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和解の仲介者 穂森幸一(117)

2018年11月1日11時09分 コラムニスト : 穂森幸一
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これらのことはすべて、神から出ているのです。神は、キリストによって、私たちをご自分と和解させ、また和解の務めを私たちに与えてくださいました。(2コリント5:18)

私が初めて米国の教会を訪問したのは、38年前になります。その頃は、まだ太平洋戦争に参戦して日本軍と戦ったという元米兵も健在でした。教会で共に祈り、聖書を学んでいく中で親しくなり、お茶の交わりをする人もいました。

私はどうしても尋ねてみたいことがありました。それは米兵の立場から日本をどう見ていたかということです。「日本は物量豊富な米国に歯向かってとても無茶で愚かなことをした」という意見が出るかと思いました。

彼らは、「戦争はどちらがいいとか悪いとかというものではないですよ。戦争をしないようにすることが大切です。日本兵は強かったです。特に神風特攻隊が恐怖でした。特攻によって戦艦が沈められたこともありましたよ。硫黄島を死守する戦いでは、米軍が圧倒的な軍事力を誇るのに、日本兵は十分な装備すらない状況でした。ところが、日本兵の2倍の米兵が戦死しているのです。戦争は悲惨です」と語っていました。

敗戦国である日本を軽蔑するのではなく、敬意すら示す元米兵に驚きました。また、彼らが尊敬する一人としてロシアのバルチック艦隊を撃破した東郷平八郎を挙げる人もいました。

終戦直後、日本に上陸し、進駐軍として勤務したという人とも話すことができました。最初は沖縄に上陸し、船で鹿児島に向かい、鹿児島から列車で東京に向かったそうです。列車が山陽本線を走るとき、窓から見える瀬戸内海がきれいだったとか、田植えを終えたばかりの田んぼに映える夕日が美しかったと懐かしそうに語っていました。

東京では銀座で交通整理の仕事をしていたそうです。何が一番印象に残っているかと聞いてみたら、「薪で炊いた窯のご飯がおいしかったです。あのもちもちとしたおいしさは忘れられません」と語っていたのは意外でした。

もちろん日本について快く思っていない人もいました。特に身内が戦死したとか負傷したとなれば、事情が変わってくると思います。中には日本人に触れたらシラミがうつると言われているという人もいました。

カリフォルニアのある田舎町に行ったら、私がその町を訪れた最初の日本人ということで好奇の目で見られたこともあります。ちょうどその頃、スピルバーグ監督のETという作品が封切られていました。「あなたを迎えるのはETの宇宙人とコンタクトをとるのと同じような感覚ですよ」という人もいました。

しかし、聖書の御言葉を学び、信仰を分かち合い、喜怒哀楽を共にしていく中でわだかまりがなくなり、旧知の親友のような交わりを持つことができました。

米国に渡って感じたことは、私の先入観とか、わずかな知識だけで物事を判断してはいけないということでした。学校の授業で聞いたことやマスコミの報道だけで判断してしまうと、とんでもない先入観を持ってしまうことになります。やはり、現地に行き、信仰の交わりを持つことはとても大切です。日本に来ている留学生を受け入れて交流を深めることで、今までとは異なる見解を持つことができるようになります。

鹿児島県が南洋諸島との交流を深めるために、パプアニューギニアの研修生を鹿児島に招待したことがありました。この方はクリスチャンでしたので、私が牧会していた教会の礼拝に通っておられました。我が家にもお招きし、食事を共にし、子どもたちと同じ部屋で布団を敷いて休まれました。

私は何気なしに「もしパプアニューギニアに行くことがあったら、ホームステイとかできますか。どんな料理がありますか」と尋ねました。その方は悲しそうな顔をして「ホームステイとか無理です。料理と呼べるようなものはありません」と答えられました。

後に、テレビのドキュメンタリーでパプアニューギニアが紹介され、竹を編んだような小屋で生活し、食べ物は主にタロイモで、地面に掘った穴に埋め、その上で火を炊いて蒸していくという様子が描かれていて、研修生の方が話しておられた意味が分かりました。私は自分の無知を恥じました。

米国の方でもパプアニューギニアの方でも寝食を共にし、語り合えば気持ちが通じます。一つの聖霊によって同じ信仰により共に祈るときに、一つの家族になることができます。

平和のきずなで結ばれて御霊の一致を熱心に保ちなさい。からだは一つ、御霊は一つです。あなたがたが召されたとき、召しのもたらした望みが一つであったのと同じです。主は一つ、信仰は一つ、バプテスマは一つです。すべてのものの上にあり、すべてのものを貫き、すべてのもののうちにおられる、すべてのものの父なる神は一つです。(エペソ4:3~6)

最近、国家間のきしみや外交的あつれきを耳にすることがあります。今こそ、信仰者が立ち上がり、平和のきずなを守り、和解の仲介者として、とりなしの祈りをささげなければならないと思います。そのためにも他国の人々との信仰の交わりを深めていくことはとても大切です。

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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