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名前は「42」 北朝鮮の強制収容所を生き抜いた女性クリスチャンの証し

2019年2月18日14時26分
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関連タグ:北朝鮮オープンドアーズ
名前は「42」 北朝鮮の強制収容所を生き抜いた女性クリスチャンの証し+
米国オープン・ドアーズのサイトに証しを掲載した北朝鮮出身の女性(写真:米国オープン・ドアーズ)

2回目となる米朝首脳会談を今月末に控える中、キリスト教迫害監視団体「米国オープン・ドアーズ」は、北朝鮮の強制収容所に収監されていた女性クリスチャンの証し(英語)をサイトに掲載した。女性は、自身が信仰を持つようになった経緯や、過酷な収監中の生活、またその間どのように神が彼女を守ってくれたかを語った。

女性の名前は「42」。これは、北朝鮮の収容所で付けられた囚人番号だ。「私の祖父は本当に神を信じている人でした」。日曜日になると家の外で祈ることを習慣にしていた祖父を持つ彼女が、自身も明確に信仰を持つようになったのは中国でのことだった。ひどい飢饉(ききん)が北朝鮮を襲った時期、彼女は食料を求め、国境を越えて中国に渡った。そこで出会ったのが、祖父の姿を思い起こさせるクリスチャンたちだった。

「彼らは福音について直接語ることはしませんでしたが、私は彼らの礼拝に参加しました」。そしてある夜、夢を見た。祖父と他の男性たちが円を描くように丸くなって座り、中央に聖書を置いて祈っているのだ。彼女は夢の中で「私も神を信じる者です!」と叫んだという。そしてその時初めて、自分がクリスチャンファミリーの出身であることに気付いたのだった。

しかし女性はその後、中国滞在中に捕らえられ、北朝鮮の収容所へ強制送還されてしまう。収容所に着くと、裸にされ、隠し持っている物がないか徹底的に調べられた。前の囚人が着ていたとみられるサイズの合わない囚人服を着せられ、髪の毛をすべて剃られ、独房へ連れて行かれた。

独房での生活は毎日同じことの繰り返しだった。毎朝8時になると、看守は「42」と女性を囚人番号で呼ぶ。すると、女性は犬や猫が通るほどの小さな入り口から、肘をついてはい出なければならなかった。立ち上がっても、顔をうつむきにする必要があった。看守の顔を見ることが禁じられていたからだ。

そして取調室へ連れて行かれ、毎日1時間、同じ質問をされた。

「なぜ中国にいた?」
「誰に会った?」
「教会へ行ったのか?」
「聖書を持っていたか?」
「韓国人と会ったか?」
「おまえはクリスチャンか?」

生きるため、彼女はうそをつく必要があった。

「私はクリスチャン? はい、そうです。イエス様を愛しています。でも否定しました。中国のクリスチャンたちから助けられたことを認めれば、遅かれ早かれ殺されます。彼らは、あの北朝鮮の収容所で私を殺害するでしょう。私は毎日、打たれ蹴られました。一番ひどかったのは目を殴られた時です。耳鳴りが何時間、また何日も続く時がありました」

女性がいた独房は、昼は熱く、夜は寒い狭い場所だった。収監されていた1年余りの間、一度も太陽の光を見ることはなかった。また他の囚人の声は聞こえても、彼らに会うことは一度もなかった。

彼女がその独房で唯一できたのは、祈り、歌うことだった。しかし絶対に声には出さず、心の中で。

「この収容所で、私の心は私の父(なる神)を求めます。
真実への道は険しく狭いとしても、歩み続けるとき、明るい未来が現れる・・・」

女性は自分で考えたというこの歌を心の中で歌い続けた。

収監されて1年余りがたち、死を考えるようになっていたころ、彼女は裁判所へ連れて行かれた。それは彼女にとって勝利だったという。なぜなら、北朝鮮で最も重罪に問われる政治犯が「管理所」と呼ばれる収容所へ送られる場合、裁判にかけられることはないからだ。彼らはただ姿を消すだけで、管理所では生き残れる人はいないとされている。そして、そこに多くのキリスト教徒が収監されているのだった。

