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福音の回復

福音の回復(15)戦う相手は誰? 三谷和司

2016年8月3日11時26分 コラムニスト : 三谷和司
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関連タグ:三谷和司

7. 戦い

人の問題は、心の糧として必要な「神の言葉」が食べられないことにある。そのせいで、人は「つらさ」を覚える。そこで、「神の言葉」を食べさせない「敵の全貌」を明らかにしてきた。

それは、人の積み上げてきた「経験」であった。その「経験」には、人の価値を「うわべ」に求めさせる「肉の価値観」が潜んでいた。「肉の価値観」は、「ねばならない」という「律法」の規定を作らせ、それでもって人の価値を「うわべ」に求めさせる。

それは互いに「うわべ」を比べさせることを意味し、そこから「敵意」(エペソ2:15)や「怒り」が生じていた。結果、人は「愛せよ」(ガラテヤ5:14)という「神の律法」に違反し、「神の言葉」が食べられなくなっていた。「律法は怒りを招くものであり、律法のないところには違反もありません」(ローマ4:15)。

こうした「肉の価値観」を支えているのは、「死」から生じた「恐れ」であった。というより、「恐れ」を具現化したものが「肉の価値観」であった。「恐れ」が見えるものに「安心」や「安全」を求めさせ、「律法」で人の価値を裁かせ、「神の言葉」を食べさせないのである。

こうした「敵の全貌」が分かれば、敵とどう戦えばよいのかも見えてくる。実は、この戦いにこそ「神の福音」がある。「序」の最後は、「神の言葉」を食べさせない敵との「戦い」を通し、「神の福音」を見てみよう。

(1)戦う相手は誰?
「肉の価値観」と戦う

私たちの戦うべき敵は、「死」によって生じた「肉の価値観」である。すると、戦うべき敵は悪魔ではないのかと疑問を持つ人もいるだろう。確かに、聖書は悪魔が人を惑わすので、悪魔と戦うように教えている。「堅く信仰に立って、この悪魔に立ち向かいなさい」(Ⅰペテロ5:9)。

しかし、今日、悪魔が直接人を惑わし罪を犯させているわけではない。私たちを惑わし、「肉の行い」へと駆り立てているのは、悪魔の仕業による「死」が見えるものに「安心」と「安全」を求めさせて誕生した「肉の価値観」である。

これが、見えるものにこそ価値があると人を惑わし、人を罪へと駆り立てている。故に、戦うべき相手は、悪魔の仕業による「肉の価値観」という「惑わしの装置」であり、悪魔自身ではない。そのことを、実際の戦いを例に説明しよう。

かつて日本人は米国と戦争をしたが、その時、日本人は米国の大統領と直接戦っただろうか。決して戦ってはいない。あくまでも、米国大統領の指示で送り込まれてきた敵兵と、いや正確には、その兵士が使う武器と戦った。

同様に、私たちも悪魔と直接戦うわけではない。悪魔によって送り込まれた「死」と戦うのである。その「死」が使う「肉の価値観」という武器と戦う。

この「肉の価値観」という武器は、「この世の心づかい」と「富の惑わし」という生き方を人に強いることで御言葉をふさぎ、人の心が神に向かないようにしている。「また、いばらの中に蒔かれるとは、みことばを聞くが、この世の心づかいと富の惑わしとがみことばをふさぐため、実を結ばない人のことです」(マタイ13:22)。

よって、私たちが「神の言葉」を食べるために戦う直接の敵は悪魔ではなく、「肉の価値観」である。「肉の価値観」による「この世の心づかい」と「富の惑わし」と戦うのである。そのことが、悪魔との実質的な戦いとなる。

すると、ある人たちはこう言うかもしれない。私たちの戦うべき敵は「罪」ではないのかと。確かに聖書は「罪」と戦うようにも教えている。「あなたがたはまだ、罪と戦って、血を流すまで抵抗したことがありません」(ヘブル12:4)。

しかし、思い出してほしい。「罪」とは何であったかを。聖書の教える「罪」とは、本来の標的である「神」から心がそれている状態をいう。別の言い方をするなら、神ではなく、見えるものに「安心」と「安全」を求める生き方が「罪」である。

その生き方を先導しているのが「肉の価値観」であり、「罪」とは「肉の価値観」そのものを指している。そして、この生き方が一般に人が罪として認識する「肉の行い」を引き起こさせる。その流れを、再度おさらいしておこう。

罪の流れ

「死」が人の中に入り込み、人は「死の恐怖」の奴隷となった。「一生涯死の恐怖につながれて奴隷となっていた人々・・・」(ヘブル2:15)。そのことで、人は神ではなく、見えるものに「安心」と「安全」を求めるようになった。これが「肉の価値観」であり、人の「罪」である。つまり、「死のとげ」が、心を神に向けさせない「罪」となった。

そして、「罪の力」は見える人から「安心」を得させようと、人から愛されるための規定を作らせた。その規定は、その人にとって絶対的な「律法」となり、人はその「律法」を達成することで人から愛され、人からの「安心」を確保しようとした。

それは、「律法」でもって互いを比べ、どちらに価値があるかを競い合うことを意味した。そのために「敵意」が生じ、「敵意とは、さまざまの規定から成り立っている戒めの律法なのです」(エペソ2:15)、人は人を愛せなくなった。これが、さまざまな「肉の行い」へと人を仕向けたのである。

これが、「肉の行い」(罪の行為)を引き起こすまでの流れである。全ては悪魔の仕掛けた「死」から始まった。「死のとげ」が「罪」となり、「罪の力」が「律法」となり、「律法」でもって裁き合うことで「肉の行い」へと発展していくのである。

