主による「新しさ」を求めよう 万代栄嗣

2019年4月8日10時54分 コラムニスト : 万代栄嗣 印刷

だれも、真新しい布切れで古い着物の継ぎをするようなことはしません。そんな継ぎ切れは着物を引き破って、破れがもっとひどくなるからです。また、人は新しいぶどう酒を古い皮袋に入れるようなことはしません。そんなことをすれば、皮袋は裂けて、ぶどう酒が流れ出てしまい、皮袋もだめになってしまいます。新しいぶどう酒を新しい皮袋に入れれば、両方とも保ちます。(マタイ9:16、17)

新しい年号が発表され、日本の社会の新しい時代が始まります。単に外側だけの新しさではなく、心の持ち方や心構えにまでつながる新しさを神から頂いて前進してまいりましょう。

イエスは福音を語られるとき、常に「新しさ」という概念を伴わせて語ってくださいます。今日開いた聖書の箇所がまさにそういう場面です。

イエスは布切れやぶどう酒に対して、「真新しい」「新しい」という形容詞を付けておられます。この表現に神が与えてくださる恵みの特徴が記されています。新しい歩みを踏み出していこうという私たちは、このイエスのお言葉から恵みを頂く鍵をつかみたいと思います。

1. 新しい自分を信仰によって描いていく

何もしなくても時は流れていきます。自分の心が変わらなければ、本当の新しさを体験することはできません。人生を作り上げてきた思い出を振り返ることは良いことですが、失敗や挫折、不幸だと思ったことにいつまでも自分を置いてしまわないことです。

神が用意してくださるものは、「目が見たことのないもの、耳が聞いたことのないもの、そして、人の心に思い浮かんだことのないもの。神を愛する者のために、神の備えてくださったものは、みなそうである」(1コリント2:9)。すなわちそれらは新しいものです。

私たちの神は生きて働かれる方ですから、神の御業は新たに起こり続けています。常に新しさをもって信仰の恵みを語ってくださいますから、新しさに目を向けていきましょう。

2. 新しさにはエネルギーが伴う

イエスは、神や天国に関わる真理を語られるとき、誰にでも分かるように生活感の溢れる譬(たと)えをもって語られました。新しい布切れは弾力性や伸縮性がありますが、何年も着続けた服の布地はくたくたで、そんな古い布地に新しい布切れで継ぎ当てをすれば、古い布地は新しい布切れの伸縮性や弾力性についていけずにもっとひどく破れてしまいます。

また、搾りたてのぶどう酒を古い皮袋に入れれば、パリパリで伸縮性のない古い皮袋は、ぶどう酒が発酵して熟成していく過程で生じるガスのせいでパンパンになり、そのエネルギーに耐えられなくなって張り裂けてしまいます。イエスの前に新しさを求めるときに、そこには力やエネルギーが伴うのです。

3. 新しい信仰の器を準備する

最後の箇所で、「新しいぶどう酒を新しい皮袋に入れれば、両方とも保ちます」と記されています。神の新しい恵みを求めながら自分は変わりたくないと言うのではなく、神は私たちに新しさを要求されます。

神は75歳のアブラハムに「私が示す新しい土地に行け、新しい旅に出よ」と伝え、そこから彼の冒険が始まりました。新約聖書の中にも、イエスを信じて歩むときに、「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました」(2コリント5:17)とあります。

神は常に力とエネルギーで新しいものを生み出しておられるので、それを受け止める信仰の器が必要です。新しいぶどう酒、神の与える新しい恵みをしっかり受け止め、おいしいぶどう酒へと発酵させることができる皮袋、信仰の器を私たちの内に用意させてくださいと祈ってまいりましょう。

万代栄嗣

万代栄嗣(まんだい・えいじ)

松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。

また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。

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