体をむしばむ化学物質 穂森幸一(140)

2019年9月20日20時48分 コラムニスト : 穂森幸一 印刷
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そういうわけですから、兄弟たち。私は、神のあわれみのゆえに、あなたがたにお願いします。あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい。それこそ、あなたがたの霊的な礼拝です。(ローマ12:1)

私がまだ神学生だったときですが、ひどい風邪をひいたことがあります。「風邪をひいたので、奉仕活動に参加できません」と言ったら、一人の米国人宣教師が「風邪をひくことは罪です」と言いました。

私は風邪をひいている人に何てむちゃなことを言うのかと怒ってしまいましたが、風邪は普段の生活の不節制や栄養管理の不行き届きでひどくなる場合が多い、いつでも主の働き人になるために健康管理をしなければならないという言い分でした。今では十分に納得しているのですが、そのことを伝えるのには不適切な状況だったのではないかと思います。

私たちの体はすべて口から入る食べ物でつくられています。食べ物がエネルギー源となり、細胞を形成していきます。今、話題となっている水素水ですが、腸の中で炭水化物から水素が形成されるので、わざわざ水素を体内に取り込まなくてもいいといわれます。水素だけでなく、必要な成分はすべて食べ物からつくられます。当たり前のことですけれども、バランスのとれた栄養摂取をしなければなりません。

ある男性の奥様が若くして病死されたことがあります。ハードな仕事を頑張っていて、小学生の子どもさんを抱えていたので、周囲も心配していました。本人も最初は大変そうでしたが、しばらくすると表情も明るくなり「今の時代は何でもインスタントになっているし、コンビニ弁当は便利で助かります」と話していました。ところが、その状態を数カ月続けたら、体は変調するし、子どもも精神状態が不安定になってきたというのです。

レトルト食品は内容物を安定させるために乳化剤が用いられています。また、コンビニ食品の中にはよりおいしく感じさせるために食品添加物が思いっきり使われているものも少なくありません。たまに食べるのには支障はないかもしれませんが、常食にしてしまうと、健康が損なわれるだけではなく、精神的にも問題が出てきます。

一時期「塩分摂取を控えましょう」というキャンペーンが行われたことがあります。塩分がいかに健康に良くないか、高血圧を引き起こしてしまうか、といわれていました。しかし、最近は少し趣が違ってきました。ある程度、塩分は人体に必要とか、生きていくためには必要不可欠とまでいわれるようになりました。

実は塩分に問題があったのではなく、工場で生産された食塩に問題があったということがいわれるようになりました。食塩は工場で生産される塩化ナトリウムです。原料は化学物質なのです。食塩を摂取すると化学物質を口にしてしまうことになります。昔の人が用いていた海塩や岩塩は天然物質です。単に塩としての効能だけではなく、ミネラル成分を含んでいますので、生命維持のための必需品なのです。昔は自由に海水からミネラル豊富な塩が作られたのですが、国によって塩が専売品になったため、手に入りにくくなり、食塩に頼らざるを得なかったのです。

化学物質の影響は口から入るものだけでなく、皮膚から摂取される場合もあります。私は頭皮が被れてぼろぼろになり、少し動いただけでフケが落ちて、人前に出るのをちゅうちょしたことがあります。頭髪の専門家に見せたところ、「これは化学物質アレルギーですよ。シャンプーの使用をやめたほうがいいですよ。できればせっけんも極力使わないほうがいいですよ。当分の間はぬるま湯だけで洗ったほうがいいですよ」とアドバイスを受けました。言われた通り、2、3カ月続けたらだいぶ改善してきました。

私たちが口にするのは食べ物だけではありません。病院で処方される薬を飲まなければならないことがあります。薬は病気の改善には欠かせないものですが、化学物質によって構成されています。長期間服用を続けると、思いがけない副作用が出てくることがあります。

私たちの周りにある食品は農薬まみれになっていることがあります。農薬そのものも害があります。農薬に含まれている化学物質の影響もあります。作物を育てていくためには、害虫駆除のためにどうしても農薬を使わなければならないことがあります。また、倉庫で保管するときにも、虫がつかないように、あるいはカビが生えてこないように農薬を散布することもあります。また、カット野菜などは、切り口が腐敗し汚れるのを防ぐために過酸化水素水で洗浄します。生野菜を十分な洗浄なしに食べると、残留農薬や化学物質を口にしてしまうことになりますから注意しなければなりません。

食料品を買うときには産地や流通経路にも注意しなければなりません。ただ安いというだけで飛び付くのは問題があります。食事はなるべく家庭で調理されたものを口にし、ジャンクフードはなるべく避けたほうが賢明ではないかと思います。ただこれは長期間口にした場合、弊害が出てきますが、少し食べただけでは問題はないと思います。

私たちの周りを見てみますと、化学物質があふれています。消臭剤、消毒スプレー、柔軟剤、漂白剤など何気なく使っていて衣類に付着し、化学物質が皮膚から体内に取り込まれることもあります。何気なく便利な生活を送っていて、体内に化学物質が蓄積し、ある日突然アレルギー症状が出てくることがあります。たまには、洗剤を使わず、スプーン一杯の重曹だけで洗濯してみるといいと思います。

私たちの体を「神に受け入れられる聖い生きた供え物」とするためには、時には便利な現代の生活に逆行してみるのもいいのかもしれません。いざという時に神のご用に立つために最善を尽くしておかなければなりません。

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穂森幸一

穂森幸一(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

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