「死」→「肉の価値観」(罪)→「律法」→「肉の行い」
「死のとげは罪であり、罪の力は律法です」(Ⅰコリント15:56)

こうした「罪」の流れが分かると、「罪」と戦うということは「肉の価値観」との戦いを意味することだと分かる。かつてイエスはペテロに、「下がれ。サタン。あなたはわたしの邪魔をするものだ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている」(マタイ16:23)と言われたが、まさに戦うべき「罪」とは、イエスが言われたように、神ではなく人のことを思わせる「肉の価値観」にほかならない。

人から愛されることで「安心」を得させようとする「肉の価値観」こそが、「サタン」を具現化した姿なのである。それ故イエスは、「肉の価値観」によって神ではなく人のことを思わされていたペテロに対し、「下がれ。サタン」と言われた。このことからも、悪魔と戦うということも、罪と戦うということも、その実体は「肉の価値観」との戦いを意味することが分かる。

このように、私たちの戦うべき相手は、悪魔の仕業による「肉の価値観」で間違いない。とはいえ、聖書に「肉の価値観」という表現がないので、「肉の価値観」と戦うと言われても違和感を覚えるだろう。しかし、聖書は別の表現を使い、「肉の価値観」との戦いを促している。それを幾つか見てみよう。

聖書の表現

1つは、「この世と調子を合わせるな」という表現である。この世は見えるものに価値を見いだす「肉の価値観」によってできているので、「この世と調子を合わせるな」と教えることで「肉の価値観」との戦いが促されている。

「この世と調子を合わせてはいけません。いや、むしろ、神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に受け入れられ、完全であるのかをわきまえ知るために、心の一新によって自分を変えなさい」(ローマ12:2)

さらに聖書は、「肉の価値観」との戦いを次のような表現を使って促している。

「ですから、私たちは今後、人間的な標準で人を知ろうとはしません。かつては人間的な標準でキリストを知っていたとしても、今はもうそのような知り方はしません」(Ⅱコリント5:16)

「人間的な標準」の見方とは、人の価値を「律法」で判断する「肉の価値観」のことを指している。さらに聖書は、「肉の価値観」との戦いを次のようにも表現する。

「かえって、今日まで、モーセの書が朗読されるときはいつでも、彼らの心にはおおいが掛かっているのです。しかし、人が主に向くなら、そのおおいは取り除かれるのです」(Ⅱコリント3:15、16)

私たちの心におおいが掛けられているため、「神の言葉」が朗読されても分からないとある。故に、それを取り除くよう教えている。このことから「心のおおい」とは、「人間的な標準」の見方であり、見えるものに人の価値を見いだそうとする「肉の価値観」を指すことが分かる。

こうした聖書の教えからも、私たちの戦うべき相手は、「肉の価値観」で間違いないことが確認できる。「肉の価値観」との戦いこそ、悪魔との実質的な戦いになり、「罪」との戦いなのである。では、私たちは「肉の価値観」とどう戦えばよいのだろう。その概略だけ述べておこう。

「肉の価値観」との戦い方

まず必要なことは、「肉の価値観」に御言葉が惑わされないようにすることだ。そのためには、正しい御言葉の理解となる「真理の帯」を締める必要がある。さらに「肉の価値観」は「恐れ」を使っても惑わしてくるので、「恐れ」を打ち消すための神の武具も必要となる。それには、神を信頼する「信仰の大盾」が必要である。それを持てば、敵が放つ「恐れ」という火矢を打ち消すことができる。

こうして、「肉の価値観」による惑わしを食い止める中、キリストの贖(あがな)いによる「救いのかぶと」をしっかりかぶると、御霊が食べさせようとされる「神の言葉」が食べられるようになる。これが、「肉の価値観」との戦いの概略であり、それがそのまま悪魔との実質的な戦いとなる。それ故聖書は、悪魔との戦いについて次のように教えている。

「悪魔の策略に対して立ち向かうことができるために、神のすべての武具を身に着けなさい。・・・では、しっかりと立ちなさい。腰には真理の帯を締め、胸には正義の胸当てを着け、足には平和の福音の備えをはきなさい。これらすべてのものの上に、信仰の大盾を取りなさい。それによって、悪い者が放つ火矢(恐れ)を、みな消すことができます。救いのかぶとをかぶり、また御霊の与える剣である、神のことばを受け取りなさい」(エペソ6:11~17) ※( )は筆者が意味を補足

しかし、戦いはこれでお終いではない。この戦いは惑わしを食い止めるための戦いにすぎない。あくまでも敵の攻撃に対する防御であり、敵の本拠地を攻撃しているわけではない。では、どうすることが敵の本拠地への攻撃になるのだろう。それこそが本当の戦いとなる。次に、その戦いを見てみよう。

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◇

三谷和司

三谷和司

(みたに・かずし)

神木(しぼく)イエス・キリスト教会主任牧師。ノア・ミュージック・ミニストリー代表。1956年生まれ。1980年、関西学院大学神学部卒業。1983年、米国の神学校「Christ For The Nations Institute」卒業。1983年、川崎の実家にて開拓伝道開始。1984年、川崎市に「宮前チャペル」献堂。1985年、ノア・ミュージック・ミニストリー開始。1993年、静岡県に「掛川チャペル」献堂。2004年、横浜市に「青葉チャペル」献堂。著書に『賛美の回復』(1994年、キリスト新聞社)、その他、キリスト新聞、雑誌『恵みの雨』などで連載記事。

新しい時代にあった日本人のための賛美を手掛け、オリジナルの賛美CDを数多く発表している。発表された賛美はすべて著作権法に基づき、SGM(Sharing Gospel Music)に指定されているので、キリスト教教化の目的のためなら誰もが自由に使用できる。

■ 神木イエス・キリスト教会ホームページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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