flying Cloud Production, Inc.

観客一人一人が手紙の受取人

シンポジウムではリー監督の他に、国際人権団体のアムネスティ・インターナショナル日本事務局長などを務めた経験のある若林秀樹・国際協力NGOセンター事務局長、『中国を追われたウイグル人』などの著書がある水谷尚子・明治大学准教授、そしてモデレータとして、現代中国研究が専門の阿古智子・東京大学准教授が登壇した。若林氏は、中国だけでなく世界的に一般市民が自由に活動しづらくなってきているとし、「この映画が作られたことは非常に意味がある」と評価。水谷氏は、中国で迫害を受けているウイグル人の救出活動に関わっている経験から意見を述べた。

「自分たちに何かできることはないですか」。参加者からの質問に、「この映画を見た一人一人が、孫さんから手紙を受け取ったと考えてほしい」とリー監督。孫さんは計20枚の手紙を書いたが、それを公にしてくれたのはキースさんだけだった。リー監督は、小さな行動でも社会に大きなインパクトを与えることができると言い、それぞれの能力に見合った行動をしてほしいと語った。

映画「馬三家からの手紙」は、3月21日(土)から新宿ケイズシネマほかで全国順次公開される。

■ 映画「馬三家からの手紙」予告編

■ 映画「馬三家からの手紙」公式サイト

関連タグ:中国中国共産党法輪功迫害
  • ツイート

関連記事

  • 中国政府が人工知能用いた「迫害システム」構築中 迫害監視団体が警鐘

  • 世界の迫害国リスト発表、攻撃受けた教会・施設は9千以上 北朝鮮が19年連続ワースト1位

  • キリスト教徒を「狂信者」「スパイ」とする北朝鮮のプロパガンダ動画、迫害支援団体が入手

  • 中国、2月から「宗教団体管理規則」施行 宗教活動全般で政府の「承認」求める

  • 「十戒」を習近平国家主席の言葉に差し替え 進む「宗教の中国化」

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.