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重荷を軽くするには 佐々木満男

2018年7月6日10時43分 コラムニスト : 佐々木満男
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1. 奇跡の人

5歳で失明した少女は、8歳で母を亡くした。その後、アル中の父に捨てられた少女は弟を亡くし天涯孤独となり、統合失調症を患う。14歳になり、彼女は盲学校に入学した。何度もつらい目の手術をし、少し目が見えるようになった彼女は、盲学校を首席で卒業。そして、22歳で教師になる。

彼女は知人の紹介で、目も口も耳も不自由な少女の家庭教師になった。その不自由さの故に裕福な両親に甘やかされて育った少女は、心が閉ざされていて獣のように暴れて手が付けられない。彼女は少女を両親から離して、たった一人で信仰と愛をもって徹底的に厳しく訓育した。

やがて少女は彼女に心を開くようになり、点字で本を読み、唇の動きを指で触って会話ができるようになる。自分の知的才能に目覚めた少女は、ハーバード大学に入学して熱心に学び、2つの博士号を授与された。

教師はアン・サリバン、少女はヘレン・ケラー。2人は生涯、共に行動し、障がい者を含む弱者の社会的平等実現のために戦い、世界中の人々に生きる勇気と希望を与え、世の光として大きく輝いた。

日本では、三重苦を克服したヘレン・ケラーが「奇跡の人」と言われているが、米国では、盲目、死別、孤児、心の病、貧乏、低学歴、障がい者差別などの多くの苦難を克服したアン・サリバンを「奇跡の人」と呼んでいる。アン・サリバンあってのヘレン・ケラーであるからである。2人とも、「キリストを信じるなら、どんな苦難をも乗り越えて生き、栄光の道を歩むことができる」という素晴らしい証人である。

2. 「重荷」を軽くするには

聖書は、神を信じる者には「苦難は軽い」から耐えることができると言う。そして、苦難を耐えることによって「重い栄光」がもたらされると言う。

弁護士としてさまざまな問題に苦しんでいる方々を助けていると、それが大きな重荷となってくる。弁護士には守秘義務があるから、誰にも相談できず一人で問題を抱え込んでしまうことが多い。

すでにこじれている問題がさらにこじれて、どんどん追い詰められてしまうこともある。抱えている問題の重圧から心の病に陥る弁護士が増えている。弁護士会としてもこの事態を無視することができず、弁護士のために専任の心のカウンセラーを置くようになってきた。

しかし、聖書には、誰でも重荷を軽くすることができる秘訣が書かれている。「重荷を背負って苦労している人は、わたしのところに来なさい。わたしが休ませてあげよう」とイエスは語っている。柔和で謙遜なイエス・キリストから生き方を学んでいると元気になって、「重い荷物」を「軽い荷物」として背負える力が湧いてくる。(マタイ11:28)

自分では「重い重い」と苦しみながら重荷を負っているつもりが、「これは重くないんだ!実は軽い荷物なんだ!」と信じると、本当に軽くなるから不思議である。だから私は、どんな難問を抱えても、「重い重い」と思い煩わないで、「軽い軽い」と自分に言い聞かせている。イエス・キリストという最高のカウンセラーに相談していると、神の力が内側から湧いてきて、難問を軽く背負うことができるようになる。

神を信じる者にとっては、本当はどんな苦難も一時的なものであり、かつ軽いのである。そして、一時の軽い苦難を生き抜くことによって、永遠の重い栄光がもたらされるのである。

「今の時の軽い患難は、私たちのうちに働いて、測り知れない、重い永遠の栄光をもたらすからです」(2コリント4:17)

◇

佐々木満男

佐々木満男

(ささき・みつお)

弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL. M)。インターナショナルVIPクラブ東京大学顧問。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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