しかし裁判で彼女は、また別のつらい経験をしなければならなかった。裁判では女性の弁護人はなく、前には裁判官、後ろには看守が立っていた。そして女性の夫もその場にいた。夫は、さっきまで泣いていたことが分かる悲しい目で女性を見つめていた。互いに声を掛けることは許されない中、裁判官が夫に女性と離婚する意思があるかを尋ねた。夫は崩れ落ちるような声で「はい」と答えた。

「彼は彼自身のために、また子どもたちのためにそうしなければなりませんでした。私と離婚しなければ、彼らも皆、罰せられるからです。今も彼の言葉は心に残っています」

裁判でキリスト教徒だとは認められなかった女性は、労働教化刑4年を言い渡された。

約1年ぶりに太陽の光を浴び、風を肌で感じた女性は「それは本当に素晴らしかった」と言う。しかしその幸せもつかの間のことだった。「教化所」と呼ばれる収容所に移された女性が目にしたのは、何か得体の知れない動くものだった。それが「人」だと分かるまで、少しの時間を要したという。ある人は腰が大きく曲がり、またある人は腕や脚がなかった。女性はそこで1日12時間の労働を科された。

ある日、女性は気分が悪くなり、小屋で休むことを許された。最初は一人だと思ったが、小屋の隅にあった毛布が動いていることに気付いた。別の囚人がいたのだ。毛布に身を包んでいた囚人は女性で、何やら小さな声を発していた。その声は、聞き取りにくかったが、どこか聞き覚えのあるものだったという。毛布の女性は異言で祈っていたのだった。

それから彼女は、毛布の女性を注意して見るようになった。そしてある日、近くに2人以外誰もいなくなったとき、毛布の女性に「こんにちは。イエスの御名によってあいさつします」と告げた。するとその女性は非常に驚いた様子を見せたが、幸い看守がそれに気付くことはなかった。

2人はその後、収容所内で秘密裏に「教会」を始めた。互いに落ち合い、十分安全だと確認できれば、主の祈りや使徒信条を唱えたという。毛布の女性はより積極的で、他の囚人にイエス・キリストについて語ることさえもした。しかしそのため、ある日車が来て彼女を連れて行ってしまった。「彼女が連れて行かれるとき、管理所に連れて行かれるのだと分かりました。そして、彼女と再び会うことができないことも分かりました」

一方、米国オープン・ドアーズに証しを掲載した女性はその後、2年の服役だけで釈放された。

釈放後、まずしたいと考えているのは、夫と子どもたちを探すことだと女性は言う。

「お互いにもう何年も会っていません。でも神は、ここ北朝鮮の収容所で私を見守ってくださりました。そして私は祈りまた信じています。神が、私の家族も毎秒、毎分、毎時間、毎日見守ってくださっていることを。私は彼らにこの愛する神を伝える必要があります」

米国オープン・ドアーズは、キリスト教徒に対する迫害のひどい上位50カ国をまとめた「ワールド・ウォッチ・リスト」で、北朝鮮を18年連続でワースト1に指定している。それによると、北朝鮮では25万人が強制収容所に収監され、そのうち実に5万人がキリスト教徒だと推定されている。また米国務省も2001年以来、信教の自由を侵害している国として北朝鮮を挙げている。

米国オープン・ドアーズのデイビッド・カリー会長兼最高責任者(CEO)は、クリスチャンポストの取材に応じ、北朝鮮の非核化をめぐる交渉では人権問題も同様に扱うべきだと語った。

「北朝鮮のキリスト教徒に対する人権侵害は容認できません。北朝鮮ではキリスト教徒が最大の敵と見なされています。ドナルド・トランプ大統領には、金正日(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に対し、数々の人権侵害――特に共産党政権によって認められていない信仰を表明しただけで、罪を犯したとされているキリスト教徒の監禁、拷問、処刑という人権侵害――への対処を求める道徳的な要求を避けないよう、継続して懇願します。

北朝鮮におけるキリスト教徒を取り巻く状況は、非常に危ういものです。約5万人のキリスト教徒が、きわめてひどい環境の強制収容所に収監されています。トランプ大統領は、非核化をめぐる交渉において人権問題を継続的に取り扱うことで、希望をもたらすことができます。人権問題と非核化は別々に扱われるべきではありません。北朝鮮の人々は、われわれの声による、祈りによる、継続的な支援を必要としています」

※ この記事は、クリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。
関連タグ:北朝鮮オープンドアーズ
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