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なにゆえキリストの道なのか

なにゆえキリストの道なのか(203)神はどうして戦争をやめさせないのか? 正木弥

2019年7月13日07時16分 コラムニスト : 正木弥
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関連タグ:正木弥

神はどうして戦争をやめさせないのか。

神は、昔の特別の時期(カナン定着期、カナン原住民のあまりの不道徳から神の民を守るための例外的処置として戦いを勧めましたが、)これを除いて、戦争をやめるよう、平和に生きるよう、繰り返し勧めています。

  • 「平和を求め、それを追い求めよ」(詩34:14)
  •  「主は地の果てまでも戦いをやめさせ、弓をへし折り、槍を断ち切り、戦車を火で焼かれた」(詩46:9)
  •  「彼らはその剣を鋤に、その槍をかまに打ち直し、国は国に向かって剣を上げず、二度と戦いのことを習わない」(イザヤ2:4)
  •  「主よ。あなたは、私たちのために平和を備えておられます」(イザヤ26:12)
  •  「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから」(マタイ5:9)
  •  「剣をもとに納めなさい。剣を取る者はみな剣で滅びます」(マタイ26:52)
  •  「神はイエス・キリストによって、平和を宣べ伝え」(使10:36)
  •  「すべての人と平和を保ちなさい」(ローマ12:18)
  •  「平和を求めてこれを追い求めよ」(1ペテロ3:11)

戦争は、殺人、盗み、略奪、強姦、凌辱、だまし、欺き、憎悪、無慈悲その他あらゆる悪が伴います。あらゆる悪の総体、それが戦争です。戦争は実に悲惨な結果をもたらします。

戦争の原因をたどっていくと、人間とその集団の我欲・敵愾(てきがい)心・復讐心・恐怖心・自尊心、その延長である愛国心、大国意識などが渦巻いています。軍人や武将の功名心あるいは支配欲、民衆の中にもある領土欲が絡んできます。これらの上に、戦争で景気を良くしたい経済人、戦争でもうけようとする武器商人、戦争で一旗あげたい勢力、戦争でうっぷんを晴らしたい人々、戦争で大国意識を満足したい人々が増えてきます。それら一切を悪魔がかき立て、煽り立てして勃発するのです。

それはいつまでもずっと続くことでしょう。「戦争のことや戦争のうわさを聞くでしょうが、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです」とイエスも教えています。

聖書黙示録では終末までの動きが預言されていますが、その中で、「すると、別の、火のように赤い馬が出て来た。これに乗っている者は、地上から平和を奪い取ることが許された」(黙6:4)とありますが、この乗り手はサタン(悪魔)であると考えられています。歴史を導く神は、決して戦争を良しとされないでしょう。ただ、人間の罪悪に対するさばきかあるいは何か深いお考えで、サタンが戦争を起こすことを許容しておられるのかもしれません。

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◇

正木弥

正木弥

(まさき・や)

1943年生まれ。香川県高松市出身。京都大学卒。17歳で信仰、40歳で召命を受け、48歳で公務員を辞め、単立恵みの森キリスト教会牧師となる。現在、アイオーンキリスト教会を開拓中。著書に『ザグロスの高原を行く』『創造論と進化論 〜覚え書〜 古い地球説から』『仏教に魂を託せるか』『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』(ビブリア書房)など。

【正木弥著書】
『仏教に魂を託せるか 〜その全体像から見た問題点〜 改訂版』
『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』
『ザグロスの高原を行く イザヤによるクル王の遺産』(イーグレープ)
『創造論と進化論 〜 覚え書 〜 古い地球説から』
『なにゆえキリストの道なのか』

【正木弥動画】
おとなのための創作紙芝居『アリエルさんから見せられたこと』特設ページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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